トリケミカル研究所JP:4369

時価総額
¥1402.3億
PER
半導体製造用高純度化学化合物の開発・製造・販売、CVD材料、ドライエッチング材料、拡散材料の供給、化学薬品用容器の設計販売、化学薬品の受託合成、受託実験などを手がける。

沿革

年  月

概          要

1978年12月

無機化学工業製品の製造・精製・販売を目的として神奈川県相模原市(現神奈川県相模原市中央区)に㈱トリケミカル研究所(資本金2,500千円)を設立

1979年12月

光ファイバー用原材料における水分(OH基)の除去に成功、供給を開始

1982年8月

光ファイバー用硼素原材料としての三塩化硼素の合成に成功、供給を開始

1983年2月

三塩化硼素の量産化に成功、半導体用エッチング材料として半導体業界への供給を開始

1984年3月

本社工場を神奈川県愛甲郡愛川町に移転

1984年9月

化合物半導体材料としての高純度三塩化砒素の供給を開始

1994年1月

東京都江東区(後に東京都港区に移転)に臭化水素製造の目的でテイサン㈱(現日本エア・リキード(同))との合弁で関連会社㈱エッチ・ビー・アールを設立

1994年11月

本社工場を山梨県北都留郡上野原町(現山梨県上野原市)に移転

2000年10月

本社工場にて「ISO9001」を取得

2007年8月

㈱大阪証券取引所  ニッポン・ニュー・マーケット―「ヘラクレス」に上場

2008年7月

本社工場にて「ISO14001」を取得

2008年11月

山梨県上野原市に上野原第二工場を建設

2010年10月

大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2011年6月

上野原第二工場にて「ISO14001」を取得

2011年11月

上野原第二工場にて「ISO9001」を取得

2013年7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2013年12月

大韓民国城南市(後に水原市に移転)に韓国事務所を開設

2016年7月

大韓民国世宗特別自治市に同国における半導体用次世代材料の開発、製造及び販売の目的で、SK Materials Co., Ltd.(現SK Inc.)との合弁で関連会社SK Tri Chem Co., Ltd.を設立

2017年3月

台湾新竹縣竹北市(後に苗栗縣銅鑼郷に移転)に100%子会社の三化電子材料股份有限公司を設立

2018年1月

東京証券取引所市場第一部へ市場変更

2020年7月

三化電子材料股份有限公司が台湾苗栗縣銅鑼郷に工場を建設

2020年9月

山梨県上野原市にAnnex棟を建設

2022年4月

東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場に株式を上場

2022年7月

当社にて「ISO45001」を取得

事業内容

トリケミカル研究所グループは、半導体や太陽電池製造に不可欠な高純度化学化合物の開発、製造、販売を主軸に事業を展開しています。同社グループは、トリケミカル研究所をはじめ、台湾の三化電子材料股份有限公司、韓国のSK Tri Chem Co., Ltd.、そして㈱エッチ・ビー・アールという4社で構成されており、それぞれが特定の専門分野において協力し合いながら事業を推進しています。

同社グループの製品は、主にCVD材料、ドライエッチング材料、拡散材料の3種類に大別されます。これらの材料は、半導体デバイスの製造過程であるウェハプロセスにおいて、ウェハの表面に薄膜を堆積させたり、不要な部分を削り取ったり、ウェハ内部に不純物を注入するなど、多岐にわたる工程で使用されます。

また、同社グループは、化学薬品用容器の設計販売、化学薬品の受託合成、受託実験、化学薬品の物性調査や分析などの付帯サービスも提供しており、これらを通じて製品の高付加価値化と差別化を図っています。特に、半導体の微細化や高性能化に伴う新しい材料への変遷に対応するため、材料工学や応用化学の観点から新しい材料の開発・提案を行い、安定供給している点が同社グループの強みです。

設立当初は光ファイバー製造用の高純度材料の供給から成長を遂げたトリケミカル研究所グループですが、現在では半導体製造用材料や太陽電池製造用材料の供給、さらには新規化学材料の開発・販売にも力を入れており、半導体業界のニーズに応え続けています。

経営方針

トリケミカル研究所は、科学技術を通じて最先端テクノロジーの発展に貢献し、人々にゆとりを創造することを経営理念としています。同社は、開発力の向上と生産技術の改善に注力し、顧客満足の最大化を目指しています。また、持続可能な健全性と成長性を兼ね備えた事業展開を通じて、企業価値の最大化に努めています。最先端・高純度化学材料の開発・製造・販売を事業の柱とし、環境保全活動への取り組みを経営の最重要課題の一つと位置づけています。

同社グループは、安定した売上成長と経営の効率化を推進し、強靭な企業体質の構築を目指しています。中期経営計画では、売上高を約41%増加させ、売上高営業利益率を25%程度にすることを目標としています。また、半導体業界の不安定な状況に対応するため、経費削減と新規材料の市場投入、既存材料の生産性向上に取り組んでいます。

東アジア市場での中長期的な成長を目指し、日本、台湾、韓国での新工場建設や工場拡張を進めています。これにより、グループ全体のシナジー強化と事業の効率化、新規顧客の獲得を図っています。さらに、財務体質の健全化とコーポレートガバナンス体制の整備・強化により、経営の透明性と効率性の向上、企業倫理と法令遵守にも取り組んでいます。これらの戦略を通じて、トリケミカル研究所は持続可能な成長を目指しています。