中村超硬JP:6166

時価総額
¥27.4億
PER
273.6倍
特殊精密機器、化学繊維用紡糸ノズル、D-NexT、マテリアルサイエンスの各事業セグメントで、ダイヤモンド部品や紡糸ノズル、ダイヤモンドワイヤ製造装置、ナノサイズゼオライトの開発・製造・販売を展開。

事業内容

中村超硬は、特殊精密機器関連、化学繊維用紡糸ノズル関連、D-NexT関連、マテリアルサイエンス関連の4つの事業セグメントを展開しています。これらの事業は、同社およびその連結子会社である日本ノズル株式会社と上海那科夢楽商貿有限公司によって運営されています。

特殊精密機器事業では、ダイヤモンドや超硬合金、セラミックスなどの硬脆材料を用いた特殊精密部品や工具を設計・製造・販売しています。自動車部品や電子機器の製造に用いられるダイヤモンド部品やノズルが主な製品です。また、化学反応用マイクロリアクターシステムの開発も行っています。

化学繊維用紡糸ノズル事業は、日本ノズル株式会社が担当し、化学繊維用紡糸ノズルや不織布製造装置を設計・製造・販売しています。特に、繊維の品質を左右する紡糸ノズルの製造において、高度な微細加工技術を駆使しています。

D-NexT事業では、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤの製造・販売の経験を活かし、ダイヤモンドワイヤ製造装置「PHX-01」の開発・販売を行っています。また、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤの開発にも注力しています。

マテリアルサイエンス事業では、東京大学との共同開発により、ゼオライトをナノサイズ化する技術を開発しました。この技術を用いて、透明吸湿フィルムや半導体封止剤、抗菌コーティング剤などの製品開発を進めています。これにより、従来のゼオライトでは実現できなかった新たな用途での利用が期待されています。

経営方針

中村超硬は、成長戦略として多角的な事業展開を推進しています。特殊精密機器事業では、新素材を用いた実装機用ノズルの販売を強化し、自動車部品や半導体製造業界への進出を図っています。これにより、売上高を21.5%増加させることを目指しています。

化学繊維用紡糸ノズル事業では、新工場の大型加工設備を活用し、フィルム用ダイや不織布用ノズルの売上拡大を図ります。特に、航空機向け炭素繊維用ノズルの好調な販売を維持し、売上高を7.2%増加させる計画です。

D-NexT事業では、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤの販売を拡大し、国内外の顧客基盤を強化します。国内大手顧客の開拓を完了し、次期には売上高を31.3%増加させることを目指しています。

マテリアルサイエンス事業では、ナノサイズゼオライトの量産を進め、化粧品や歯みがき粉用途での採用を拡大します。グローバル市場への営業展開を強化し、売上高を103.5%増加させる計画です。

中村超硬は、これらの事業を通じて収益基盤を強化し、持続的な成長を目指しています。特に、研究開発力の強化や人材育成、内部管理体制の強化を通じて、競争力を高めることに注力しています。