ペルセウスプロテオミクスJP:4882

時価総額
¥40.7億
PER
この会社は、がんやその他の疾患の治療薬の研究開発に特化し、東京大学先端科学技術研究センターで開発された蛋白質発現・抗体作製技術を基盤としています。具体的には、ハイブリドーマ法とファージディスプレイ法を組み合わせた抗体取得技術、多様なファージ抗体ライブラリ、独自の抗体スクリーニング技術を保有し、医薬品シーズ抗体の創生、がん細胞への攻撃力を高めた治療薬の研究開発を行っています。

沿革

2001年2月

東京都文京区において当社設立

2002年10月

研究用試薬としての抗体販売を開始

2003年4月

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「タンパク質相互作用解析ナノバイオチッププロジェクト」に参加

2003年7月

本社を東京都渋谷区に移転

2004年8月

R&D Systems Inc.と研究試薬の販売に関する販売代理店契約を締結し、全世界で販売開始

2004年9月

本社を東京都目黒区に移転

2005年9月

核内受容体全48種類に対する抗体の販売を開始

2006年9月

中外製薬株式会社とグリピカン3抗体の特許を受ける権利等の譲渡に関する権利譲渡契約を締結(PPMX-T001)

2008年9月

研究用試薬「PTX3 ELISAキット」の販売を開始

2008年11月

グリピカン3抗体の第Ⅰ相試験が米国で開始(PPMX-T001)

2009年1月

富士フイルム株式会社が、第三者割当増資により、当社株式の76.68%を保有し当社の親会社となる

2011年1月

放射性同位体(注2)標識カドヘリン3抗体を富士フイルム株式会社に導出(PPMX-T002)

2014年12月

トランスフェリン受容体抗体が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム実用化挑戦タイプ(創薬開発)の課題として採択される(PPMX-T003)

2015年9月

薬物結合カドヘリン3抗体を富士フイルム株式会社に導出(PPMX-T004)

2016年1月

放射性同位体標識カドヘリン3抗体の第Ⅰ相試験が米国で開始(PPMX-T002)

2018年3月

富士フイルム株式会社は、第三者割当増資により、当社株式の保有割合が48.62%となり、当社のその他の関係会社となる

2019年1月

ファージディスプレイ技術の維持発展と抗体医薬品の研究開発促進を目的として愛知県名古屋市千種区に名古屋ラボを開設

2019年11月

当社初の自社治験となるトランスフェリン受容体抗体の真性多血症を対象とした第Ⅰ相試験が日本で開始(PPMX-T003)

2020年4月

放射性同位体標識カドヘリン3抗体医薬の抗がん剤の第Ⅰ相試験が日本で開始(PPMX-T002)

2021年6月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2022年3月

アグレッシブNK細胞白血病を対象とした研究開発が国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の創薬支援推進事業・希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業プログラムの課題として採択される(PPMX-T003)

2022年3月

PPMX-T002及びPPMX-T004の富士フイルム株式会社との実施許諾契約を解除

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場に移行

2022年9月

富士フイルム株式会社が、当社のその他の関係会社でなくなる

2023年3月

アグレッシブNK細胞白血病(ANKL)を対象とした医師主導第I/II相試験の治験計画届を提出し承認される(PPMX-T003)

事業内容

ペルセウスプロテオミクスは、東京大学先端科学技術研究センター・システム生物医学ラボラトリーで開発された蛋白質発現・抗体作製技術を基盤とし、診断・創薬標的に対する抗体の医療への活用を目指して設立された企業です。同社は、がん及びその他疾患の治療用医薬品の研究開発、及び関連業務を行っています。特に、ハイブリドーマ法とファージディスプレイ法を組み合わせることで、親和性の高い抗体の効率的な取得を可能にしています。また、多様性に富むファージ抗体ライブラリと独自の抗体スクリーニング技術を保有し、創薬標的を探索するとともに、高機能シーズ抗体を取得しています。

同社の事業セグメントは、医薬品事業のみであり、創薬、抗体研究支援、抗体・試薬販売の各分野において製品化に向けた研究開発、ライセンス、製造方法の確立に取り組んでいます。創薬においては、国内外の製薬企業に対して、開発した医薬品候補を導出することによる収益モデルを持ち、契約一時金収入、マイルストーン収入、ロイヤリティ収入等を獲得しています。

抗体研究支援では、がん等を対象とした抗体医薬品や研究用試薬の創出を通じて培った技術や経験を活かし、アカデミアや製薬企業に対する抗体研究支援を実施しています。具体的には、抗体作製、研究受託、配列解析などのサービスを提供しています。

抗体・試薬販売においては、がんや生活習慣病等、各種疾患のバイオマーカーとなる核内受容体抗体を全48種類取り揃え、世界の研究者に向けて研究用試薬として販売しています。また、PTX3 ELISAキットの開発に成功し、研究用試薬として販売しています。

これらの事業活動を通じて、ペルセウスプロテオミクスは最先端の抗体技術で世界の医療に貢献することを企業理念としています。

経営方針

ペルセウスプロテオミクスは、がんやその他の疾患の治療用抗体医薬品の研究開発に注力している創薬ベンチャー企業です。同社は、東京大学先端科学技術研究センター・システム生物医学ラボラトリーで開発された蛋白質発現技術やファージ抗体ライブラリを用いた抗体スクリーニング技術を駆使し、医療への貢献を目指しています。

中期経営計画において、ペルセウスプロテオミクスは、継続的に新規抗体を創出し、開発パイプラインの充実を図ることを重要課題としています。具体的には、真性多血症やアグレッシブNK細胞白血病などの治療薬の開発を進めており、さらに、新たな医薬品候補としてPPMX-T002及びPPMX-T004の開発にも取り組んでいます。これらの活動は、がんやその他の疾患に対する新たな治療オプションの提供を目指しています。

また、同社は研究開発体制の強化と資金調達にも力を入れています。新規提携先の確保や研究開発助成金の獲得、国内外のパートナーとの提携や資本市場からの資金調達を通じて、研究開発を推進しています。さらに、優秀な人材の確保と育成にも注力し、企業基盤の強化を図っています。

ペルセウスプロテオミクスの成長戦略は、世界の医療に貢献する最先端の抗体技術の開発に焦点を当てています。同社は、抗体研究支援や抗体・試薬販売の拡大を通じて、研究者からの支持を拡大し、収益の増加を目指しています。これらの戦略的取り組みにより、ペルセウスプロテオミクスは、医薬品事業における持続可能な成長を目指しています。