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エスティックJP:6161
沿革
年 月 |
事 項 |
1993年8月 |
太陽鉄工株式会社(現 株式会社TAIYO)の事業部門であったナットランナ事業を分離独立させ、資本金30,000千円をもって大阪市東淀川区に株式会社エスティックを設立 |
1993年11月 |
本社及び工場を大阪府守口市橋波東之町二丁目5番9号へ移転 |
1994年11月 |
横浜市港北区に東京営業所を開設 |
1998年4月 |
愛知県岡崎市に中部営業所を開設 |
1998年5月 |
本社敷地内に新工場建設 |
1998年11月 |
ISO9002:1994 認証取得 |
2000年4月 |
ハンドナットランナ販売開始 |
2001年3月 |
米国CINETIC AUTOMATION CORPORATIONへナットランナの供給(OEM契約締結) |
2001年10月 |
中国におけるネジ締付装置の生産拠点として上海市に現地法人SHANGHAI ESTIC CO.,LTD.を設立 |
2003年3月 |
品質マネジメントシステムISO9001:2000 認証取得 |
2003年8月 |
パルス制御技術に関する特許取得(ネジ締め装置の制御方法及び装置における特許取得) |
2004年6月 |
パルス制御技術に関する米国特許取得(ネジ締め装置の制御方法及び装置における米国特許取得) |
2006年1月 |
東京証券取引所マザーズへ株式上場 |
2008年4月 |
サーボプレス販売開始 |
2012年3月 |
タイ、インド及び東南アジアにおけるネジ締付装置の販売拠点としてバンコク市に現地法人ESTIC (THAILAND) CO.,LTD.を設立 |
2014年6月 |
北米及び中南米地域におけるネジ締付装置の販売拠点として米国ケンタッキー州に現地法人ESTIC AMERICA, INC.を設立 |
2016年2月 |
大阪府守口市に東郷事業所を建設 |
2016年8月 |
東京証券取引所市場第二部へ市場変更 |
2019年7月 |
東郷事業所敷地内に新社屋を建設し、本社を移転 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所スタンダード市場に移行 |
事業内容
エスティックは、自社および連結子会社ESTIC (THAILAND) CO.,LTD.、ESTIC AMERICA, INC.、関連会社SHANGHAI ESTIC CO.,LTD.の4社で構成されるグループ企業です。同社グループは、ナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレス、ネジ締付装置の製造・販売、および製品の修理・点検を主な事業としています。これらの製品は、主に自動車メーカーや自動車部品メーカーの組立工程で使用され、特に振動によりネジが緩みやすい環境下での品質管理において重要な役割を果たしています。
ナットランナは、ACサーボモーター、センサー、コントローラで構成され、最適なネジ締めを実現する工具です。ハンドナットランナは、ナットランナの技術を応用し、手で持って使用するハンディタイプの工具で、高い締め付けトルクでも反力を軽減するパルス制御技術により、同等の締め付け精度を実現しています。サーボプレスは、ナットランナの技術を応用したプレス機で、消費エネルギーの低減や高精度制御などの特徴を持ちます。ネジ締付装置は、ユーザー仕様に基づきオーダーメードで設計製作される専用の自動または半自動機械です。
これらの製品は、製造工程における締め付けデータの外部出力が可能であり、製造物責任法(PL法)への対応や製造ライン全体のネットワーク管理にも貢献しています。エスティックグループは、これらの高度な技術と製品を通じて、製品の品質、機能の向上、および安全性の確保に貢献しています。
経営方針
エスティックは、グローバル市場をターゲットに、顧客満足度100%を目指すという強い姿勢で事業展開を進めています。同社の成長戦略は、新製品の開発と既存製品のバージョンアップに注力することに加え、海外での販売拡大を図ることに重点を置いています。特に、海外市場における事業成長と利益確保を重視し、「売上高」「売上高経常利益率」「海外売上比率」を主要な経営指標としています。
中期経営計画では、サービス拠点の充実、新製品開発、事業提携や買収による事業領域の拡大、株主価値の向上を目標として掲げています。これらの戦略目標を達成するため、エスティックは、海外販売拠点、サービス拠点、生産拠点への投資を積極的に行い、海外市場でのプレゼンスを高めていく方針です。また、海外代理店の整備、拡充、教育も重要な戦略と位置付け、海外市場開拓に注力しています。
さらに、健全かつ効率的な経営を実現するため、法令遵守、コーポレート・ガバナンスの強化、リスク管理体制の強化、内部統制システムの整備にも取り組んでいます。ただし、物価高騰による仕入れ部材価格の上昇や人件費の高騰といった経済環境の変化には留意が必要です。
エスティックは、自動車産業の設備投資に密接に関連する製品を提供しており、世界規模での自動車産業の動向に対応できる販売体制、サービスメンテナンス体制、生産体制の確立が不可欠であると認識しています。同社は、これらの課題に対処しつつ、グローバル企業としての地位を確立し、持続的な成長を目指しています。