住友ファーマJP:4506

時価総額
¥1631.4億
PER
医療用医薬品の製造・販売、再生医療製品の開発、動物用医薬品の提供、ヘルスケアソリューションの展開など多岐にわたる。

沿革

1897年5月

大阪市道修町の有力薬業家21名により、当社の前身大阪製薬株式会社を設立

1898年9月

大阪工場設置

1898年11月

大日本製薬合資会社を買収し、社名を大日本製薬株式会社に改める

1908年7月

大阪薬品試験株式会社を吸収合併

1947年10月

五協産業株式会社を設立

1949年5月

大阪、東京両証券取引所に株式上場 (1961年10月両証券取引所市場第一部に指定)

1968年10月

鈴鹿工場設置

1971年2月

総合研究所設置

1993年1月

米国に現地法人 大日本製薬USA(後のDainippon Sumitomo Pharma America Holdings, Inc.)を設立

2003年4月

大阪工場を閉鎖し、生産拠点を鈴鹿工場に統合

2005年10月

住友製薬株式会社と合併し、大日本住友製薬株式会社に商号変更

2005年10月

合併により茨木工場、愛媛工場、大分工場および大阪研究所他を承継
また主な子会社として、住友制葯(蘇州)有限公司 他を承継

2009年7月

米国に持株会社Dainippon Sumitomo Pharma America Holdings, Inc.

(現 Sumitomo Pharma America Holdings, Inc.) を設立

2009年10月

米国Sepracore Inc. (現 Sunovion Pharmaceuticals Inc.) を買収

2010年4月

Sepracore Inc.がDainippon Sumitomo Pharma America Holdings, Inc.を吸収合併

2010年7月

会社分割により、当社のアニマルサイエンス事業を新設したDSファーマアニマルヘルス株式会社 (現 住友ファーマアニマルヘルス株式会社) に承継

また当社のフード&スペシャリティ・プロダクツ事業をDSP五協フード&ケミカル株式会社(五協産業株式会社から商号変更。2022年4月に住友ファーマフード&ケミカル株式会社に商号変更)に承継

2012年4月

米国Boston Biomedical, Inc.を買収

2012年9月

Sunovion Pharmaceuticals Inc.が米国Elevation Pharmaceuticals, Inc.

(現 Sunovion Pharmaceuticals Inc.)を買収

2013年1月

シンガポールにSunovion Pharmaceuticals Asia Pacific Pte. Ltd.(現 Sumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.)を設立

2013年7月

東京支社を東京本社に改称し、東西両本社制に移行

2016年10月

Sunovion Pharmaceuticals Inc.がカナダのCynapsus Therapeutics, Inc.

(現  Sunovion CNS Development Canada ULC)を買収

2017年1月

米国Tolero Pharmaceuticals, Inc.を買収

2019年4月

茨木工場および愛媛工場を廃止し、鈴鹿工場と大分工場の2生産拠点体制に再編

2019年12月

Roivant Sciences Ltd.との戦略的提携により、Sumitovant Biopharma Ltd.およびその傘下の会社を子会社化

2020年7月

Boston Biomedical, Inc.がTolero Pharmaceuticals, Inc.を吸収合併し、Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. (現 Sumitomo Pharma Oncology, Inc.) に商号変更

2022年4月

商号を大日本住友製薬株式会社から住友ファーマ株式会社に変更

東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行

2022年6月

住友制葯投資(中国)有限公司を設立 

2023年3月

住友ファーマフード&ケミカル株式会社の全株式を株式会社メディパルホールディングスに譲渡

(注)

2023年5月に住友ファーマアニマルヘルス株式会社の全株式を三井物産株式会社に譲渡しています。

事業内容

住友ファーマは、医薬品の製造、仕入れ、販売を中心に幅広い事業を展開しています。日本国内では、医療用医薬品の製造・販売を行っており、オーソライズド・ジェネリック品(AG品)の製造・販売は住友ファーマプロモ株式会社が担当しています。また、再生医療に関する共同開発を行う株式会社サイレジェンや、再生・細胞医薬分野の開発受託および製造受託を行うS-RACMO株式会社など、特化した分野での事業も手がけています。

北米市場では、Sumitomo Pharma America Holdings, Inc.の下で、Sunovion Pharmaceuticals Inc.を含む複数の会社が医療用医薬品の製造・販売を行っています。特に、Sumitomo Pharma Oncology, Inc.はがん領域の研究開発に注力しています。Sumitovantグループでは、婦人科領域や前立腺がん、泌尿器科領域、希少疾患、呼吸器疾患など、特定の治療領域に特化した研究開発を進めています。

中国では、住友制葯(蘇州)有限公司が医療用医薬品の製造(小分包装)および販売を手がけ、住友制葯投資(中国)有限公司が現地法人の管理統括を行っています。また、東南アジアや台湾では、Sumitomo Pharma Asia Pacific Pte. Ltd.を含む複数の会社が医療用医薬品の輸入、仕入れ、販売および情報提供・収集活動を展開しています。

その他、住友ファーマアニマルヘルス株式会社は動物用医薬品の製造・販売を行い、医薬品による治療の枠を超えたヘルスケアソリューションの提供を目指すフロンティア事業も進めています。さらに、子会社5社および関連会社3社を通じて、医薬品等の保管・配送などのサービス業務も手がけています。これらの事業展開を通じて、住友ファーマは医薬品業界における幅広いニーズに応える体制を整えています。

経営方針

住友ファーマは、人々の健康で豊かな生活に貢献することを企業理念とし、精神神経領域およびがん領域を重点疾患領域と定めています。同社は、これらの領域での医薬品、再生・細胞医薬、非医薬品を含む多様なアプローチを通じて、社会のヘルスケア課題の解決に貢献していく戦略を推進しています。また、2033年には「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー」の地位を確立することを目指しています。

2023年度を起点とする5年間の「中期経営計画2027」では、事業構造および経営体質の質的転換を図ることを基本方針としています。この計画の下、同社は、基幹3製品の価値最大化、自社起源のイノベーションの結実、グループ経営体制の再編による効率的な経営基盤の構築に取り組んでいます。

重点課題としては、事業収益力の強化、自社イノベーションの結実、グループガバナンスの強化、デジタルトランスフォーメーションの加速、企業文化の浸透と人材戦略が挙げられています。これらの課題に対する取り組みを通じて、持続可能な成長を目指しています。

また、サステナビリティ経営を重視し、社会の持続可能性への貢献と同社の持続的成長の実現を目指しています。これには、革新的な医薬品と医療ソリューションの創出を最も重要なマテリアルイシューとして掲げ、目標およびKPIを設定して取り組んでいます。

住友ファーマは、これらの成長戦略と中期経営計画を基に、医薬品業界におけるリーダーとしての地位をさらに強化し、グローバルなヘルスケア市場での競争力を高めていく方針です。