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和井田製作所JP:6158
事業内容
和井田製作所は、主に金型関連業界と切削工具関連業界向けのCNC研削盤の開発、製造、販売、修理を行っています。同社は、和井田製作所本体と3つの連結子会社で構成されており、工作機械の製造と販売を中心に事業を展開しています。
和井田製作所の連結子会社には、和井田精機股份有限公司、WAIDA Europe GmbH、WAIDA AMERICA INC.があります。和井田精機股份有限公司は工作機械の製造と販売を行い、WAIDA Europe GmbHとWAIDA AMERICA INC.はそれぞれヨーロッパと北米での販売促進と販売後のサポートを担当しています。
同社の製品は、金型関連研削盤と切削工具関連研削盤に大別されます。金型関連研削盤には、成形研削盤とジグ研削盤があり、精密金型部品や機械部品の高精度な研削加工に使用されます。切削工具関連研削盤には、刃先交換チップ研削盤と軸付工具研削盤があり、切削工具の研削加工を行います。
また、和井田製作所はその他の金属加工機械や附属装置類も提供しており、顧客の要求に応じた特殊な機械の開発も行っています。アフターサービスとして、有償修理や部品販売、オーバーホールも提供しています。
同社は、顧客の要望に応じた製品を提供するため、顧客との直接対話を重視しています。電子部品、家電、半導体、IT関連機器、自動車製造など多岐にわたる分野の顧客に対応し、少ロット生産方式を採用して個別のニーズに応えています。
営業展開は、国内では東京支店、中部営業所、大阪営業所を拠点に、海外ではWAIDA AMERICA INC.とWAIDA Europe GmbHを通じて行っています。これにより、各地域での営業活動と情報収集を強化し、顧客ニーズに応える体制を整えています。
経営方針
和井田製作所は、精密工作機械製造技術を基盤に、特殊研削盤分野でのトップメーカーを目指しています。同社は、顧客との直接対話を通じて独創的な工作機械を開発し、最良の品質とコストで提供することを経営の基本方針としています。特に、硬脆材料の研削に特化した技術を持ち、ニッチ市場で高いシェアを獲得しています。
同社の成長戦略は、主に4つの柱から成り立っています。まず、グローバルニッチトップを目指した海外市場展開です。中国、アジア、欧州、アメリカに拠点を設け、ニッチトップ戦略をグローバルに展開し、さらなる成長を目指しています。特に、海外の展示会への出展や、欧米地域での販売促進を強化しています。
次に、戦略製品の開発と新製品の投入です。金型関連業界や切削工具関連業界に対応する新製品を開発し、新たな用途や分野への需要拡大を図っています。最近では、デジタルプロファイル研削盤「SPG-XV」を市場投入し、高い評価を得ています。
さらに、新分野への製品展開も進めています。特定の業種への依存から脱却し、新たな事業分野への進出を目指しています。高精度、高品質、高生産性を基に、新分野の製品を開発し、市場参入を試みています。
最後に、経営基盤の強化です。利益体質の強化や業務システムの改善、サプライチェーンの確保、スキル保有者の雇用継続と次世代への継承を通じて、経営基盤を強化しています。特に、少子高齢化による人手不足に対応するため、積極的な人材確保を行っています。
和井田製作所は、これらの戦略を通じて持続的な成長と安定した収益の確保を目指しています。経常利益率を重要な指標とし、経営目標の達成状況を判断しています。2026年3月期には、売上高は横ばいと予想されるものの、利益面での課題に取り組んでいます。