イワキJP:6237

時価総額
¥579.4億
PER
11.9倍
化学薬品の移送に使用されるケミカルポンプやポンプ専用コントローラの開発、製造、販売、修理、設置工事。

事業内容

株式会社イワキは、化学薬品などの薬液移送に使用されるケミカルポンプとその周辺機器の開発、製造、販売を主な事業としています。同社は、15の子会社と5つの関連会社を持ち、製品の修理やアフターサービス、設置工事も行っています。イワキはケミカルポンプ事業の単一セグメントで事業を展開しています。

イワキのケミカルポンプは、半導体や液晶、化学、電子部品、水処理、食品、製紙、医療、太陽電池、燃料電池、二次電池などの新エネルギー分野で使用されています。これらのポンプは、高純度の薬液を安全に移送することを使命としており、腐食しない樹脂材料を使用し、薬液が漏れない構造を採用しています。

技術面では、イワキは製品の安全性、高品質、耐久性を追求し、独自の安全機構や最先端のエレクトロニクス技術を導入した製品を開発しています。また、ケミカルポンプを中心に関連製品を組み合わせて流体を制御する機能を提供しています。生産面では、60以上の製品シリーズを持ち、年間約80万台の生産能力があります。

品質面では、イワキはISO9001に基づく品質保証体制を構築し、調達から生産、出荷までの工程を管理しています。販売面では、国内外に広がる販売・サービス網を構築し、顧客に密着した情報とサービスを提供しています。メンテナンスサービスは、単なる修理ではなく、顧客の生産性向上に貢献する商品として位置付けています。

イワキの製品には、マグネットポンプ、定量ポンプ、空気駆動ポンプ、回転容積ポンプ、エアーポンプ、システム製品などがあります。これらの製品は、半導体・液晶市場、医療機器市場、表面処理装置市場、水処理市場、化学市場、新エネルギー市場などで使用されています。

経営方針

株式会社イワキは、ケミカルポンプを中心とした流体制御機器の開発・製造・販売を行い、社会の発展と人々の幸福に寄与することを目指しています。同社は、変化の激しい時代においても多様化するニーズに応え続ける企業グループを目指し、「これからの暮らしの流れを支える」というビジョンを掲げています。

イワキは、新たな長期ビジョン「イワキグループビジョンNEXT10」を策定し、2035年までに連結売上高1,000億円、営業利益率15%以上を目指しています。このビジョンのもと、同社は6つの重要テーマを設定し、海外市場での水処理ニーズへの貢献や次世代エネルギー社会への挑戦、グローバル製品の企画・調達の拡大、DXによる生産性向上、ESG経営の推進を進めています。

中期経営計画2027では、2035年に向けた「ホップ・ステップ・ジャンプ」の3段階の成長戦略を展開しています。ホップ期である2026年から2028年までの目標として、連結売上高530億円、営業利益69億円、ROE12%以上の維持を掲げています。これにより、持続可能な成長への基盤づくりとマテリアリティの実現を目指しています。

イワキは、キャッシュフローの管理にも注力し、営業キャッシュフローや外部調達を通じて約220億円のキャッシュインを見込み、成長・基盤投資や株主還元に約140億円を充てる計画です。これにより、持続可能な成長と企業価値の向上を図っています。