- 日本企業
- 坪田ラボ
坪田ラボJP:4890
事業内容
坪田ラボは、慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業で、近視、ドライアイ、老視、脳疾患を対象にした治療法の開発を行っています。2012年に設立され、研究成果を社会に届けることを目的としています。特に、近視、ドライアイ、老視はアンメット・メディカル・ニーズが高い領域とされ、世界中で多くの患者が存在します。
坪田ラボは、研究開発事業に特化しており、単一の事業セグメントで構成されています。主な提携研究機関は慶應義塾大学で、ジンズホールディングスやロート製薬などの企業ともパートナーシップを結んでいます。これにより、研究成果を社会に提供することを目指しています。
坪田ラボのビジネスモデルは、パートナー企業との共同研究開発契約や実施許諾契約による収益を新たな研究開発に再投資する循環型のイノベーションモデルです。基礎研究から初期の臨床試験までを担い、パートナー企業による後期臨床試験を経て製品化を目指しています。
近視領域では、バイオレットライトが近視の進行抑制に有効であることを発見し、メガネフレーム型の医療機器「TLG-001」や新規メカニズムの点眼薬「TLM-003」などを開発しています。これらの製品は、近視進行を抑制することを目的としています。
ドライアイ領域では、涙液層の不安定性を改善するためのメガネ型デバイスや機能性サプリメントの開発を進めています。これにより、ドライアイに伴う症状の軽減と視機能の質の向上を目指しています。
老視領域では、水晶体の老化に着目し、代謝調節を通じた医薬品や関連製品の研究開発を行っています。老視は加齢に伴う調節力障害であり、日常生活に支障をきたすことが多いです。
脳疾患領域では、バイオレットライトが脳内血流を増加させる可能性に注目し、うつ病やパーキンソン病、軽度認知障害を対象とした研究を行っています。これにより、新たな治療的可能性を模索しています。
坪田ラボは、バイオレットライトの医療応用に関する研究を多角的に展開しており、後眼部疾患や円錐角膜治療、概日リズムの調整など、さまざまな分野での応用を目指しています。また、ペット医療への展開も視野に入れています。
経営方針
坪田ラボは、長期的な視点で社会課題の解決に取り組むことを基本方針としています。特許に繋がる独自の発明とパートナー企業との協働を通じて、革新的なソリューションを創出することを目指しています。このアプローチにより、社会的価値と経済的価値の双方を同時に創出し、持続可能な成長を実現するCSV経営を推進しています。
同社は、基礎研究と知財管理の強化を優先課題とし、近視、ドライアイ、老視、脳疾患といったアンメット・メディカル・ニーズの高い分野での研究開発を進めています。これにより、パートナー企業との共同開発を通じて製品化を実現し、ロイヤリティ収入を得るビジネスモデルを構築することを目指しています。
国内外の事業開発の強化も重要な戦略の一部です。坪田ラボは、独自の技術と知財を基盤に、パートナー企業と共同研究開発やライセンス契約を締結し、収益を新たな研究開発に再投資する循環型モデルを構築しています。これにより、研究開発の質と効率を高め、企業価値を拡充しています。
レギュラトリーサイエンスの強化も重視されています。研究開発の成果を各国の規制当局から承認を得るため、社内の専門性を高め、グローバルな開発・承認戦略に対応できる体制を構築しています。これにより、事業化を実現し、社会に貢献することを目指しています。
企業体質の強化においては、OKRを導入し、ビジョン・ミッションに直結した目標設定と進捗管理体制を構築しています。これにより、戦略と現場の一体化、意思決定の迅速化、成果の可視化を図り、企業体質を強化しています。
坪田ラボは、慶應義塾大学をはじめとする国内外の大学・研究機関との共同研究を推進し、T-SBIR制度を活用してアカデミアとのネットワークを構築しています。これにより、先端的な研究テーマを早期に発掘し、研究開発の推進と早期の事業化を目指しています。