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アンジェス (4563) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
アンジェスは、遺伝子医薬品を中心とした医薬品の研究開発・販売を手がけるバイオベンチャー企業です。同社は遺伝子治療用製品や核酸医薬品といった次世代医療技術の開発に特化しており、希少遺伝性疾患のスクリーニング検査サービスも提供しています。また、子会社を通じて従来治療法のなかった疾患に対するゲノム編集技術の研究開発も進めています。
同社の収益構造は、医薬品開発特有のライセンス契約に基づく収益モデルが中心となっています。具体的には、契約締結時の一時金、研究開発への協力金、開発進捗に応じたマイルストーン収益、製品上市後の売上に連動するロイヤリティ収入などで構成されています。また、2021年に開設したアンジェスクリニカルリサーチラボラトリーでは、自治体や医療機関から希少遺伝性疾患検査を受託し、手数料収入を得ています。
事業セグメントは、日本国内での遺伝子医薬品開発を担う本体に加え、米国子会社のAnGes USA社が海外での医薬品開発を推進しています。さらに、EmendoBio社では革新的なゲノム編集技術プラットフォームを活用した遺伝子治療の研究開発を行っており、実際の研究活動はイスラエルの子会社で実施されています。同社のような創薬ベンチャーは研究開発費が先行投資となる事業構造が特徴で、新薬の製品化確率は約3万分の1、開発期間も10年超と長期にわたります。
経営方針
アンジェス(本社・大阪)は「遺伝子医薬のグローバルリーダー」を目指し、未治療疾患への革新的な解決策を提供することを経営戦略の中核に据えています。同社は現在、研究開発型のバイオベンチャーとして先行投資段階にあり、提携先からの契約一時金や開発協力金により財務リスクを軽減しながら、営業利益をはじめとした各種利益項目の黒字化を目標としています。
重点投資分野では、HGF遺伝子治療用製品の価値最大化を最優先課題として位置づけています。同製品は2024年6月に米国で実施した後期第Ⅱ相臨床試験で良好な結果を確認し、米国食品医薬品局からブレイクスルー・セラピーの指定を受けました。これを受けて同社は戦略的観点から日本国内での承認申請を取り下げ、米国での早期承認取得に経営資源を集中させる方針です。さらに、慢性動脈閉塞症に加えて強皮症など他疾患への適応拡大も検討しており、製品価値の最大化を図っています。
新市場開拓では、世界最大市場である米国と欧州主要国を中心としたグローバル展開を積極的に推進しています。HGF遺伝子治療用製品以外の開発品についても、米国を起点としたグローバル・パートナーとの提携活用による事業展開を計画しています。また、希少遺伝性疾患分野では、2024年5月に早老症治療薬「ゾキンヴィ」の販売を開始し、子会社ACRLの検査事業との連携により医薬品事業と検査事業のシナジー効果創出を目指しています。
技術革新への取り組みとしては、基本プラットフォームであるプラスミドDNAと核酸技術の深化を進め、より効率的な遺伝子発現を可能にする薬物送達システムの開発に注力しています。特に2020年に子会社化したEmendoBio社が保有する独自のゲノム編集プラットフォーム技術「OMNI Platform」を活用し、従来のゲノム編集では対象とできなかった疾患を含む幅広い治療法開発を推進しています。これらの技術基盤を通じて、国内外の大学や企業からの研究成果や開発品の積極的な導入により、開発パイプラインの継続的拡大を図る方針です。