リボミックJP:4591

時価総額
¥30.7億
PER
当社は、抗体に続く次世代新薬として期待されるアプタマー(核酸医薬の一種)に特化し、医薬品の研究開発を行うバイオベンチャーである。独自の「RiboARTシステム」を活用し、革新的なアプタマー医薬の研究開発を進めている。主な事業として、RBM-007(抗FGF2アプタマー)の臨床開発を推進し、滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)や軟骨無形成症(ACH)などの治療薬開発に取り組んでいる。また、増殖性硝子体網膜症(PVR)に関する共同研究も行っている。

沿革

2003年8月

医薬品開発のコンサルティング等を目的として、東京都板橋区に株式会社リボミックを設立(資本金1,000万円)

2005年3月

本社を東京都港区白金台に移転し、RNAアプタマーを利用した新規医薬品の開発を本格的に開始

2005年6月

国立大学法人東京大学とRNAアプタマー創薬に関する研究を目的とした共同研究契約を締結

2006年10月

米国Archemix Corp.(以下「アルケミックス社」という。)とIgGアプタマーの創製に関するSELEX法特許の非独占的ライセンス契約を締結

2007年12月

アルケミックス社と抗Midkineアプタマーの創製に関するSELEX法特許の独占的ライセンス契約を締結

2008年1月

大塚製薬株式会社と医薬品用途の開発候補アプタマーの創出とそれを用いた医薬品の開発・販売に関して長期共同研究契約を締結

2008年6月

アルケミックス社とリサーチライセンス・オプションに関する契約を締結

2011年2月

全薬工業株式会社とRNAアプタマー創薬の技術アドバイスに関する契約を締結

2012年4月

東京大学医科学研究所に社会連携講座(「RNA医科学」社会連携研究部門)を設置

2014年3月

大正製薬株式会社とアプタマー新薬に関する共同研究契約を締結

2014年4月

藤本製薬株式会社と抗NGFアプタマーの独占的実施権の供与に関するライセンス契約を締結

2014年9月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2017年3月

アステラス製薬株式会社とアプタマー医薬品開発に関する共同研究契約を締結

2017年5月

大塚製薬株式会社と抗Midkineアプタマーの独占的実施権の供与に関するライセンス契約を締結

2017年8月

米国カリフォルニア州にRIBOMIC USA Inc.を設立

2018年10月

滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国における第1/2a相臨床試験を開始

2019年1月

ビタミンC60バイオリサーチ株式会社とアプタマー技術を活用した化粧品原料開発に関する共同研究開発契約を締結

2019年12月

滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国における第2相臨床試験を開始

2020年3月

韓国AJU薬品株式会社との間で、RBM-007の韓国・東南アジア地域における滲出型加齢黄斑変性を適応疾患とする独占的開発権並びに販売権の供与に関するライセンス契約を締結

2020年7月

軟骨無形成症を対象疾患とするRBM-007の日本における第1相臨床試験を開始

2020年10月

滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国での第2相臨床試験の延長試験を開始

2021年2月

あすか製薬株式会社との共同研究に関する共同研究開発契約を締結

2021年7月

滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国での医師主導治験を開始

2022年7月

軟骨無形成症を対象疾患とした前期第2相試験実施のための観察試験開始

2023年1月

軟骨無形成症を対象疾患とした前期第2相臨床試験開始

事業内容

リボミックは、抗体に次ぐ次世代新薬として期待されるアプタマー(核酸医薬の一種)に特化した医薬品の研究開発を行うバイオベンチャーです。同社は、アプタマー創製に関する総合的な技術や知識、経験、ノウハウ等からなる創薬プラットフォーム「RiboARTシステム」を活用し、革新的なアプタマー医薬の研究開発を進めています。企業理念として「Unmet Medical Needs(未だに満足すべき治療法のない疾患領域の医療ニーズ)に応える」ことを掲げ、自社での臨床Proof of Conceptの獲得に向けた開発を最重点経営目標としています。

主要なトピックスとして、自社で創製したRBM-007(抗FGF2アプタマー)の臨床試験に積極的に取り組んでいます。RBM-007は、高齢者の失明の原因ともなる滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)と難治性の希少疾患である軟骨無形成症(ACH)を対象疾患としています。さらに、RBM-007の適応症拡大を目指し、増殖性硝子体網膜症(PVR)に関する共同研究も開始しています。

また、リボミックは、RBM-007以外にも臨床開発優先度の高い自社パイプラインを持ち、特に優れた薬効が確認されているRBM-011、RBM-003、RBM-010及びRBM-009を、RBM-007に次ぐ重点開発プログラムと位置づけています。

さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬アプタマーの開発や、ビタミンC60バイオリサーチ株式会社との共同研究開発契約に基づく化粧品原料候補の創製・開発にも取り組んでいます。

経営方針

リボミックは、未だに満足すべき治療法のない疾患領域(Unmet Medical Needs)に応えることを企業理念に掲げ、RNAを成分とする医薬品(アプタマー医薬)の開発を通じて、医療の進歩に貢献しています。同社は、独自の創薬プラットフォーム技術「RiboARTシステム」を活用し、新規アプタマー医薬の研究開発に注力しています。

経営戦略として、リボミックは、ライセンス・アウトを通じた収益化を重視しています。具体的には、早期の研究開発段階でライセンス・アウトを実施し、契約一時金、マイルストーン収入、ロイヤルティー、共同研究収入を獲得することで、収益の拡大と安定化を目指しています。また、自社での臨床開発にも取り組み、自社パイプラインの価値向上を図っています。

中長期的な成長戦略として、リボミックは、探索から臨床ステージへの脱皮、次世代アプタマー・テクノロジーの開発、社会に対する企業価値の創出を事業目標として掲げています。これらの目標達成に向けて、研究開発・臨床開発・事業開発活動に特に重点を置いて取り組んでいます。

さらに、リボミックは、製薬企業との協力関係構築を強化し、継続的なライセンス・アウトの実現を目指しています。これにより、収益規模の拡大とその安定化を図るとともに、世界のアプタマー医薬品開発における主要な地位の確立を目標としています。

経営上の目標達成に向けた客観的な指標としては、ライセンス・アウト時の契約一時金、マイルストーン、ロイヤルティー、共同研究収入などが挙げられます。これらを基に、2025年までに自社創薬品の中から優先度の高いパイプラインを臨床ステージへ移行させることを目標としています。