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アルファJP:4760
事業内容
アルファは、広告や販売促進用品の企画から製造、販売までを手がける総合販売促進会社です。同社は店頭で消費者の購買を促すPOP広告を中心に、ポスターやのぼり、タペストリーなどの販促物を企画・制作・販売しています。
主要顧客はスーパーマーケットをはじめとする流通小売業で、季節商戦や販促イベントに合わせて繰り返し発注を受ける点が収益の柱になっています。同社は制作物の販売に加え、企画提案や設置支援といった付帯サービスからも収益を確保しています。
事業は「広告等販売促進に係る事業」の単一セグメントで構成され、主力製品は店頭用のPOPツール(ポスター、幕、装飾、イベント用品等)です。同社は子会社が提供するPOP作成アプリによるIT領域の新サービスにも取り組み、紙媒体とデジタルを組み合わせた販促ソリューションを拡充しています。
経営方針
同社は「買いたい」をつくり続けることをミッションに、主要な3事業(POP GALLERY事業、店頭プロモーション事業、サービス・デザイン事業)を通じて付加価値の創出を図ることで成長を目指しています。直近の業績では売上総利益が2,503百万円(前期比2.6%増)、営業利益が234百万円(前期比105.3%増)、総資産経常利益率が5.1%(前期2.6%)と改善が見られ、同社はこれらの指標を基準に収益性と効率性のさらなる向上を目標としています。
同社は重点的にデジタル領域と現場でのクリエイティブ力に投資して差別化を図っています。具体的には、POP GALLERYのオンラインサイトへのシステム投資を拡充するとともに、子会社が開発・提供するPOP作成アプリ「POPKIT」の事業展開と機能強化に資源を投入しており、同アプリのAndroid版を2025年5月にリリースしています。加えて、従来の紙媒体中心の制作にとどまらず、企画提案や設置支援といった付帯サービスを組み合わせることで、単なる製造販売から「購買行動の前後」まで価値を提供することを差別化の中核としています。
新市場開拓や事業拡大については、実店舗中心の強みを活かしつつデジタルチャネルへ展開する計画を進めています。実例としてクローズドキャンペーンを紙や店頭からWEBやSNSを使った展開に拡大し、2024年7月にはWEB抽選システム「フェアマネ!」の事業譲渡を受けるなどサービスの幅を広げています。今後は新サービスの開発、事業提携やM&Aを模索して高付加価値の企画提案を強化し、ECやオムニチャネルの変化に備えた事業ポートフォリオの多様化を進めています。
技術革新への取り組みは戦略の重要な柱であり、同社はデジタルサービス開発への継続的な投資を行っています。POPKITの機能開発やオンライン販売・抽選システムの整備に加え、生成型AIやWeb3など新たな技術潮流についても検討を進め、どの領域で自社のミッションに貢献できるかを見極めています。これらの取り組みは、従業員への教育投資やシステム投資、人事制度の整備と合わせて進められ、法令遵守や内部統制、ESG対応も含めたリスク管理を並行して強化しています。