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サイフューズJP:4892
沿革
2010-08 | 東京都新宿区に株式会社サイフューズを設立 |
2010-09 | 骨軟骨再生の細胞製品開発プロジェクトが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の委託事業(橋渡し推進技術開発)に採択 |
2011-04 | 本店を東京都新宿区から東京都千代田区へ移転 |
2011-11 | 立体組織再生に関する基本特許(三次元細胞積層技術)に関し、国立大学法人九州大学と独占ライセンス契約を締結 |
2012-12 | 細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)「Regenova®(レジェノバ)」の販売開始 |
2013-04 | 本店を東京都文京区へ移転し、東京大学アントレプレナープラザ内に「東京ラボ」を開設 |
2014-04 | NEDOの委託事業(橋渡し推進技術開発)(2015年から国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、AMED)の委託事業に移行)「立体造形による機能的な生体組織製造技術の開発/細胞を用いた機能的な立体組織作成技術の研究開発」(代表:佐賀大学)に採択 NEDO(2015年からAMED委託事業に移行)の委託事業「再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発」(代表:京都大学)に採択 |
2015-05 | ベンチャー起業への国際的表彰「アジア・アントレプレナーシップ・アワード2015」(主催:アジア・アントレプレナーシップ・アワード運営委員会、共催:三井不動産株式会社、国立大学法人東京大学産学協創推進本部、一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ、一般社団法人日本ベンチャー学会、独立行政法人日本貿易振興機構)にて事業の革新性や事業の実行力に対する評価を受け、優勝 |
2015-09 | 北米でバイオ3Dプリンタ「Regenova®(製品名:レジェノバ)」の販売開始 |
2017-06 | AMEDの委託事業「革新的医療技術創出拠点プロジェクト/HDMAC技術応用による変形性膝関節症における広範囲骨軟骨再生」(代表:九州大学)に採択 |
2017-07 | AMEDの委託事業「革新的医療シーズ実用化研究事業/バイオ3D プリンタにより作製した三次元神経導管(Bio 3D Conduit)を用いた革新的末梢神経再生法の臨床開発」(代表:京都大学)へ参画 |
2017-08 | 「大学発ベンチャー表彰2017」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)/ NEDO)にて優れた大学発ベンチャーとしての評価を受け、「科学技術振興機構理事長賞」を受賞 「第15回産学官連携功労者表彰」(主催:内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、一般社団法人日本経済団体連合会、日本学術会議)にて産学官連携活動の推進に多大な貢献をした優れた企業としての評価を受け、「日本学術会議会長賞」を受賞 |
2017-10 | 富士フイルム株式会社と血管再生の細胞製品開発に関する業務提携 |
2018-08 | 積水化学工業株式会社と肝臓構造体の細胞製品開発に関する業務資本提携 |
2018-10 | 肝臓構造体の細胞製品開発プロジェクトが、NEDO公募事業「研究開発型ベンチャー支援事業/企業間連携スタートアップに対する事業化支援」に採択 |
2019-01 | 新型のバイオ3Dプリンタ「S-PIKE®(製品名:スパイク)」の販売開始 |
2019-02 | 「Japan Venture Award 2019」(主催:独立行政法人中小企業基盤整備機構)にて革新的かつ潜在成長力の高い事業や、社会的課題の解決に資する事業を行う、志の高いベンチャー企業の経営者としての評価を受け、「中小機構理事長賞」を受賞 太陽ホールディングス株式会社と再生・細胞医療分野における再生医療等製品の製品製造に関する資本業務提携 |
2019-05 | 東京都の「TOKYO働き方改革宣言企業」に認定 |
2019-06 | 経済産業省のスタートアップ支援プログラム「J-Startup」企業に選定 |
2019-07 | 本店を東京都文京区へ移転 |
2019-11 | AMEDの委託事業「バイオ3Dプリンタを用いて造形した小口径Scaffold free細胞人工血管の臨床研究」(代表:佐賀大学)へ参画 |
2020-05 | AMEDの委託事業「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」(代表:京都大学)へ参画 |
2020-06 | 岩谷産業株式会社と再生・細胞医療分野における技術開発に関する業務資本提携 |
2020-10 | 太陽ホールディングス株式会社と再生・細胞医療分野における包括的パートナーシップ締結 |
2020-11 | 京都大学医学部附属病院とバイオ3Dプリンタを用いた末梢神経損傷に対する三次元神経導管の医師主導治験を開始 |
2020-12 | 藤森工業株式会社と再生・細胞医療分野における技術開発に関する業務資本提携 |
2021-12 | 株式会社メディパルホールディングスと再生・細胞医療分野における再生医療等製品の安定流通に関する開発投資契約締結 |
2022-03 | 福岡地所株式会社と地域創生を目的とした業務資本提携 |
2022-04 | 本店及び東京ラボを東京都港区へ移転 AMED 橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」(代表:慶應義塾大学)へ参画 |
2022-09 | 福岡ラボを福岡県福岡市中央区へ移転 |
2022-12 | 東京証券取引所 グロース市場に上場(証券コード:4892) |
2023-06 | 京都大学医学部附属病院とバイオ3Dプリンタを用いた末梢神経損傷に対する三次元神経導管の医師主導治験を完了 |
2023-08 | PHC株式会社と再生・細胞医療分野における業務提携 |
2023-09 | AMED委託事業「バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」(代表:広島大学)へ参画 |
2023-10 | NEDO事業で開発した創薬支援新製品「ヒト3Dミニ肝臓」の販売開始 |
事業内容
サイフューズは、2010年の創業以来、革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の進歩に貢献することを目指す再生医療ベンチャーです。同社は、人工材料を使用せず、細胞のみから立体的な組織や臓器を作製する独自の技術を有しており、これを用いて再生医療や創薬分野における新しい3D細胞製品を提供しています。
サイフューズの事業領域は、3D細胞製品の研究開発及び製造販売、バイオ3Dプリンタ等の開発・販売、およびこれらに付随する業務に集約されます。再生医療領域では、患者自身から採取した細胞を用いて、バイオ3Dプリンタで立体的な組織や臓器を作製し、移植することで機能を回復・再生させる製品の開発に取り組んでいます。創薬支援領域では、製薬企業向けに細胞製品を開発し、新薬開発の効率化を支援しています。デバイス領域では、細胞製品開発に必要な技術応用や新技術の開発、バイオ3Dプリンタ「Regenova®」や新型バイオ3Dプリンタ「S-PIKE®」の開発・販売を行っています。
同社は、これらの事業を通じて、再生医療等製品の実用化を目指し、病気やケガで機能不全になった組織・臓器の再生を可能にする新しい治療法の選択肢を提供し、医療の発展に貢献することを目標としています。また、サイフューズは、パートナー企業との戦略的パートナーシップを強化し、再生医療等製品の早期実用化に向けた開発を進めています。
経営方針
サイフューズは、再生医療ベンチャーとして、細胞のみから立体的な組織や臓器を作製する独自の三次元細胞積層技術を核に、医療の進歩に貢献することを目指しています。同社は、この技術を用いて再生医療や創薬分野に革新をもたらす3D細胞製品の開発に注力しており、バイオ3Dプリンタを含む関連デバイスの開発・販売も手掛けています。
中期経営計画では、バイオ3Dプリンタの普及を通じてベース収益の確保とシーズ育成環境の構築を目指しています。研究用組織の実用化を経て、再生医療等製品の承認取得に向けた事業価値の最大化を図る戦略を展開しています。再生医療領域では、開発パートナーと共に臨床開発を進め、創薬支援領域では肝臓構造体の毒性評価モデルの事業化を目指しています。
また、サイフューズは組織体制及び財務基盤の強化にも取り組んでおり、研究開発型ベンチャーとしての持続的な成長を目指しています。細胞製品の実用化・商業化に向けた開発パイプラインの拡充、基盤技術の普及、そして経営基盤の強化が同社の成長戦略の柱です。これらの戦略を通じて、サイフューズは再生医療等製品の早期実用化を目指し、医療分野における新たな治療法の提供を目標としています。