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中外製薬JP:4519
沿革
1925年3月 |
上野十蔵、中外新薬商会を創業、医薬品の輸入販売を開始 |
1927年 |
医薬品製造に着手 |
1943年3月 |
株式会社に組織変更、商号を中外製薬株式会社(本社・東京都)に変更 |
1944年4月 |
㈱松永製薬所を吸収合併、松永工場開設(広島県) |
1946年9月 |
鏡石工場建設(福島県) |
1956年3月 |
株式を東京証券取引所(現在 ㈱東京証券取引所)に上場 |
1957年4月 |
浮間工場建設(東京都) |
1960年9月 |
綜合研究所建設(東京都・高田研究所) |
1971年2月 |
血液分析器及び試薬を発売、臨床検査薬機器分野へ進出 |
3月 |
藤枝工場建設(静岡県) |
1987年6月 |
富士御殿場研究所建設(静岡県) |
1988年9月 |
中惠薬品股份有限公司設立(台湾) |
1989年12月 |
ジェン・プローブ・インコーポレーテッド買収(米国) |
1990年6月 |
ローヌ・プーラン社(フランス、現在 サノフィ)との合弁企業として、中外ローヌ・プーラン設立(フランス、後 中外サノフィ-アベンティス・エスエヌシーへ社名変更) |
1990年10月 |
宇都宮工場建設(栃木県) |
1993年5月 |
中外ファーマ・ユーケー・リミテッド設立(英国) |
1994年1月 |
ロンドン駐在事務所(1986年3月開設)を現地法人化し、中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド設立(英国) |
1995年7月 |
中外バイオファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド設立(米国) |
1997年3月 |
中外診断科学㈱設立(東京都) |
12月 |
中外ファーマ・マーケティング・リミテッド設立(英国、現在 中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド) |
2001年4月 |
筑波研究所開設(茨城県) |
2002年3月 |
持株会社中外ユー・エス・エー・インコーポレーテッド設立(米国、現在 中外ファーマ・ユー・エス・エー・インコーポレーテッド) |
5月 |
中外診断科学㈱の全株式を富士レビオ㈱に譲渡 |
9月 |
ジェン・プローブ・インコーポレーテッドをスピンオフ |
10月 |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドとの戦略的アライアンスに基づき、中外製薬㈱と日本ロシュ㈱が合併し、ロシュ・ホールディング・リミテッドが親会社となる |
2003年12月 |
高田研究所と松永工場を閉鎖 |
2004年12月 |
一般用医薬品事業をライオン㈱に譲渡、永光化成㈱の殺虫剤製造事業をライオンパッケージング㈱に譲渡 |
2005年3月 |
筑波研究所を閉鎖 |
6月 |
鏡石工場及び東北中外製薬㈱(福島県)をニプロ㈱に譲渡 |
2006年5月 |
浮間工場、藤枝工場、宇都宮工場及び鎌倉工場(神奈川県)における医薬品等の製造に関する事業を、会社分割により、子会社である中外製薬工業㈱(東京都)に承継 |
2010年12月 |
中外製薬工業㈱ 鎌倉工場を閉鎖 |
2012年1月 |
中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド設立(シンガポール) |
2014年6月 |
日健中外製薬有限公司設立(中国) |
2015年 |
海外子会社組織を統合・再編 |
7月 |
欧州:開発機能と販売機能を統合(再編後名称:中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド) |
中国:医薬品学術情報提供機能と販売機能を統合(再編後名称:日健中外製薬有限公司) |
|
台湾:開発機能と販売機能を統合(再編後名称:台湾中外製薬股份有限公司) |
10月 |
米国:米国の持株会社と開発子会社を統合(再編後名称:中外ファーマ・ユー・エス・エー・インコーポレーテッド) |
2016年6月 |
泰州日健中外製薬工業有限公司設立(中国) |
2019年1月 |
中外サノフィ-アベンティス・エスエヌシーの全株式を中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッドが取得し、社名を中外ファーマ・ヨーロッパ・ロジスティクス・エスエーエスへ変更 |
2019年2月 |
中外ファーマ・ジャーマニー・ジーエムビーエイチ設立(ドイツ) |
2022年4月 |
中国における開発機能と販売機能等を統合(再編後名称:日健中外製薬有限公司) |
2022年10月 |
中外ライフサイエンスパーク横浜建設(神奈川県) |
事業内容
中外製薬は、医薬品事業を中心に展開しているグローバル企業です。同社グループは、中外製薬を含む18社で構成され、国内外で幅広い医薬品関連の事業を手がけています。
国内では、中外製薬が製造した医薬品を全国の特約店を通じて販売しています。製造面では、一部の医薬品原材料をスイスのエフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドから購入し、中外製薬工業および米国のジェネンテック・インコーポレーテッドに製造を委託しています。研究業務は、中外医科学研究所に一部を委託し、中外臨床研究センターが臨床開発業務の一部を担当しています。また、中外製薬ビジネスソリューションは事務処理業務を請け負っています。
海外事業では、欧州において中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッドが販売統轄会社として機能し、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドが同社の一部製品を輸入・販売しています。また、英国、フランス、ドイツでの販売活動はそれぞれの国に設置された中外ファーマの子会社が担当しています。台湾では台湾中外製薬股份有限公司が、中国では日健中外製薬有限公司が販売を行い、泰州日健中外製薬工業有限公司が生産を担っています。海外での研究開発活動は、米国、英国、中国、台湾の中外ファーマ関連会社が中心となっています。
このように、中外製薬グループは国内外で医薬品の製造、販売、研究開発に関わる多岐にわたる事業を展開しており、グローバルな医薬品供給網を構築しています。
経営方針
中外製薬は、ロシュとの戦略的アライアンスを基に、革新的な医薬品とサービスの提供を通じて、世界の医療と人々の健康に貢献することをミッションとしています。同社は、「患者中心の高度で持続可能な医療を実現する、ヘルスケア産業のトップイノベーター」となることを目指し、社会と共に発展することを経営の基本方針として掲げています。その実践にあたり、「患者中心」、「フロンティア精神」、「誠実」の価値観に沿った事業活動を行い、革新的な創薬に集中し、持続的な企業価値拡大を図っています。
2030年に向けた成長戦略「TOP I 2030」では、世界最高水準の創薬力の実現と先進的事業モデルの構築を二つの柱としています。具体的には、R&Dアウトプットを10年間で2倍に拡大し、革新的な自社開発グローバル品を毎年上市できる体制の構築を目指しています。また、デジタルを活用したプロセスや価値創出モデルの再構築により、バリューチェーン全体にわたる生産性の向上と、一人ひとりの患者さんにとっての価値・製品価値の拡大を目指しています。
「TOP I 2030」の推進にあたり、中外製薬は「創薬改革」「開発改革」「製薬改革」「Value Delivery改革」及び「成長基盤改革」の5つの改革を掲げています。これらの改革を通じて、創薬及び早期開発に全社資源を集中し、デジタル技術の効果的な活用と積極的な外部連携を図り、創薬技術の多様化とスピードの加速を目指します。また、持続可能な医療の実現に向けた社会課題への積極的な取り組みも進めています。
中外製薬は、これらの戦略を通じて、未だ治療法が存在しない、または治療満足度が低いアンメット・メディカルニーズに応え、社会のニーズに対応することで、企業としての成長機会を追求しています。