久光製薬JP:4530

時価総額
¥3611.8億
PER
14倍
医薬品事業を中心に、久光ウエルネスの通信販売や久光-サノフィのOTC事業、CRCCメディアの有線テレビ放送事業などを展開。

事業内容

久光製薬は、主に医薬品事業を中心に展開している企業です。同社は、連結子会社19社、持分法適用関連会社3社、非連結子会社1社を含む企業グループを形成しています。医薬品事業は、国内外での製造販売を行い、特にアレルギー関連治療薬などの一般用医薬品(OTC)を手がけています。

国内では、久光製薬が直接製造販売を行い、久光ウエルネス株式会社が通信販売を担当しています。また、久光-サノフィ株式会社は、アレルギー関連治療薬を供給し、祐徳薬品工業株式会社は製造と販売を行っています。これらの企業は、久光製薬に商品を供給しています。

海外では、ヒサミツ ユーエス インコーポレイテッドを持株会社とし、ヒサミツ アメリカ インコーポレイテッドが米国で販売を行っています。ノーベン ファーマシューティカルスは、医療用医薬品の製造販売を行い、ヒサミツ ファルマセウティカ ド ブラジル リミターダはブラジルでの製造販売を担当しています。

さらに、ヒサミツ ユーケー リミテッドとヒサミツ イタリア S.r.l.は、欧州での薬事申請を主とした開発業務を行っています。アジア地域では、ヒサミツ ベトナム ファーマシューティカル カンパニーリミテッドがベトナムで製造販売を行い、久光製薬技術諮詢(北京)有限公司が中国でのマーケティングを担当しています。

その他の事業として、久光製薬は都市型有線テレビ放送事業やインターネット接続サービス業を展開しています。株式会社CRCCメディアと佐賀シティビジョン株式会社がこれらのサービスを提供しています。また、株式会社タイヨーは損害保険代理業を行い、SAGA久光スプリングス株式会社はバレーボールチームの運営をしています。

広告関連では、久光エージェンシー株式会社が広告の取次業を行い、丸東産業株式会社は包装資材の製造販売を手がけています。これらの多岐にわたる事業活動を通じて、久光製薬は国内外での市場拡大を図っています。

経営方針

久光製薬は、経皮薬物送達システム(TDDS)を基盤に、貼付剤の創薬と製剤技術の向上を追求しています。これにより、世界中の人々の生活の質(QOL)向上を目指し、健やかな社会の形成に貢献することを経営理念としています。また、「手当て」の文化を世界に広めることを企業使命とし、思いやりに満ちた治療文化を推進しています。

同社は「HX2025(Hisamitsu Transformation 2025)」という中期経営計画を掲げ、2025年度までに連結売上高の年平均成長率(CAGR)5%以上、ROE(自己資本利益率)8%以上、海外売上高比率50%以上を目標としています。新型コロナウイルスの影響からの売上回復と収益性向上を図り、変革を遂げる5年間と位置付けています。

国内では、医療用医薬品事業において、医療関係者への情報提供を強化し、新製剤の開発を進めています。一般用医薬品事業では、既存商品の売上拡大と新商品の開発を目指しています。海外では、知的財産や製造技術を活用し、ブランドの確立と市場シェアの拡大を図っています。

特に、サロンパス®ブランドを中心に、現地法人のある7つの国・地域での成長を目指し、その他の地域でもシェア拡大を図っています。研究開発力の強化を図るため、研究機能を「SAGAグローバルリサーチセンター」に集約し、開発スピードの向上と生産部門との連携を強化しています。

久光製薬は、ESG(環境・社会・ガバナンス)及びSDGs(持続可能な開発目標)を推進し、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。社会課題の解決と持続的な成長を遂げるための重要課題(マテリアリティ)を特定し、企業としての社会的責任を果たしています。