エーアイJP:4388

時価総額
¥40.7億
PER
54.6倍
音声合成技術に特化し、法人・コンシューマー向けに「AITalk®5」や「A.I.VOICE®」シリーズ等の製品・サービスを提供。

沿革

2003年4月

東京都文京区小石川に株式会社エーアイを設立

2007年4月

自由文音声合成エンジン「AITalk®」シリーズのライセンス提供を開始

2007年7月

京都府けいはんな地区に研究開発センターを開設

音声ファイル作成パッケージ「AITalk® 声の職人®」の販売開始

2008年2月

東京都港区芝へ本社移転

2009年9月

事業拡大に伴い、東京都文京区西片へ本社移転

2011年4月

事業拡大に伴い、東京都文京区本郷へ本社移転

コンシューマー向けパッケージ「かんたん!AITalk®」の販売開始

2011年11月

音声合成クラウドサービス「AITalk® WebAPI」の提供開始

2012年4月

オリジナル音声合成辞書作成サービス「AITalk® Custom Voice®」の提供開始

2014年2月

Japan Venture Awards 2014にて、「中小企業庁長官賞」を受賞

2014年4月

個人向け入力文字読上げソフト「VOICEROID®+ 琴葉 茜®・葵®」の販売開始

2014年5月

音響学会にて、「技術開発賞」を受賞

2014年9月

事業拡大に伴い、東京都文京区西片へ本社移転

2014年11月

東京都ベンチャー技術大賞にて、「大賞」を受賞

2015年10月

音声合成クラウドサービスを「AICloud®」としてリニューアル

2018年6月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2018年10月

Nuance Communications,Inc.(現 Cerence B.V.)との技術提携に関する契約を締結

2019年1月

PowerPoint®専用ナレーションソフト「AITalk® 声プラス®」の販売開始

2019年9月

個人向け動画のナレーション・字幕追加ソフト「かんたん!アフレコ®」の販売開始

2019年10月

外国語ナレーションソフト「AITalk International®3」のリニューアル販売開始

2020年2月

個人向け入力文字読上げソフト「VOICEROID®2 伊織 弓鶴®」の販売開始

2020年5月

波形接続型音声合成方式とDNNパラメトリック音声合成方式を活用した「AITalk®5」シリーズ製品の販売開始

2021年2月

「AITalk®5」を活用した個人向けオリジナルブランド「A.I.VOICE®」の販売開始

2022年4月

東京証券取引所の市場再編に伴いグロース市場へ移行

2022年6月

創業者の吉田大介が取締役会長へ異動し、後任として廣飯伸一が代表取締役社長に就任

2023年3月

研究開発センターを閉鎖し、開発拠点機能を本社に集約

2023年5月

株式会社フュートレックとの資本業務提携契約を締結

2023年6月

株式会社フュートレックの株式を取得し関連会社化

事業内容

エーアイは、音声技術を核とした事業を展開している企業です。同社は、音声をテキストに変換する音声認識、テキストを音声に変換する音声合成、声質変換、話者照合・同定などの技術を有していますが、特に「音声合成」に特化し、独自の研究開発を進めています。同社の音声合成エンジン「AITalk®」は、人の声を基にした波形接続型音声合成方式と、深層学習をベースにしたDNNパラメトリック音声合成方式を提供しており、これらの技術により高品質な合成音声を実現しています。

エーアイの音声合成技術は、通信、防災、金融、鉄道・交通、車載、ゲーム、観光、自治体、図書館、放送局など、幅広い分野で利用されています。また、IoTやロボットの普及、訪日外国人観光客の増加などに伴い、音声対話ソリューションや音声翻訳ソリューションなど、人工知能を用いた情報提供システムでの利用も拡がっています。

同社は、法人向け製品、法人向けサービス、コンシューマー向け製品の3つのセグメントで事業を展開しています。法人向けには、パッケージ販売やライセンス提供、受託開発などを行い、クラウドサービスやサポートサービスも提供しています。コンシューマー向けには、「A.I.VOICE®」シリーズや「VOICEROID®」シリーズなど、個人ユーザーが簡単に高品質なナレーション音声を作成できる製品を提供しています。

エーアイの強みは、少ない収録音声で高品質な音声合成を実現する技術、豊富な話者の提供、カスタムヴォイスの作成、研究開発から製品開発、販売、サポートまでを一貫して自社内で行う体制です。これらにより、同社は音声合成技術の需要が増加する中で、さまざまな分野での利用拡大を目指しています。

経営方針

エーアイは、音声技術を核にした事業を展開し、特に音声合成に特化しています。同社は、独自の音声技術を駆使して、社会に新しい価値を提案し続けることを企業理念としています。中長期的な企業価値の向上と競争力の強化を目指し、次世代音声合成エンジンの開発、音声認識、翻訳との連携、多言語対応の対話ソリューションの提供を計画しています。

具体的な成長戦略として、インバウンド需要に応える多言語対応製品の拡充、コンシューマー向けビジネスの積極展開、研究開発への投資継続が挙げられます。また、ChatGPTやLHTM-2を活用したサービス構築、フュートレック社との資本業務提携を通じた迅速かつ広範囲の人的交流、ノウハウの共有を進めています。

エーアイは、音声合成市場においてテレワークや在宅学習の定着、eラーニング資料の需要増加を背景に、新技術の研究開発、優秀な人材の確保と育成、安定収入の確保、新しいマーケットの創出、内部管理体制の充実、ブランディングを優先的に対処すべき課題としています。これらの戦略を通じて、同社は音声技術のさらなる発展と市場拡大を目指しています。