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KudanJP:4425
沿革
2014年11月 |
東京都千代田区において、業容拡大による管理部門の拡張を目的としてKudan株式会社を設立 |
2015年1月 |
Kudan limited(英国ブリストル市)を完全子会社化 |
2015年6月 |
東京都新宿区新宿に本社を移転 |
2015年7月 |
ARエンジン「Kudan AR SDK」をリリース |
2016年12月 |
「KudanSLAM技術」の評価用デモソフトウェアを提供開始 |
2017年8月 |
Visual SLAMライブラリ「KudanSLAM Alfa」をリリース |
2018年3月 |
Visual SLAMライブラリ「KudanSLAM Carnelian」をリリース |
2018年8月 |
RGB-D SLAMライブラリ「KudanSLAM Galena」をリリース |
2018年12月 |
東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
2019年6月 |
東京都渋谷区渋谷に本社を移転 |
2019年6月 |
監査等委員会設置会社へ移行 |
2019年12月 |
北米での事業開発推進のためKudan USA LLC(米国カリフォルニア)を設立 |
2020年1月 |
独ミュンヘン工科大学発コンピュータビジョン企業Artisense Corporation(以下、アーティセンス社)の子会社化に向けた段階的な株式取得契約を締結 |
2020年3月 |
Lidar SLAMアルゴリズム「KudanLidar」の評価用ソフトウェアを提供開始 |
2020年5月 |
アーティセンス社の直接法SLAM・深層学習技術等との技術連携及び共同事業開発のための事業提携契約を締結 |
2020年6月 |
次世代SLAMアルゴリズム「GrandSLAM」の評価用ソフトウェアを提供開始 |
2020年7月 |
アーティセンス社の追加株式取得によるグループ会社化 |
2021年1月 |
Kudan Vision株式会社にてCVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)事業を開始 |
2021年12月 |
アーティセンス社の全株式を取得し完全子会社化 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所グロース市場に移行 |
2022年6月 |
Kudanソリューション事業を開始 |
2022年9月 |
自律走行ロボット(AMR)向けVisual SLAMソフトウェアのROSパッケージ「KdVisual2 ROS for AMR」を提供開始 |
2022年11月 |
Kudan 3D-Lidar SLAM(KdLidar)を活用したモバイルマッピングキットを販売開始 |
2023年2月 |
Kudanの間接法SLAMとアーティセンス社の直接法SLAMとのハイブリッドSLAMを提供開始 |
事業内容
Kudanは、人工知覚(AP)技術の研究開発およびその応用に特化した企業です。同社は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)、ALAM(Asynchronous Localization and Mapping)、VIO(Visual Inertial Odometry)、SfM(Structure from Motion)などの先端技術をベースに、これらをハードウェアに組み込むためのソフトウェアライセンス「KudanSLAM」「ArtisenseSLAM」を提供しています。これらの技術は、カメラや3次元センサが取得したデータを処理し、立体感や運動感覚をリアルタイムで出力することを可能にします。
Kudanの技術は、ロボティクス、IoT(Internet of Things)、自動車、地図作成など、幅広い応用領域に適用されています。例えば、産業用ロボット、家庭用ロボット、自動車、ドローンの自動制御に必須の技術であり、AR(Augmented Reality)、VR(Virtual Reality)などの空間認識にも欠かせません。さらに、次世代デジタル地図やダイナミックマップ、デジタルツインの技術基盤としても活用されています。
同社の技術は、独自のアルゴリズムにより高速かつ高精度な認識が可能であり、多様なセンサや演算処理環境に対応する柔軟性を持っています。また、技術の部分機能を顧客の既存ソフトウェアと統合することも可能で、これにより、AI(人工知能)やIoTとの技術統合を進め、技術応用の幅を広げています。
Kudanは、これらの技術を通じて、機械が人間のように周囲の状況を理解し、自律的に機能する未来を実現するための基盤を提供しています。
経営方針
Kudanは、人工知覚(AP)技術の研究開発とその応用に特化した企業であり、その成長戦略は技術革新と市場拡大に重点を置いています。同社は、「Eyes to the all machines」をコーポレートビジョンに掲げ、産業界に新たなイノベーションを起こすことを目標としています。このビジョンの実現のために、独自の技術開発と市場での独立性を保ちつつ、グローバルな提携を進めています。
経営戦略として、KudanはDeep TechのSLAM等のAPアルゴリズムの研究開発に注力し、これらの技術を全産業に提供しています。同社は、技術商社、ソリューション企業、センサ・半導体企業などとの共同研究開発を進め、製品・販路の拡大を実現しています。また、KudanSLAMのアルゴリズムライセンス提供に加え、共同研究開発によるカスタマイズや新機能追加、技術コンサルを通じて収益を上げるビジネスモデルを採用しています。
さらに、同社は2020年にArtisense Corporationの子会社化を進め、AP技術の次世代開発にも注力しています。この事業統合により、Kudanは独自のGrandSLAMの開発を目指し、グローバルでの販売体制の強化を推進しています。
優先的に対処すべき課題として、開発体制の強化、KudanSLAMの全世界への認知度向上、内部管理体制の強化が挙げられています。これらの課題に対して、同社は人材の確保・育成、グローバルでの事業開発体制の構築、内部管理体制の拡充と機能向上に努めています。
Kudanの成長戦略は、技術革新と市場拡大を核とし、独自の技術開発とグローバルな提携を通じて、AP技術の社会実装を加速させることにあります。同社は、これらの戦略を実行することで、産業界に新たなイノベーションを起こし、市場での独立性とシェアの拡大を目指しています。