KudanJP:4425

時価総額
¥137億
PER
SLAMアルゴリズムを基にした「KudanSLAM」のソフトウェアライセンス提供を通じ、AR、VR、ロボティクス、自動車、地図向け技術を展開する企業。

事業内容

Kudanは、人工知覚(AP)技術を中心に事業を展開しています。主な製品である「KudanSLAM」は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)アルゴリズムをハードウェアに組み込むためのソフトウェアライセンスとして提供されています。この技術は、現実環境における自己位置推定と3次元地図作成を同時に行うもので、特にカメラや3次元センサを用いたVisual SLAMやRGB-D SLAMが含まれます。

Kudanは、以前はARエンジン「Kudan AR SDK」のライセンス提供を行っていましたが、現在は「KudanSLAM」に注力しています。AP技術は、AI(人工知能)と同様に機械の自律的な機能を支える重要な技術であり、機械に高度な視覚的能力を与えるものです。この技術は、ロボティクス、自動車、AR/VRなど多岐にわたる分野で応用されています。

KudanのAP技術は、カメラや3次元センサを用いて、立体感や運動感覚をリアルタイムで出力し、既知の知覚情報と照合するソフトウェアです。この技術は、産業用ロボットや自動車、ドローンなどの自動制御、AR/VRの空間認識、デジタル地図やデジタルツインの基盤技術として広く採用されています。

Kudanは、AIや半導体との技術統合を進め、さらなる技術応用の拡大を目指しています。AP技術は、センサや演算処理環境に対する柔軟性が高く、多様なカメラやセンサ、プロセッサに対応可能です。また、部分機能を切り出して他の技術と統合することも可能で、幅広い応用が期待されています。

経営方針

Kudanは、人工知覚(AP)技術を基盤に、独自の成長戦略を推進しています。同社は「Eyes to the all machines」をビジョンに掲げ、全ての機械に視覚を与えることを目指しています。このビジョンのもと、KudanはSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術の研究開発に注力し、産業界に新たなイノベーションをもたらすことを目標としています。

Kudanの成長戦略は、Deep Tech(深層技術)に位置するSLAMアルゴリズムの研究開発と提供に焦点を当てています。特定の企業に依存せず、グローバルなパートナーシップを通じて市場シェアの拡大を図っています。特に、欧州や米国の技術商社やセンサ企業との提携を進め、製品と販路の拡大を実現しています。

同社の主力製品であるKudanSLAMは、他のオープンソースと比較して10倍以上の速度で処理を行い、mm単位の精度を実現します。これにより、カメラやlidar、GNSS、IMUなどの複数センサーを併用し、高精度な位置情報を提供します。この技術は、ロボティクスや自動運転、ドローンなどの分野で広く応用されています。

Kudanは、アルゴリズムライセンスの提供を通じて収益を上げるビジネスモデルを採用しています。ライセンスは評価、開発、製品の各段階に分かれ、顧客の製品化に伴いライセンス収益が拡大します。また、共同研究開発や技術コンサルティングを通じて、顧客ニーズに応じたカスタマイズを行っています。

さらに、Kudanは成長の柱として「顧客製品化」と「ソリューション化」を推進しています。顧客製品化では、ドローンや自動運転などの新たな領域での案件拡大を図り、ソリューション化ではデジタルツイン用途の提供を進めています。これにより、技術優位性を強化し、革新性の高い人工知覚技術の開発を推進しています。