NANO MRNAJP:4571

時価総額
¥126億
PER
最先端のサイエンスを治療現場へ届けるため、製薬企業にIP提供、mRNA医薬の研究開発とライセンスアウトを手がける。

沿革

1996年6月

ナノテクノロジーを利用したミセル化ナノ粒子を医薬品開発に応用・実用化することを目的として、ナノキャリア株式会社を東京都世田谷区に設立

1999年10月

千葉県柏市の東葛テクノプラザ内に本社を移転し、研究所を開設

2001年1月

株式会社先端科学技術インキュベーションセンター(現 株式会社東京大学TLO)と「シスプラチン内包高分子ミセル」に関する実施許諾契約書を締結

2002年6月

日本化薬株式会社とパクリタキセルミセルに関する実施許諾基本契約を締結

2003年7月

東京都中央区に東京オフィスを開設

2004年8月

千葉県柏市の東大柏ベンチャープラザ内に本社及び研究所を移転・拡充

2008年3月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2008年9月

台湾のOrient Europharma Co.,Ltd.とシスプラチンミセル(NC-6004)のアジア地域におけるライセンス及び共同開発契約締結

2012年7月

株式会社アルビオンと新化粧品素材の共同開発及び化粧品の商業化に関する共同開発契約を締結

2012年10月

Orient Europharma Co., Ltd.とシスプラチンミセル(NC-6004)のアジア地域を対象とする開発及び販売権に加え、全世界を対象とする製造権を付与する新たなライセンス契約を締結

2014年6月

千葉県柏市若柴に本社及び研究所並びに東京オフィスを移転・統合

2015年3月

東京都中央区に新東京オフィスを開設

2015年7月

神奈川県川崎市川崎区にiCONMラボ(川崎サテライト研究所)を開設

2016年3月

株式会社アルビオンとの共同開発新製品であるスカルプトータルケア製品「Depth」販売開始

2016年12月

エピルビシンミセル(NC-6300)の米国における第Ⅰ相臨床試験開始

2017年8月

米国子会社NanoCarrier USのオフィス開設

2017年11月

イスラエルのVascular Biogenics Ltd.と遺伝子治療製品VB-111の日本国における開発及び商業化に関するライセンス契約を締結

2018年6月

セオリアファーマ株式会社と耳鼻咽喉科領域及びがん領域の新医薬品等の開発候補品に関する共同開発契約を締結、耳鼻咽喉科領域における開発候補品(ENT103)の開発に着手

2019年5月

セオリアファーマ株式会社との共同開発による耳鼻咽喉科領域における開発候補品(ENT103)の第Ⅲ相臨床試験開始

2019年10月

エピルビシンミセル(NC-6300)の米国第Ⅰ相臨床試験の血管肉腫を対象とした追加試験開始

2020年3月

遺伝子治療製品VB-111の国際共同第Ⅲ相臨床試験への日本からの参画を決定

2020年9月

核酸医薬に強みを持つベンチャー企業アキュルナ株式会社を吸収合併

2021年4月

本社及び研究所を千葉県柏市から東京都中央区及び神奈川県川崎市川崎区に移転

2021年4月

アクセリード株式会社との合弁により株式会社PrimRNA(現・連結子会社)設立

2021年6月

VB-111の国際共同第Ⅲ相臨床試験における国内投与開始

2022年4月

東京証券取引所マザーズからグロースへ上場市場を移行

2022年4月

ENT103の共同開発先であるセオリアファーマ株式会社による外耳炎及び中耳炎を対象とした製造販売承認申請

2022年4月

NC-6004の頭頸部がんを対象とした第Ⅱb相臨床試験について、治験非継続をOrient Europharma Co.,Ltd.との間で合意

2022年7月

VB-111の国際共同第Ⅲ相臨床試験に関し、主要評価項目未達のため開発中止

2023年1月

アクセリード株式会社と包括業務提携契約書締結

2023年3月

株式会社IPガイアと包括業務提携契約書締結

2023年3月

セオリアファーマ株式会社がENT103(商品名:コムレクス®耳科用液 1.5%)に関する国内製造販売承認を取得

2023年6月

セオリアファーマ株式会社が、コムレクス®耳科用液1.5%を発売開始

2023年6月

商号を「NANO MRNA株式会社(英文商号:NANO MRNA Co., Ltd.)」に変更

事業内容

NANO MRNAは、最先端のサイエンスを治療現場にいち早く届けることを目的とし、製薬企業に知的財産(IP)を提供することで、世界の人々の健康に貢献しています。同社はミセル化ナノ粒子技術を用いた医薬品開発において、特にmRNA医薬の研究開発に注力しており、効率的に複数のmRNA医薬の創薬及び知財獲得を進めています。後期臨床開発ステージに入る時点で、製薬企業にライセンスアウトするビジネスモデルを採用しています。

NANO MRNAは、国内企業に先駆けてmRNA医薬の研究開発に取り組んできた経験と実績を活かし、大手製薬企業の開発体制に匹敵する開発及び事業開発体制を構築しています。同社は、mRNA治療薬のIPを継続的に創出し、多数のパイプラインを同時並行でインキュベートしています。

同社の収益モデルは、mRNA創薬に関するノウハウを活かし、非臨床試験まで実施した後、臨床開発が可能な製薬企業にアセットを導出することで、マイルストーン収入と成功した場合のロイヤリティを得ることにあります。

パイプラインには、変形性膝関節症に対する再生医薬の開発を推進するプロジェクト「RUNX1」や、耳鼻咽喉科領域における共同開発品「コムレクス®耳科用液1.5%(開発コードENT103)」などが含まれています。これらのプロジェクトは、疾患の予防や治療に新たな選択肢を提供することを目指しています。

経営方針

NANO MRNAは、最先端のサイエンスを治療現場に迅速に届けることを目的とし、特にmRNA医薬の分野での研究開発に注力しています。同社は、製薬企業に知的財産(IP)を提供し、世界の人々の健康に貢献することを経営方針としています。mRNA医薬の創薬及び知財獲得に効率的に取り組み、後期臨床開発ステージに入る時点で製薬企業にライセンスアウトするビジネスモデルを採用しており、これにより継続的な事業利益の確保を目指しています。

同社は、mRNA治療薬のIPを継続的に創出し、多数のパイプラインを同時並行でインキュベートする戦略を推進しています。非臨床試験まで実施した後、臨床開発が可能な製薬企業にアセットを導出し、マイルストーン収入と成功した場合のロイヤリティを得ることが収益モデルです。

成長戦略の一環として、同社は2023年1月にmRNA医薬に特化したIP創出型のビジネスモデルに転換しました。この戦略により、「IP Generator」型企業としての成長を目指しています。重点目標としては、mRNAシーズの探索と取り込み、アクセリードグループとの連携強化、医師主導治験の実施が挙げられます。これらの目標を通じて、継続的な黒字化と早期の成長実現を目指しています。

NANO MRNAは、オープンイノベーションを進め、世界中のアカデミアやバイオベンチャーとの協業を通じて、迅速にIPを獲得し、ライセンス契約を成立させることを目標にしています。また、外部リソースの最大限活用により、研究開発に係る固定費の削減とIP導出までのサイクルの効率化を図り、持続的な成長を目指しています。