日本精線JP:5659

時価総額
¥72.7億
PER
3倍
ステンレス鋼線、ダイヤモンド工具、金属繊維(ナスロン)の製造販売、直線切断加工及び磨引伸線加工を手がける。

沿革

1951年6月

ステンレス鋼線製造を目的として、大阪市旭区森小路に三信特殊線工業株式会社を設立

1953年5月

日本冶金工業株式会社の資本参加を得て、同社の系列に入る

1953年6月

大阪市旭区大宮町四丁目31番地に新工場を完成し本社を同地に移転

1956年10月

本社を大阪市北区梅田町47番地新阪神ビルに移転し、商号を日本精線株式会社と改称

1962年3月

東京・大阪両証券取引所市場第二部に株式を上場

1962年5月

大阪府枚方市池之宮四丁目17番1号に枚方工場を完成し、操業を開始

1964年10月

本社を大阪市東区高麗橋五丁目45番地(興銀ビル別館)に移転

1969年8月

本社を大阪府枚方市池之宮四丁目17番1号に移転

1976年4月

東京都中央区宝町一丁目9番地に東京支店を開設

1980年8月

本社を大阪市東区高麗橋五丁目45番地(興銀ビル別館)に移転

1984年6月

枚方工場内にナスロン・フィルター工場完成

1985年4月

枚方工場内に硬質線工場完成

1988年5月

海外現地法人THAI SEISEN CO.,LTD.をタイ国に設立(現・連結子会社)

1994年12月

本社を大阪市中央区高麗橋四丁目1番1号に移転

1996年9月

東京・大阪両証券取引所市場第一部銘柄に指定

1998年6月

ISO9001規格の認証を取得(枚方工場)

2001年12月

枚方工場内に自動酸洗工場完成

2003年1月

ISO9001規格の認証を取得(本社)

2003年11月

2005年9月

大同特殊鋼株式会社が当社の筆頭株主となり、同社のグループに入る

ISO14001規格の認証を取得(枚方工場)

2006年5月

中国江蘇省に耐素龍精密濾機(常熟)有限公司を設立(現・連結子会社)

2007年10月

大同ステンレス株式会社を吸収合併

2008年9月

韓国ソウル市に韓国ナスロン株式会社を設立(当社出資比率100%、現・連結子会社)

2009年2月

ISO9001規格の認証を取得(全社)

2009年12月

2014年12月

2022年4月

東京支店を東京都中央区京橋一丁目1番5号(セントラルビル)に移転

大阪府枚方市に日精テクノ株式会社を設立(当社出資比率100%、現・連結子会社)

東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

事業内容

日本精線は、ステンレス鋼線と金属繊維(ナスロン)の製造販売を主軸に展開する企業グループです。このグループは、日本精線を含む親会社と子会社5社で構成されています。事業は大きく二つのセグメントに分けられます。

伸線加工事業セグメントでは、ステンレス鋼線の製造販売が中心です。日本精線、THAI SEISEN CO., LTD.、大同不銹鋼(大連)有限公司がこのセグメントの主要な製造拠点であり、大同特殊鋼㈱が原材料の主要供給元となっています。また、日精テクノ㈱は直線切断加工や磨引伸線加工を担当しています。さらに、ダイヤモンド工具の製造販売もこのセグメントに含まれ、主に日本精線とTHAI SEISEN CO., LTD.が担っています。

金属繊維(ナスロン)セグメントでは、日本精線と耐素龍精密濾機(常熟)有限公司が製造販売を行い、韓国ナスロン㈱が販売支援を提供しています。このセグメントでは、特に耐素龍精密濾機(常熟)有限公司の製品の一部を日本精線が仕入れ、また材料の一部を販売しています。

加えて、大同興業㈱はステンレス鋼線の主要販売先であり、原材料の購入先でもあります。これらの事業活動を通じて、日本精線グループは多岐にわたる産業分野に対して高品質な製品とサービスを提供しています。

経営方針

日本精線は、ステンレス鋼線と金属繊維(ナスロン®)を主力製品とし、技術力と新しい分野への挑戦を通じて社会の発展に貢献しています。同社は、環境・エネルギーのクリーン化やデジタル化の進展に伴い、ステンレス分野での期待が高まっていることに対応し、「Micro & Fine Technology」をスローガンに掲げ、次世代素材や技術開発をリードしています。また、市場の変化に迅速に対応できる柔軟な経営体制の構築を通じて、安定した収益基盤の維持・拡大を目指しています。

中期経営計画「NSR23」では、「日本精線リニューアル(NSR)継続推進と高機能・独自製品でサステナビリティに貢献」をスローガンに掲げ、高機能・独自製品の比率を一層高め、企業価値向上に努めています。経営目標としては、連結経常利益42億円、連結売上高経常利益率(ROS)10%以上、連結総資産経常利益率(ROA)10%以上を掲げ、2030年度のCO2排出量削減目標▲30%(2013年度比)を設定し、ESG経営を推進しています。

同社は、サステナビリティ経営を基に、環境問題、人権尊重、健康経営、公正な取引、事業継続マネジメント(BCM)などの重要な経営課題に対して計画的に取り組んでいます。生産プロセスで排出されるCO2や廃棄物の削減を意識し、持続可能な社会の実現を目指しています。また、高機能・独自製品の安定提供を通じてサステナブル社会に貢献することも同社の責務と認識しています。

このように、日本精線は、技術革新とサステナビリティを重視した成長戦略を推進し、グローバルな市場での競争力を高め、企業価値の向上を目指しています。