図研エルミックJP:4770

時価総額
¥20.2億
PER
15.5倍
通信ミドルウェア事業を展開し、エンジニアリングサービス、プロトコルスタック「KASAGOシリーズ」「Ze-PROシリーズ」、カメラ映像/IoTシステム連携プラットフォーム「FA Finder」などを提供。

沿革

1977年4月

マイクロコンピュータのソフトウェア開発を目的として、横浜市鶴見区東寺尾中台に、資本金4百万円にて株式会社エルミックシステムを設立。

1977年9月

バンキングオンラインシステムの受託(株式会社岩手銀行)。

1978年12月

本社を横浜市中区翁町に移転。

1983年4月

通信コントローラ「EL-ICS」シリーズ(「MTB」シリーズ)製造販売開始。

1983年5月

ソフトウェア「ELX」シリーズ(同時並行処理リアルタイムマルチタスク処理)販売開始。

1983年9月

本社を横浜市中区尾上町に移転。

1983年12月

「ELX」シリーズに対し、情報処理振興事業協会より租税特別措置法に基づく優遇処置を受ける。

1984年5月

大阪市西区北堀江に大阪営業所を開設。

1984年6月

事務機製造会社向け、パソコン用ボード量産を開始。

1985年10月

NTT高速通信網DDX-P用通信装置「EL-PAD/PC」製造販売開始。

1986年5月

通信コントローラ「MTB」シリーズ製造販売開始。

1986年8月

パソコン内蔵型通信制御ボード「PC-COM」シリーズ販売開始。

1987年2月

本社を横浜市中区弁天通へ移転。

1988年4月

各種機能を搭載したパソコン内蔵型ボードの多様化開始。

1990年8月

デジタル通信用ボード及びソフトウェア販売開始(ISDN網用)。

1990年12月

PC-9800シリーズ用のISDNインターフェイス「PC-INS/V50」販売開始。

1991年3月

ゴルフ場省力化システム「CASP」開発完了。

1992年10月

ゴルフ場省力化システム「CASP」第一号を霞ヶ関カントリークラブに納入。

1993年11月

LAN-WAN(広域ネットワーク)接続用ボード「mp-ins」販売開始。

1994年2月

子会社イオス株式会社を設立。

1995年5月

100%子会社イオス株式会社を経営効率化のため合併し、東京事業所を開設。

1995年9月

半導体製造装置向け通信ソフト「GEM」販売開始。

1995年11月

Windows対応ISDNボード販売開始。

1996年8月

川崎市川崎区日進町に川崎技術センターを設置。

1996年11月

「Fusion TCP」販売開始。

1996年12月

マイクロソフト社の「Get ISDN」取得、Windows95対応「Surf 2 Surf EX」販売開始。

1997年2月

米国現地法人ELMIC SYSTEMS OF AMERICA,INC.を設立。

1997年5月

ソフトウェア「X-COM」シリーズ販売開始。

1997年6月

「ELX For RISC」開発開始。

1998年6月

「Kasago」(「New TCP/IP」ソフト・ウェア)開発完了。

1998年10月

米国現地法人ELMIC SYSTEMS OF AMERICA,INC.を清算。

1999年4月

関西、中京地区営業力強化のため名古屋営業センターを名古屋市中区錦に開設。

1999年5月

「Accel-μ」特許権申請。

1999年6月

「Kasago for Windows CE」販売開始。

1999年6月

営業・技術業務効率化のため川崎技術センターを本社横浜市中区弁天通に移転統合。

1999年9月

Windows CE用「Accel-μ」販売開始。

2000年2月

マイクロソフト社の当社への出資受入。

2000年2月

マイクロソフト社とのディストリビュータ契約取得。

2000年7月

東京証券取引所マザーズへ上場。

2000年9月

米国現地法人Elmic Systems USA,INC.を設立。

2000年9月

「ELX for ITRON」販売開始。

2000年9月

ソフトウェア「SoftCOM」を「X-COM」シリーズとして販売開始。

2000年9月

Bluetoothソリューション開発開始。

2000年11月

ソフトウェア「SoftCOM FullGEM化」開発開始。

2001年3月

子会社株式会社エアフォルクを設立。

2001年3月

VoIPシリーズ「Embedded H.323」ソフトウェア開発開始。

2001年5月

エンベデッド・リナックス・テクノロジーグループへの参加。

2002年1月

「Embedded H.323プロトコルスタック」販売開始。

2002年2月

組込みシステム向けTCP/IPプロトコルスタック「KASAGO TCP/IP」用のオプションソフトウェア「Mobile IP」「NAT」「SNMP Agent」販売開始。

2002年2月

組込みシステム向け「KASAGO IPv6」プロトコルスタック販売開始。

2002年3月

「Accel-Linux」開発開始。

2002年7月

産業用コンピュータ「iNHERITOR」販売開始。

2002年10月

保護機能搭載ITRON仕様準拠リアルタイムOS「Hyper ITRON」販売開始。

2003年3月

「KASAGO for T-Engine開発キット」開発。

2003年6月

「KASAGO Mobile IPv6 プロトコルスタック」開発。

2003年6月

組込みシステム向けSIPプロトコルスタック開発。

2003年12月

米国現地法人Elmic Systems USA,INC.を売却。

2004年11月

本社を横浜市中区太田町へ移転。

2005年7月

ウェスコム株式会社と合併、エルミック・ウェスコム株式会社へ社名変更。

2006年10月

子会社である株式会社エアフォルクの株式譲渡により、同社が子会社でなくなる。

2006年11月

インテリジェント通信ボードNet-Engine販売開始。

2007年3月

株式会社シーイーシーと業務提携を発表。

2007年10月

Miracom Inc.(本社:韓国)とパートナー契約を締結。

2008年5月

株式会社図研と業務・資本提携契約を締結。

2008年11月

本社を横浜市港北区新横浜へ移転。

2009年6月

株式会社図研よりSoC事業部を会社分割により承継。

2009年7月

図研エルミック株式会社へ社名変更。

2010年4月

オプテックス株式会社とドライブレコーダー向け加速度センサの応用ソフトウェア「DBAA」に対し、販売・サポート・開発を行うことを目的とした代理店契約を締結。

2010年10月

会社組織を改編し、2事業部制(産業コミュニケーション事業部、リブウェア事業部)を採用。

2012年1月

ミドルウェア製品「Ze-PRO IPrec(サーバ)」が、日刊工業新聞選定の「第54回2011年十大新製品賞 中堅・中小企業賞」を受賞。

2012年6月

ルネサス エレクトロニクス株式会社とMirrorLinkソフトウェアを共同開発。

2012年8月

収益力の高いビジネスモデルを強固にするため、事業部制を廃止し、本部制導入を柱とする会社組織を改編。

2012年11月

株式会社モルフォとデジタル画像処理ソフトウェアに関して販売代理店契約を締結。

2014年8月

上場金融商品取引所を東京証券取引所 マザーズから東京証券取引所 市場第二部に市場変更。

2014年8月

大阪営業所を大阪市淀川区へ移転。

2014年8月

車載Ethernet用ミドルウェアをルネサス エレクトロニクス株式会社と共同開発。

2014年9月

IPセキュリティカメラとFAをつなぐソリューションをJVCケンウッド株式会社と共同開発。

2016年8月

資本金を5億円に減資。

2017年9月

菱洋エレクトロ株式会社・長瀬産業株式会社と「チョコ停Finder」の販売代理店契約を締結。

2017年11月

FAとITを協調させる日本発のソフトウェアプラットフォーム、「Edgecross」の仕様策定・普及促進団体として発足するEdgecrossコンソーシアムに参画。

2018年3月

大日本印刷株式会社とソフトウェアVPNの販売店契約を締結。

2020年7月

映像/IoT連携プラットフォーム「FA Finder」販売開始。

2020年12月

エンジニアリング・サービスを本格始動。

2021年1月

大阪営業所を閉鎖。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第二部からスタンダード市場に移行。

事業内容

図研エルミックは、通信ミドルウェア事業を主軸として展開しています。この事業は、エンジニアリングサービス、プロトコルスタック、システムプラットフォームの3つの主要な事業内容に分けられます。

エンジニアリングサービスでは、具体的な製品種類の記載はありませんが、技術的なサポートやソリューション提供を行っていることが推測されます。プロトコルスタックに関しては、ミドルウェアライブラリとして「KASAGOシリーズ」のTCP/IPプロトコルスタックや、「Ze-PROシリーズ」のONVIF、SIP、RTPなどが挙げられています。これらは、通信機能を実現するための基本的なソフトウェアコンポーネントです。

さらに、システムプラットフォーム事業では、カメラ映像やIoTシステムの連携プラットフォーム「FA Finder」や、ストリーミング・パッケージを提供しています。これにより、図研エルミックは、通信技術を核とした幅広いソリューションを提供していることがわかります。

これらの事業内容から、図研エルミックは、通信技術を基盤とした多様なニーズに応える製品やサービスを展開している企業であると言えます。特に、プロトコルスタックやシステムプラットフォームの提供を通じて、IoT時代のインフラ構築に貢献している点が注目されます。

経営方針

図研エルミックは、情報技術を駆使して社会に貢献することを経営理念に掲げ、俊敏性、感受性、柔軟性、精密さ、探究心を行動指針としています。同社は、通信ミドルウェア事業を中心に、エンジニアリングサービス、プロトコルスタック、システムプラットフォームを提供しており、5Gやデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴う技術革新の波に対応しています。

経営上の目標として、売上高、売上高総利益率、自己資本利益率(ROE)の向上を掲げ、事業環境や社会情勢の変化に対応しながら、継続的で安定した事業基盤の構築を目指しています。特に、ストリーミング技術を基にしたエンジニアリング・サービスを中心とした事業方針への転換を図り、収益性の向上に注力しています。

同社は、5GやDX時代に必要不可欠なストリーミング技術をコアコンピタンスとし、要件定義から設計・実装、各種標準規格提案、アプリケーション開発、検証環境構築まで一気通貫で技術提供が可能なエンジニアリング・サービスを提供しています。これにより、お客様と一体となった開発業務を担うことが可能となり、事業規模の拡大を目指しています。

また、優秀なエンジニアの採用・育成、多様性の確保、強固な財務体質の維持など、事業上及び財務上の課題にも積極的に取り組んでいます。これらの戦略を通じて、図研エルミックは、技術革新を支える共通の基盤技術としての位置付けを強化し、持続可能な成長を目指しています。