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日本動物高度医療センターJP:6039
事業内容
日本動物高度医療センターは、動物医療業界における高度医療を提供することを目的としています。同社は、連結子会社の株式会社キャミックとテルコム株式会社と共に、動物医療関連事業を展開しています。ペットの高齢化に伴い、疾病が多様化している中で、同社は専門的な診断・治療を行う「二次診療」に特化した動物病院を運営しています。
日本動物高度医療センターは、一次診療施設からの紹介を受け、専門技術を有する獣医師が高度な医療機器を使用して行う二次診療サービスを提供しています。これには、MRI・CTによる画像診断サービスや、動物の在宅ケアのための酸素濃縮器のレンタル・販売も含まれます。これらのサービスは、飼い主から直接診療費を受け取る形で提供されています。
同社は、小動物二次診療のトップランナーとして、若い臨床獣医師が最先端医療を学ぶ「教育の場」や、新しい技術やツールの開発を行う「臨床研究の場」を提供しています。また、日本で最も多くの画像診断データを保有しており、これを活用して動物医療の発展に貢献しています。
日本動物高度医療センターの事業は、主に四つの分野に分類されます。まず、二次診療サービスでは、専門分野を持った獣医師が高度な医療機器を使用して診察や手術を行います。次に、株式会社キャミックが提供する画像診断サービスでは、専門知識を持つ獣医師が画像の撮影・診断を行います。
テルコム株式会社は、動物用医療機器のレンタル・販売を行っており、酸素ケージのレンタルや販売を通じて動物の在宅ケアをサポートしています。その他のサービスとしては、ウエアラブルデバイスの販売や、動物医療インテリジェンスプラットフォームの構築を検討しています。
日本動物高度医療センターは、全国の一次診療施設と連携し、完全紹介制で診療を行っています。川崎本院や東京病院などで二次診療を提供し、診療後のケアは一次診療施設に委ねる体制をとっています。また、12の専門診療科を有し、チーム診療を行うことで、質の高い医療を提供しています。
経営方針
日本動物高度医療センターは、動物医療の高度化を目指し、成長戦略を推進しています。まず、地理的拡大を図り、名古屋病院のリニューアルや九州・福岡エリアへの新規展開を計画しています。これにより、診療能力を大幅に増強し、より多くの地域で高度な医療サービスを提供することを目指しています。
また、既存病院の診療受け入れ能力を強化するため、獣医師や動物看護師の採用・育成を進めています。AI技術を活用した新電子カルテシステムの導入により、診療フローの最適化を図り、効率的で質の高い医療提供体制を構築しています。これにより、飼い主や一次診療施設の満足度向上を目指しています。
さらに、グループ全体の専門性を活かし、一次診療施設への支援体制を強化しています。画像診断サービスを提供するキャミックや在宅ケアを提供するテルコムと連携し、包括的なサービスを提供することで、紹介元の一次診療施設との関係を深めています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、データの戦略的活用を通じて新たな価値を創出しています。AIを活用した次世代型電子カルテシステムの開発や「動物医療インテリジェンスプラットフォーム」構想の実現を目指し、データ基盤を構築しています。これにより、診療支援や電子カルテの入力自動化を進めています。
日本動物高度医療センターは、売上高の成長や利益率の向上を目標に掲げ、二次診療や画像診断の初診数、総診療件数、連携病院数などを定期的にモニタリングしています。これにより、経営目標の達成状況を客観的に判断し、持続的な成長を目指しています。