KeePer技研JP:6036

時価総額
¥1016.7億
PER
13.6倍
カーコーティング等の車の美装事業の大手。キーパーコーティングやEXキーパー等の製品とキーパープロショップ、キーパーLABOを展開。2025年6月期末でプロショップ6,661店舗、直営LABO137店舗に達し、石油元売り大手や複数カーメーカーへの採用実績。全国展開。

事業内容

KeePer技研は、自動車の「美しさ」を保つことに特化した製品とサービスを展開しています。同社は自社ブランドのキーパーコーティング向けケミカルや専用の道具・機械を開発・製造委託して販売し、施工技術を持つ店舗や直営のキーパーLABOでコーティングや洗車サービスを提供しています。

主要な顧客はガソリンスタンドを中心としたカーアフターマーケットや新車ディーラー、カーメーカーで、同社は製品販売と施工サービス、研修の三つを柱に収益を上げています。製品の卸売を通じた継続的な販売収入に加え、直営店でのサービス収入や技術研修による収入が安定した収益基盤を支えています。

事業は大きく「キーパー製品等関連事業」と「キーパーLABO運営事業」に分かれます。同社はプロ向けケミカルと施工研修で全国に6,661店のキーパープロショップネットワークを築き、高付加価値のEXキーパーなど商品ラインを広げる一方、直営137店舗のLABOで一般顧客向けに高品質な施工・手洗い洗車や車内清掃を提供し、顧客の嗜好データを製品開発に活かしています。

経営方針

同社はKeePerブランドの確立と普及を目指しており、2026年6月期に売上高263億円(前期比13.9%増)、営業利益80億円(同12.7%増)、当期純利益72億円(同47.3%増)を見込んでいます。成長の柱は自社製品の販売、施工サービス(直営のキーパーLABO)および技術研修の三本柱で、既存のキーパープロショップ網(約6,661店)と直営LABO(137店舗)を基盤に、収益拡大を図っています。

重点投資分野は店舗網の拡大と店舗設備の強化です。同社は次年度に直営25店舗、フランチャイズ19店舗、合計44店舗を新規出店する計画で、これによりLABOの店舗数を約200店規模に拡大する目標を掲げています。既存店では「TREXブース増設」「収益機能の追加」「猛暑対策」「トイレの男女別化」など設備投資を継続し、サービス品質と顧客単価の向上を図ります。人材面では新規採用を積極化し、採用(アルバイト含む)で220名、新卒95名の確保を目標としています。

新市場開拓では新車ディーラーやカーメーカー向けの純正採用拡大と、車以外の業界展開を二本軸にしています。既に純正採用のあるスバルやトヨタ、ホンダ、三菱、VOLVOなどの販売店向け提案を強化するとともに、家電やスポーツ用品、鉄道、マリン、ホイールといった業界への横展開を進めます。アフターマーケットでのガソリンスタンド減少は課題ですが、1店舗当たりの売上拡大やガソリンスタンド運営会社のLABO転換を取り込むことで補完し、海外ではシンガポールのKeePer LABOの立ち上げを確実に軌道に乗せ、海外ディストリビューター向け営業を強化します。

技術革新では自社ブランドのコーティング剤や専用器具の開発・製造委託を進め、施工方法の標準化と製品改良に顧客データを反映させています。同社は技術研修や技術コンテストを通じて現場技術の底上げを図り、人材育成による品質担保を重視しています。これらにより、製品開発・現場力・店舗体験を一体化させた差別化を追求し、長期的な収益拡大を目指しています。