日進工具JP:6157

時価総額
¥230.1億
PER
17.9倍
超硬小径エンドミルを中心に切削工具の製造・販売、工具ケース等のプラスチック成形品の製造・販売を展開。

沿革

1954年12月

切削工具及び関連機械の製造を目的として日進工具製作所創業

1961年9月

東京都品川区に(有)日進工具製作所設立

1969年12月

現在の本社所在地に工場(本社工場)を新設

1973年2月

本社工場(2・3階)を増床。併せて機械設備を増設

1978年3月

大阪営業所開設

1979年12月

(株)日進工具製作所に組織変更

1982年7月

本社工場の近隣に品川工場を新設

1984年4月

名古屋営業所開設

1985年5月

本社工場に隣接した建物を賃借しNC工場を新設

1988年9月

長野営業所開設

1989年4月

藤沢工場を新設し、3生産拠点体制を確立

1990年11月

連結子会社、(株)ジーテックを設立

1991年9月

日進工具(株)に商号変更

1993年11月

仙台工場第1期工事(250坪)完成

1994年11月

仙台工場第2期工事(210坪)完成。ロロマティック社製CNC切削機械導入(日本初)

1998年1月

仙台工場第3期工事(300坪)完成。生産部門・開発部門を仙台工場に集約

1999年6月

(有)サトウツール(旧、(株)新潟日進)に資本参加

2001年2月

ISO9001認証取得

2001年8月

仙台工場隣地に開発センターを開設。仙台営業所開設

2002年1月

(株)ジーテック、(有)サトウツール((株)新潟日進)を完全子会社化

2003年3月

ISO9001の2000年版へ移行

2003年11月

仙台第二工場新設

2004年1月

ISO14001認証取得

2004年11月

日本証券業協会に株式を店頭登録

2004年12月

日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場

2005年5月

株式分割(1:2) 発行済株式数 1,513,000株

2005年11月

公募増資 50,000株 発行済株式数 1,563,000株(資本金 442,900千円)

2006年12月

仙台工場第4期工事(630坪)完成。仙台第二工場を仙台工場に集約

2007年7月

日進工具第二ビル新築

2008年6月

本社、東京営業所が新南大井ビル5階へ移転

2009年4月

非連結子会社、(株)日進エンジニアリングを設立(現・連結子会社)

2009年5月

加工センター新設

2010年4月

ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場

2011年4月

(株)牧野工業の全株式を取得し、完全子会社化

2011年8月

2012年10月

仙台倉庫を取得

株式分割(1:2) 発行済株式数 3,126,000株

2013年1月

海外子会社、日進工具香港有限公司(NS TOOL HONG KONG LIMITED)設立

2013年7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場

2014年10月

株式分割(1:2) 発行済株式数 6,252,000株

2016年3月

仙台工場第5期工事(400坪)完成

2016年4月

(株)日進エンジニアリングが(株)新潟日進を吸収合併

2017年1月

株式分割(1:2) 発行済株式数 12,504,000株

2017年3月

東京証券取引所市場第二部へ市場変更

2017年9月

東京証券取引所市場第一部銘柄に指定

2018年11月

本社、東京営業所が住友不動産大井町駅前ビル6階へ移転

2020年3月

新開発センター稼働

2020年8月

仙台在庫センター開設

2021年4月

株式分割(1:2) 発行済株式数 25,011,254株

2021年11月

海外子会社、NS TOOL USA,INC.設立

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

事業内容

日進工具は、自社および連結子会社5社を含む6社で構成される企業グループであり、主にマシニングセンタ(工作機械)に取り付けて使用する切削工具「エンドミル」の製造・販売を行っています。同社は特に、超硬素材を用いた小径(刃径6mm以下)のエンドミル製品に注力しており、これらの製品が取扱高(金額ベース)の約70%を占めています。

日進工具グループは、製品の製造様式、市場、顧客を基に製品部門別に戦略を構築し、事業活動を展開しています。事業セグメントは「エンドミル関連」と「その他」の2つで、前者が主力事業であり、超硬小径エンドミルを中心とした切削工具の製造販売を行っています。後者は、工具ケースを中心としたプラスチック成形品の製造販売などを手がけています。「エンドミル関連」セグメントは、製品のサイズに応じてさらに細分化されています。

日進工具自体は、超硬小径エンドミルを中心とした切削工具を生産し、代理店や連結子会社である株式会社ジーテック、日進工具香港有限公司、NS TOOL USA, INC.に販売しています。株式会社ジーテックは製品の販売及び一部再加工を、日進工具香港有限公司は中国地区での販売を、NS TOOL USA, INC.は米国での販売をそれぞれ担当しています。また、株式会社牧野工業は工具ケースなどのプラスチック成形品の製造販売を、株式会社日進エンジニアリングは日進工具の加工委託先として機能しています。これらの事業活動を通じて、日進工具グループは幅広い製品とサービスを提供しています。

経営方針

日進工具は、その経営理念「SOFT(技術)・HARD(機械)・HEART(心)を創ります。人と地球に優しい製品を開発し社会に貢献します」という理念のもと、切削工具の開発、製造、販売に注力しています。同社は、生産性の向上に貢献する高付加価値製品の提供を通じて、モノづくりの可能性を広げることを目指しています。また、サステナビリティ基本方針を策定し、社会との共存と自社の持続可能性を重視しています。これにより、環境負荷の低減を目指しつつ、精密・微細加工用工具分野でのリーダーシップを目指しています。

中長期的な経営戦略として、同社は製品開発、生産、販売の各部門で連携を強化し、高付加価値製品の継続的な創造と提供を目指しています。具体的には、新製品開発においては、既存製品群の品揃えの充実と競争力のある製品の開発に注力。生産部門では、無人化・省力化を推進し、高性能で価格競争力のある製品の安定供給を目指しています。販売部門では、デジタルを活用した営業活動の強化と新規ユーザー開拓、既存ユーザーへの製品拡販を図っています。

これらの戦略は、日進工具が直面する経営環境の変化、特に新型コロナウイルス感染症の影響やグローバルサプライチェーンの分断などの課題に対応するためのものです。同社は、これらの課題を乗り越え、持続的な成長と社会との共存を実現するために、各部門とグループ会社が連携し、KPIを策定してPDCAサイクルを実施しています。

日進工具は、その経営戦略を通じて、厳しい経営環境の中でも利益を優先し、連結売上高経常利益率20%の確保を目標としています。同社は、高付加価値の創造と提供による利益成長機会を確保し、中期的に両指標の達成を目指しています。