ヘリオスJP:4593

時価総額
¥132.5億
PER
幹細胞技術を活用し、難治性疾患治療のための体性幹細胞再生医薬品とiPS細胞由来の再生医療等製品の研究・開発・製造を行う。

沿革

2011年2月

現 代表執行役社長CEO鍵本忠尚らの出資により、福岡県福岡市東区において株式会社日本網膜研究所(現 株式会社ヘリオス)を設立

iPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植による加齢黄斑変性治療法の開発を開始

2012年12月

東京都千代田区に東京事務所を開設

2013年2月

iPSアカデミアジャパン株式会社との間で網膜色素上皮細胞を有効成分として含有する細胞製品に関するiPS細胞樹立基本技術に関する特許実施権許諾契約(非独占)を締結

2013年3月

独立行政法人理化学研究所(現 国立研究開発法人理化学研究所)との間でiPS細胞を含む多能性幹細胞由来網膜色素上皮細胞を用いた再生医療製品に係る特許実施許諾契約(独占)を締結

2013年9月

商号を株式会社ヘリオスに変更

東京事務所を東京都中央区に移転するとともに同所に本店を移転

2013年10月

公益財団法人先端医療振興財団 臨床研究情報センター(現 公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)内に研究室(現 神戸研究所)を開設

2013年12月

大日本住友製薬株式会社(現 住友ファーマ株式会社)と国内におけるiPS細胞由来網膜色素上皮細胞移植による加齢黄斑変性治療法の開発に関する共同開発契約、実施許諾契約及び合弁契約を締結

アキュメン株式会社より眼科手術補助剤に関する事業の譲受

2014年2月

大日本住友製薬株式会社(現 住友ファーマ株式会社)との合弁により株式会社サイレジェンを設立

2014年9月

本店を東京都港区に移転

2014年10月

公立大学法人横浜市立大学とiPS細胞等を用いた再生医療等製品(ヒト臓器に関するものを含む)に係る特許実施許諾契約(独占)を締結

2015年6月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2015年10月

公立大学法人横浜市立大学の先端医科学研究センター内に横浜研究所を開設

2016年1月

米国Athersys, Inc.と国内における幹細胞製品MultiStem®を用いた再生医療等製品に関するライセンス契約を締結

2017年2月

株式会社ニコンと再生医療分野における業務・資本提携契約を締結

2017年4月

BBG250を含有する眼科手術補助剤に係る事業を株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所に譲渡

2018年2月

米国に子会社 Healios NA, Inc.(現 連結子会社)を設立

2018年3月

米国Athersys, Inc.への戦略的投資を実施

2018年6月

子会社株式会社器官原基創生研究所(現 連結子会社)を設立

米国Athersys, Inc.との幹細胞製品MultiStem®を用いた独占的ライセンス契約を拡大

2019年6月

大日本住友製薬株式会社(現 住友ファーマ株式会社)とのiPS細胞由来網膜色素上皮細胞による治療法の日本国内における共同開発体制を変更

2019年7月

株式会社ニコンとの再生医療分野における業務・資本提携を拡大

2020年1月

国際会計基準(IFRS)の適用を開始

2020年10月

本店を東京都千代田区に移転

2021年1月

米国Saisei Ventures LLC含め、再生医療分野のファンド子会社(現 連結子会社)を設立

2021年8月

米国Athersys, Inc.との商用化に向けた包括的な協業拡大に関する契約締結

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場に移行

事業内容

ヘリオスは、幹細胞技術を駆使して難治性疾患の治療法を開発することをミッションとしています。同社は、体性幹細胞再生医薬品分野とiPS細胞技術を活用した再生医療等製品の研究・開発・製造に特化しており、医薬品事業を単一の事業セグメントとしています。

体性幹細胞再生医薬品分野では、アサシス社とのライセンス契約に基づき、脳梗塞急性期および急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対する細胞治療医薬品の開発を進めています。特に、MultiStem®を用いた治療法の開発に注力しており、脳梗塞とARDSの治療薬の商用製造に向けたライセンス権を取得しています。

iPSC再生医薬品分野では、遺伝子編集技術を用いて免疫拒絶のリスクを低減するユニバーサルドナーセル(UDC)の作製を進めています。これは、がん免疫療法、眼科領域、臓器原基への応用を目指しており、特にがん免疫療法では、他家iPS細胞由来のナチュラルキラー細胞を用いた研究を進めています。また、眼科領域では、加齢黄斑変性の治療を目的としたiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞の移植技術の開発に取り組んでおり、肝疾患領域では、機能的なヒト臓器を作製する技術の開発を進めています。

ヘリオスは、これらの先進的な技術を用いて、未だ解決されていない医療ニーズに対応する新たな治療法の開発に挑戦しています。同社の研究開発活動は、難治性疾患を抱える患者に新たな希望をもたらすことを目指しています。

経営方針

ヘリオスは、再生医療の分野で革新的な治療法を提供することを目指しています。同社は、「『生きる』を増やす。爆発的に。」というミッションのもと、iPS細胞技術を活用した再生医薬品の研究開発に注力しており、難治性疾患の患者に治癒と希望を届けることをビジョンとしています。このビジョンを実現するため、同社は短期戦略と長期戦略のハイブリッド戦略を採用しています。

短期戦略では、体性幹細胞再生医薬品分野における開発パイプラインの早期承認を目指し、脳梗塞急性期およびARDSの治療薬の開発に取り組んでいます。これにより、経営基盤の強化と収益体制の確立を目指しています。

長期戦略の柱としては、iPSC再生医薬品の実用化に向けた取り組みがあります。遺伝子編集技術を用いた免疫拒絶リスクの少ない次世代iPS細胞の作製や、がん免疫療法、加齢黄斑変性治療法の開発など、再生医療の産業化に必要な技術プラットフォームの確立を目指しています。

また、ヘリオスはバイオ領域の投資に特化した米国Saisei Ventures LLCを設立し、国内外のバイオ領域への成長資金の提供と投資回収を通じて、技術や他ベンチャーとの連携を期待しています。これにより、患者のアンメットメディカルニーズに対応する複数かつ多層的な開発戦略を推進し、企業価値の向上を目指しています。

ヘリオスは、これらの戦略を通じて、再生医療分野での革新的な治療法の開発を進め、難治性疾患を抱える患者に新たな希望を提供することを目指しています。