三井金属鉱業JP:5706

時価総額
¥2790.4億
PER
42倍
機能材料、金属、モビリティ、その他の事業を展開し、電池材料、銅箔、排ガス浄化触媒、伸銅品などの製造・販売を手がける。

沿革

1874年9月

三井組が神岡鉱山蛇腹平坑を取得し、鉱山経営を開始

1892年6月

三井鉱山合資会社を設立

1911年12月

三井鉱山株式会社を設立

1913年8月

大牟田亜鉛製煉工場の操業を開始

1928年1月

鈴木商店経営の彦島亜鉛製煉工場を買収

1943年3月

昭和鉱業株式会社から日比製煉工場及び竹原電煉工場を買収し、日比製煉所を設置

1944年12月

日比製煉所から竹原電煉工場を分離し、竹原製煉所を設置

1950年5月

企業再建整備法による決定整備計画に基づき、三井鉱山株式会社の金属部門をもって神岡鉱業株式会社(当社)を創立

10月

東京証券取引所、第一部上場

1952年12月

神岡鉱業株式会社から三井金属鉱業株式会社へと商号を変更

1962年4月

王子金属工業及び昭和ダイカストの両社を吸収合併し、伸銅事業部及びダイカスト事業部を設置

1964年2月

三金機工株式会社(現 三井金属エンジニアリング株式会社)を設立

8月

ペルー・ワンサラ鉱山の開発を目的として、Compania Minera Santa Luisa S.A.の株式を取得

1967年2月

亜鉛・鉛の共同製錬会社、八戸製錬株式会社を設立

1968年11月

銅の受託製錬会社、日比共同製錬株式会社を設立

1976年2月

米国ニューヨーク州に銅箔製造拠点、Oak-Mitsui,Inc.を設立

1980年10月

三井金属箔製造株式会社及び三金レア・アース株式会社の両社を吸収合併し、上尾金属箔工場(現 上尾銅箔工場)、三池レアメタル工場を設置

11月

台湾に銅箔製造拠点、台湾銅箔股份有限公司を設立

1983年11月

地熱蒸気及び熱水の供給事業会社、奥会津地熱株式会社を設立

1986年7月

神岡鉱業所、彦島製煉所を分離し、神岡鉱業株式会社、彦島製錬株式会社を設立

1987年2月

米国インディアナ州に自動車部品製造拠点、GECOM Corp.を設立

1989年7月

半導体実装材料(TABテープ)製造拠点、株式会社エム・シー・エスを設立

11月

マレーシアに銅箔製造拠点、Mitsui Copper Foil(Malaysia)Sdn.Bhd.を設立

1990年1月

東京高級炉材株式会社、三井金属パーライト株式会社及びダイカライト・オリエント株式会社の3社を吸収合併し、TKR事業部(現 セラミックス事業部)、パーライト事業部を設置

1992年10月

米国に亜鉛粉製造拠点、Mitsui/ZCA Zinc Powders.(2002年10月にMitsui Zinc Powder LLCへ商号変更)を設立

1995年2月

タイ国ラヨンに自動車部品・排ガス浄化触媒の製造拠点、Mitsui Siam Components Co.,Ltd.を設立

8月

中国貴州省に自動車部品製造拠点、三井華陽汽車配件有限公司を設立

1998年4月

中国香港に銅箔の加工物流拠点、三井銅箔(香港)有限公司を設立

1999年1月

本社を東京都品川区大崎に移転

6月

英国ウェールズに自動車部品製造拠点、Mitsui Components Europe Ltd.を設立

2000年8月

台湾にターゲット材製造拠点、台湾特格股份有限公司を設立

9月

米国の銅箔製造拠点Oak-Mitsui,Inc.を100%子会社化

10月

日鉱金属株式会社(現 JX金属株式会社)との共同出資で、パンパシフィック・カッパー株式会社を設立

2001年7月

中国広東省に銅箔の加工物流拠点、三井銅箔(広東)有限公司を設立

2002年6月

中国広東省に自動車部品製造拠点、広東三井汽車配件有限公司を設立

7月

住友金属鉱山株式会社と共同出資で、エム・エスジンク株式会社を設立

11月

台湾にTABテープ・COFテープの検査・販売拠点、台湾微電股份有限公司を設立

2003年4月

自動車部品の製造会社、株式会社大井製作所を株式交換により完全子会社化

2005年2月

中国上海に中国商社、三井金属貿易(上海)有限公司を設立

  6月

インドに排ガス浄化触媒製造拠点、Mitsui Kinzoku Components India Private Limitedを設立

   12月

韓国に薄膜材料の加工・販売拠点、株式会社三井金属韓国を設立

2006年3月

ペルー・パルカ鉱山本格操業開始

  7月

中国上海に非鉄金属リサイクル事業の拠点、上海三井鑫云貴稀金属循環利用有限公司を設立

  9月

中国広東省に排ガス浄化触媒の生産・販売拠点、三井金属(珠海)環境技術有限公司を設立

2007年8月

中国上海に同国内におけるコーポレート機能拠点、三井金属(上海)企業管理有限公司を設立

2010年7月

住友金属鉱山株式会社と伸銅事業を統合し、三井住友金属鉱山伸銅株式会社を設立

7月

自動車機器事業部と株式会社大井製作所を事業統合し、三井金属アクト株式会社を設立

2011年5月

インドに自動車部品の販売拠点、Automotive Components Technology India Private Limitedを設立

2012年1月

インドネシアに排ガス浄化触媒製造・販売拠点、PT.Mitsui Kinzoku Catalysts Jakartaを設立

3月

中国上海に同国内における自動車部品事業の管理拠点、三井金属愛科特(上海)管理有限公司を設立

5月

中国江蘇省にセラミックス製品の製造・販売拠点、三井金属特種陶瓷(蘇州)有限公司を設立

7月

メキシコに自動車部品の製造・販売拠点、MITSUI KINZOKU ACT MEXICANA, S.A. de C.V.を設立

10月

計測システム事業部と三井金属九州機工株式会社を事業統合し、三井金属計測機工株式会社を設立

11月

米国の亜鉛粉製造拠点、Mitsui Zinc Powder LLCを売却

2013年1月

タイに排ガス浄化触媒製造・販売拠点、Mitsui Kinzoku Catalysts(Thailand)Co.,Ltd.を設立

2月

ベトナムに排ガス浄化触媒製造・販売拠点、Mitsui Kinzoku Catalysts Vietnam Co.,Ltd.を設立

3月

半導体実装材料(TABテープ)製造拠点、株式会社エム・シー・エスを解散

4月

インドネシアに自動車部品の製造・販売拠点、PT.Mitsui Kinzoku ACT Indonesiaを設立

6月

TABテープ・COFテープの検査・販売拠点、台湾微電股份有限公司を解散

6月

銅箔の加工物流拠点、三井銅箔(広東)有限公司を解散

  7月

米国に排ガス浄化触媒製造・販売拠点、Mitsui Kinzoku Catalysts America,Inc.を設立

2014年7月  

ダイカスト事業を分離し、三井金属ダイカスト株式会社を設立

  7月

チリ・カセロネス鉱山本格操業開始

2015年5月

三井華陽汽車配件有限公司の経営権を譲渡

2018年2月

北米の市場調査拠点、Mitsui Kinzoku USA Inc.を設立

   8月

モロッコ王国での自動車部品の製造・販売拠点、MITSUI KINZOKU ACT TANGER MAROC SARLを設立

2020年2月

電気銅等の製錬・精製受託会社、日比製煉株式会社を設立

   2月

JX金属株式会社との共同出資で、ニッポン・カセロネス・リソーシズ株式会社を設立

   3月

Oak-Mitsui,Inc.の経営権を譲渡

2021年2月

チリ・カセロネス銅鉱山の権益を譲渡

   12月

薄膜材料の加工・販売拠点、株式会社三井金属韓国を解散

2022年3月

三井金属エンジニアリング株式会社を株式公開買付けにより完全子会社化

2022年4月

パーライト事業を分離し、三井金属パーライト株式会社を設立

   4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行

事業内容

三井金属鉱業は、機能材料、金属、モビリティ、その他の事業の4つの主要セグメントを持つ多角的な事業を展開しています。機能材料部門では、電池材料(水素吸蔵合金など)、機能粉(電子材料用金属粉、酸化タンタルなど)、銅箔(キャリア付極薄銅箔、プリント配線板用電解銅箔など)、スパッタリングターゲット(ITOなど)、セラミックス製品の製造・販売を行っています。金属部門では、亜鉛、鉛、銅、金、銀の製造・販売および資源リサイクル事業を展開しています。

モビリティ部門では、排ガス浄化触媒、自動車用ドアロック、ダイカスト製品、粉末冶金製品の製造・販売を手掛けています。その他の事業としては、伸銅品、パーライト製品の製造・販売、各種産業プラントエンジニアリングなどを行っています。

これらの事業は、三井金属鉱業およびその子会社77社、関連会社12社によって支えられており、グローバルに事業を展開しています。主な関係会社には、日本イットリウム株式会社、台湾銅箔股份有限公司、Mitsui Copper Foil (Malaysia) Sdn. Bhd.などがあります。これらの事業を通じて、三井金属鉱業は多岐にわたる製品を提供し、さまざまな産業分野に貢献しています。

経営方針

三井金属鉱業は、2022年度を初年度とする3年間の中期経営計画「22中計」を策定し、その実行に取り組んでいます。この計画では、社会的価値と経済的価値の向上を目指す統合思考経営を本格的に導入し、持続可能な企業への変革を進めています。具体的には、環境影響、社会関係資本、人的資本、ビジネスモデル・イノベーション、リーダーシップ・ガバナンスの5つの観点から事業の機会とリスクを評価し、事業ポートフォリオの動的管理、社内外シナジーの追求、M&Aの活用、研究開発と市場共創の機能を持つ事業創造本部への資源投入に重点を置いています。

機能材料部門では、経済的価値実現に向けた事業機会拡大、環境貢献製品の創出、CO2排出量削減の加速などに取り組んでいます。金属部門では、リサイクルネットワークの確立や新たな金属・再生可能エネルギー資源の開発に努めています。モビリティ部門では、新製品・事業創出に向けた部門横断的な課題解決に取り組んでいます。また、事業創造本部では、新たな事業の持続的創造に向けて、事業機会の探索力と研究開発力の強化に努めています。

これらの取り組みを通じて、三井金属鉱業は統合思考経営への変革を遂げ、ステークホルダーと共に地球を笑顔にすることを目指しています。同社は、厳しい経営環境の中でも、中期経営計画「22中計」の戦略を変更せず、引き続き重点施策を実行していく方針です。