- 日本企業
- シノプス
シノプス (4428) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
シノプスは流通業界の在庫管理を革新するAIサービス企業です。同社は「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに掲げ、小売業・卸売業・製造業の流通三層をつなぐ需要予測システム「sinops(シノプス)」シリーズを開発・提供しています。主力サービスは牛乳や惣菜など賞味期限の短い商品の需要を予測し、最適な発注数量を自動算出するシステムで、発注業務の効率化と廃棄ロス削減を同時に実現します。
同社の顧客は食品スーパーやコンビニエンスストアなどの小売業を中心に、卸売業や食品製造業まで幅広く展開しています。収益構造は月額利用料を徴収するクラウドサービス、システムを一括販売するパッケージ販売、導入時の構築支援、運用後のサポートサービスの4つで構成されています。直接販売と販売パートナー経由の2つの販売チャネルを通じて事業を展開しており、継続的な収益基盤を築いています。
事業セグメントは単一の「sinops事業」ですが、対象業界別に豊富な製品ラインを展開しています。小売業向けには日配食品や惣菜、パンなど商品カテゴリ別の自動発注システムに加え、棚割管理や賞味期限チェック、人員配置最適化まで幅広いソリューションを提供しています。また卸売業向けには在庫最適化システム、製造業向けには中長期需要予測システムを用意し、流通業界全体のバリューチェーン最適化を目指しています。
経営方針
シノプスは「世界中の無駄を10%削減する」というビジョンのもと、流通業界向けAIサービスの拡大を加速しています。同社は既存の需要予測・自動発注サービス「sinops-CLOUD」による安定成長を維持しながら、将来の非連続な成長に向けた戦略的投資を継続する方針を掲げています。経営指標としてシェア率、ARR(年間経常収益)、売上高、営業利益の4つを重視しており、食品スーパーマーケット向けでは既に36.7%の高いシェア率を実現し、需要予測・自動発注ツール分野で3年連続の市場シェア1位を獲得しています。
重点投資分野として、同社は食品バリューチェーン最適化プラットフォーム「DeCM-PF」と人的資源最大化AIサービス「sinops-WLMS」を成長の柱として位置づけています。「DeCM-PF」では2025年中に特売リードタイム長期化サービスに加えて定番品リードタイム長期化サービスと物量コントロールの3つのサービスを収益化し、参画企業数を100社超まで拡大しました。2026年は伊藤忠商事との連携によりサービス拡張とプラットフォーム化を推進し、製造業者から利用料を徴収して小売業者に還元するシェアモデルの確立を目指しています。
新市場開拓では、従来の日配食品に加えて惣菜カテゴリへの積極展開と、技術的難易度の高い生鮮カテゴリでの実証実験を推進しています。人的資源最大化AIサービス「sinops-WLMS」については、2024年に「sinops-LOG」「sinops-LEARN」「sinops-WORK」の3つのサービスを開始し、2025年に複数社での実証実験を実施しました。2026年からは新規事業開発部をWLMS推進部に改称して経営リソースを集中投下し、2028年度以降の本格展開に向けた基盤構築を加速しています。
技術革新への取り組みでは、同社のコア技術である需要予測と在庫情報を基盤として、数年単位の継続的投資を通じた新サービスの育成に注力しています。特に恒常的な人手不足という市場ニーズの高まりを受けて、省力化と生産性向上に貢献するAIソリューションの開発に重点を置いています。また、東京都市大学との共同研究による食品ロス削減効果の定量化など、持続可能な社会実現に向けた技術開発も推進し、競合他社の追随を許さない競争優位性の確立を目指しています。