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ユニバーサル園芸社JP:6061
事業内容
ユニバーサル園芸社は、園芸関連商品のレンタルや販売、植栽管理やメンテナンスを主とするグリーン事業を中心に展開している企業グループで、連結子会社と合わせて国内外でサービスを展開しています。同社は観葉植物やアートフラワー、生花などを用いて空間演出や環境改善を図るレンタルサービスと、関連商品の販売・施工・管理を主要な事業としています。
同社の主要な顧客はオフィスビル、商業施設、飲食店、ホテルなど法人が中心で、基本的に法人向けの取引から収益を上げています。売上はレンタル料や定期的なメンテナンス契約、季節商品や贈答品の売り切り販売、イベント向けのレンタル受注など複数の収入源で構成されています。
事業はグリーン事業、卸売事業、小売事業に分かれており、グリーン事業は関東・関西・海外のエリア別にレンタルグリーンを展開しています。レンタルは主に室内設置型の観葉植物や屋外プランター、アートフラワー、切花の活け込みを含み、定期交換や水やりなどのメンテナンスをセットで提供します。卸売では観葉植物や造花、エクステリア用の石材を流通先に卸し、小売では店舗や通販で個人向けに草花や園芸資材を販売しています。
経営方針
同社は中期経営計画において、令和6年6月期を初年度とし、令和10年6月期に売上高300億円・当期純利益30億円の達成を目指しています。加えて売上高経常利益率13%以上、自己資本比率80%以上を主要な指標として掲げており、直近実績は経常利益率12.9%、自己資本比率78.7%と目標に近接しています。同社はこれらの数値目標を念頭に、売上と利益の確保を両輪に据えた持続的成長と中長期の企業価値向上を図っています。
重点投資分野は従来のグリーン事業を核としつつ、壁面緑化や屋上緑化など安定収益化が見込める分野への拡大、小売分野との融合、そしてネット通販への投資です。同社はレンタルグリーンや定期メンテナンスといった契約型サービスを強化することで差別化を図り、観葉植物・アートフラワー・生花・造園といった幅広い商品群を組み合わせた「空間演出+維持管理」の一体提供を競争優位にしています。具体的にはグリーンと連動したカフェ出店や自社通販サイトの立ち上げに資金と人材を投じ、顧客接点を増やして収益源を多様化します。
新市場開拓では地域と顧客層の拡大を進めており、関東・関西に加え海外展開の拡充や法人中心の取引から個人向け販売の強化を図っています。同社は買収(M&A)や他社との事業提携を積極的に活用して事業規模を拡大し、特に企業の環境対策やCSRの需要に応える壁面・屋上緑化の受注拡大を狙っています。また、長期のメンテナンス契約を増やすことで収益の安定化を図る計画です。
技術革新と組織基盤整備にも注力しており、業務効率化を目的としたシステム導入で労働環境を改善し社員の定着を図っています。同社は機械化が難しい業種であることを踏まえ、定期採用と社内の独自研修制度で専門人材を育成するとともに、部門別損益の可視化や販管費削減、コーポレート・ガバナンスと内部統制の強化を進め、M&Aや海外進出に伴うリスク管理を徹底していく方針です。