大阪チタニウムテクノロジーズJP:5726

時価総額
¥899億
PER
11.3倍
金属チタン、高純度チタン、粉末チタン、SiO等の製造販売を手がける。

沿革

1997年5月

 大阪チタニウム製造㈱を母体とする住友シチックス㈱(1998年10月に住友金属工業㈱と合併)の全額出資により、商号を㈱シチックス尼崎として、当社が設立されました。

1997年10月

 住友シチックス㈱より金属チタン・ポリシリコン・チタン及びシリコン関連開発商品の製造・販売に関する営業譲渡を受け、商号を㈱住友シチックス尼崎に変更。同時に操業を開始いたしました。

1999年4月

 ㈱鹿島ビジネスサービス(形式上の存続会社)(本店の所在地:大阪市中央区北浜4丁目5番33号、資本金:10百万円、1株の額面金額:500円)と合併し、法手続き上は解散いたしました。当該合併会社が、実質上の存続会社である当社の事業をそのまま継承し、商号を「㈱住友シチックス尼崎」に変更いたしました。

2002年1月

 商号を「住友チタニウム㈱」に変更いたしました。

2002年3月

 東京証券取引所市場第二部に株式上場いたしました。

2005年3月

 東京証券取引所市場第一部に株式上場いたしました。

2007年10月

 商号を「㈱大阪チタニウムテクノロジーズ」に変更いたしました。

2009年6月

 岸和田製造所を開設いたしました。

2019年1月

2022年4月

 ポリシリコンの製造を終了いたしました。

 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行いたしました。

事業内容

大阪チタニウムテクノロジーズは、主に二つの事業セグメントを展開しています。第一のセグメントはチタン事業で、ここではスポンジチタン、チタンインゴット、四塩化チタン、四塩化チタン水溶液などの製造販売を行っています。これらの製品は、航空機や宇宙産業をはじめとする多岐にわたる分野で使用されています。

第二のセグメントは高機能材料事業で、高純度チタン、SiO(シリコンオキサイド)、TILOP(球状チタン粉末)、粉末チタンなどの製造販売を手掛けています。これらの高機能材料は、新しい用途開発に向けた製品であり、エレクトロニクスや医療機器などの分野での需要が見込まれています。

大阪チタニウムテクノロジーズの製品は、多くの産業プロセスを経て最終製品となります。同社の事業系統図によると、これらの製品は最終的には航空宇宙、自動車、医療機器、化学産業など、幅広い分野で利用されることが示されています。同社は、これらのセグメントを通じて、高度な技術力と製品開発能力を背景に、多様な産業に貢献しています。

経営方針

大阪チタニウムテクノロジーズは、チタン事業と高機能材料事業の二つのセグメントを通じて、航空宇宙、自動車、医療機器、化学産業など多岐にわたる分野に製品を提供しています。同社は、コロナ禍による経済の落ち込みからの回復と、ロシアによるウクライナ侵攻に伴うチタンサプライチェーンの変化に対応しつつ、チタン需要の回復に合わせて生産性の向上とコスト削減に取り組んでいます。また、原材料価格の高騰に対しては、販売価格の適正化を推進しています。

中長期的な成長戦略として、同社はスポンジチタンの生産能力増強を検討し、事業構造の強化に向けた取り組みを進めています。これには、合金TILOPの事業成長促進やリチウムイオン電池用SiO負極材の早期事業化などが含まれます。さらに、新たな事業の創出にも経営資源を投入し、長期ビジョンに沿った事業ポートフォリオの実現を目指しています。

経営課題としては、チタン事業の収益力回復、事業構造の強化、財務体質の健全化を挙げており、基本方針として持続的成長戦略への復帰、高機能材料事業の成長力と収益力の強化、新規事業の萌芽と育成、カーボンニュートラル対応など多面的な活動の推進を掲げています。また、IT技術の積極的な活用による生産技術の高度化も進めています。

これらの取り組みを通じて、大阪チタニウムテクノロジーズはチタン事業における安定的な収益確保と高機能材料事業の成長を加速し、財務体質の早期健全化と安定成長基盤の再構築を図っています。