東名JP:4439

時価総額
¥312.9億
PER
12.1倍
オフィス向け通信・電力・ソリューション事業の有力企業。『オフィス光119』『オフィスでんき119』『レン太君』を展開。2015年以降で13万社超の顧客基盤と、2024年9月・2025年6月の子会社設立による集客強化。全国展開。

事業内容

東名は、全国の中小企業や個人事業主向けに通信、電力、オフィス関連のサービスをワンストップで提供する企業です。同社は「オフィス光119」で回線とサポートをセットで提供し、「オフィスでんき119」で電力小売を展開、さらにオフィス機器の販売・施工やWeb・保険のサービスも手掛けています。

主要顧客は中小企業・個人事業主で、継続課金の回線契約や電力販売、設置・保守工事などが収益の中核になっています。同社は自社のコールセンターや請求回収体制を整備し、テレマーケティングや子会社を活用した集客で安定した売上基盤を築いています。

事業は「オフィス光119」「オフィスでんき119」「オフィスソリューション」の三つのセグメントで構成されています。通信は既存回線に自社サポートを付加する形で提供し、電力は市場から調達して送配電網で供給、ソリューションでは業務用機器やLED・空調、太陽光・蓄電池の販売・施工、Webレンタル「レン太君」や来店型保険のフランチャイズ運営などを行い、顧客の業務効率化と経営支援を図っています。

経営方針

同社は2024年9月に開始した中期経営計画「NEXT GROWTH 2027」に基づき、2027年8月期に売上高402億円、営業利益46.3億円、1株当たり当期純利益(EPS)108.67円、ROE26.1%を目標としています。成長の軸はストック型の回線契約や電力販売の拡大で、新規顧客獲得数の増加と解約率の低下による契約保有回線数の積み上げを重視しています。営業エリア拡大や人員増強も具体策であり、2025年には高松営業所(2025/3/1)や福岡第2営業所(2025/4/1)を開設し、100名超の採用を実施したことにより現場戦力の拡充を図っています。

同社はデジタル集客と営業力強化に重点投資を行っています。自社でのWeb集客強化やWeb広告投資の拡大、子会社を活用したテレマーケティングの強化により新規契約獲得を狙う一方、既存顧客にはニーズ把握に基づくリテンション施策を強化して解約抑制に努めています。具体的には「オフィス光119」と「オフィスでんき119」のクロスセル、セキュリティ商材のアップセルによるARPU向上や、コールセンターと請求回収体制の整備を通じてワンストップの付加価値を提供し差別化を図っています。

同社は新規事業育成と事業領域の拡大を計画しており、M&Aやアライアンスを活用して市場参入のスピードを上げる方針です。オフィスソリューション分野では太陽光発電や蓄電池販売に注力し、電力顧客データを活用した販売戦略で新たな収益源を創出する計画です。また、社内にデジタルマーケティングやテレマーケティングの専門子会社を設立しており、未開拓エリアへの新拠点開設やサービス領域の拡大を通じてストック収益の拡大を目指しています。

同社は技術革新と人材育成を経営の重要課題と位置づけています。業務のデジタル化(DX)を推進し、顧客データを分析してパーソナライズされたサービスや新サービスを創出する取り組みを進めています。教育ラボの整備・拡充による営業人材の早期戦力化や情報セキュリティ・コンプライアンス研修の実施により、組織力とガバナンスの強化にも注力しており、再生可能エネルギーの販売比率は2025年8月期末で71.6%と目標を上回る結果も出しています。