パウダーテックJP:5695

時価総額
¥69.7億
PER
25.8倍
複合機・プリンター業界向け電子写真用キャリア、新規用途向け機能性微粒子の生産・販売、食品業界向け脱酸素剤、酸素検知剤の提供。

沿革

1966年4月

三井金属鉱業㈱と㈱南悠商社の折半出資により日本鉄粉株式会社を設立

   5月

日本特殊鉄粉㈱との間の営業権譲渡契約書調印

1970年

電子写真用スミレ色酸化被膜鉄粉開発
国内PPCメーカー各社に2成分系キャリアの本格的供給を開始

1975年

不定形キャリアの扁平化、球状化等の形状加工技術を開発

1978年

樹脂コートキャリア開発
カイロ用鉄粉販売開始

1981年

フェライトキャリア開発研究に着手

1983年1月

フェライトキャリア試作設備完成(50t/月)
フェライトキャリア樹脂コート技術確立

1984年6月

フェライトキャリア生産設備完成(300t/月)
フェライトキャリア本格的販売開始

1985年9月

髙萩市に工場用地取得(64,000㎡)
脱酸素剤 (ワンダーキープ) 試作開始

1988年12月

米国デラウェア州に子会社(パウダーテックコープ(POWDERTECH CORP.))を設立しインディアナ州所在のタイタン社フェライト事業部門を買収

1989年7月

社名を「パウダーテック株式会社」に変更

1990年2月

株式を社団法人日本証券業協会に店頭登録

1991年5月

高萩工場完成

1995年5月

フェライトキャリア生産設備月産500tに増強

1995年6月

フェライトキャリア事業においてISO9001審査登録

1997年9月

環境に優しいキャリア(EFキャリア)量産設備完成

2002年7月

米国販売子会社 パウダーテックインターナショナルコープ(POWDERTECH INTERNATIONAL
CORP.)を設立

2002年12月

パウダーテックコープ(POWDERTECH CORP.)を清算

2003年8月

全社でISO9001,ISO14001を取得

2003年10月

脱酸素剤関連事業部門を会社分割し、新たに株式会社ワンダーキープ高萩を設立

2004年12月

株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場

2006年3月

環境に優しいキャリア(EFキャリア)生産設備月産400tに増強

2013年7月

株式会社東京証券取引所と株式会社大阪証券取引所の現物市場の統合に伴い、株式会社東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場

2015年2月

フェライトキャリア生産設備増設 能力30%増強

2016年6月

創立50周年を迎える

2017年3月

売上高100億円を突破

2017年10月

単元株式数1,000株から100株に変更し、普通株式5株を1株にする株式併合を実施

2017年12月

経済産業省より「地域未来牽引企業」に選定

2020年6月

経済産業省より「2020年版グローバルニッチトップ企業100選」に選定

2022年3月

非連結100%子会社 株式会社ピーティーエスを解散し、業務の全てを当社が引き継ぐ

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しによりJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行

2022年9月

鉄粉販売事業撤退

事業内容

パウダーテックは、事務機器等の素材である粉体(フェライト粉)及び脱酸素剤などの製造販売を手掛ける企業で、子会社2社とその他の関係会社2社を含む企業集団を形成しています。同社の事業は主に二つのセグメントに分けられます。

一つ目は、機能性材料事業です。この部門では、複合機やプリンター業界向けに電子写真用キャリアと、粉体技術を応用した新規用途向けの各種機能性微粒子を生産・販売しています。この事業における主な関係会社はパウダーテックインターナショナルコープです。

二つ目は、品質保持剤事業です。こちらは、食品業界向けに品質保持用の脱酸素剤や酸素検知剤を生産・販売しており、主な関係会社はワンダーキープ高萩です。2022年9月末に鉄粉販売事業から撤退し、報告セグメント名を「品質保持剤事業」へと変更しています。

さらに、パウダーテックは三井金属鉱業株式会社や株式会社南悠商社といった他の関係会社から原材料の仕入れを行っており、これらの会社との連携により事業を支えています。なお、非連結子会社の株式会社ピーティーエスは2022年8月8日に清算結了しています。

経営方針

パウダーテックは、技術革新と社会貢献を経営理念の核とし、独自技術を駆使して社会課題の解決を目指す企業です。同社は、経常利益、ROE(自己資本利益率)、新規機能性材料売上高比率を重要な経営指標と位置づけ、これらの指標を軸に経営基盤の強化に努めています。2024年度を目処に経常利益13.4億円、ROE6.9%、新規機能性材料売上高比率7.8%を目標とする中期経営計画を策定し、事業展開を図っています。

同社グループは、3年ごとの中期経営計画を通じて、既存事業の収益性維持強化、新規事業の利益貢献実現、新規事業の継続的育成、事業基盤を支える本社機能強化を基本方針としています。これらの方針の下、外部環境の変化にも柔軟に対応しながら、社会に必要とされる「エッセンシャル企業」を目指しています。

2022年度は、新型コロナウイルス感染症の影響やウクライナ情勢による原燃料の高騰など、外部環境の変化に直面しました。これらの影響により、機能性材料事業や品質保持剤事業(旧鉄粉事業)の一部で計画を下回る結果となりましたが、事業構造改革を進めるなどして対応しています。

パウダーテックは、ESG経営の推進にも注力しており、ガバナンスの強化、働く環境の改善、社会的評価の向上、環境負荷の低減など、非財務KPIにも目標を設定し、企業価値の向上に努めています。これらの取り組みを通じて、最終年度の目標達成とありたい姿の実現を目指しています。