ポバール興業JP:4247

時価総額
¥33.9億
PER
16.2倍
総合接着・樹脂加工事業では特殊コンベアベルトや研磨用部材を、特殊設計機械事業では搬送機やメカニカルシールを製造・販売。

事業内容

ポバール興業は、主に二つの事業セグメントを持っています。まず、「総合接着・樹脂加工事業」では、特殊コンベアベルト、機能性ベルト、伝動ベルト、研磨用部材などを製造・販売しています。これらの製品は、自動車、鉄鋼、食品業界など幅広い産業で使用されています。

特殊コンベアベルトは、高温などの特殊環境でも使用可能で、ポバール興業とその海外子会社で製造されています。機能性ベルトは、紡績ベルトなど特定の用途に使用され、ポバール興業と中国の子会社で製造されています。伝動ベルトは、動力を伝達するためのベルトで、ポバール興業が製造しています。

研磨用部材は、超精密研磨工程で使用されるもので、シリコンウエハや液晶ガラスの製造過程で重要な役割を果たします。これらはポバール興業とその海外子会社で製造されています。

次に、「特殊設計機械事業」では、搬送機、回転式熱交換器、メカニカルシールなどの産業用機械を提供しています。搬送機は、株式会社日新製作所で製造され、回転式熱交換器も同社で製造されています。メカニカルシールは、ユニカー工業株式会社で製造され、ケミカルプロセス分野で使用されます。

ポバール興業は、これらの製品を通じて、さまざまな産業のニーズに応えています。各製品は、特定の用途や環境に適した設計が施されており、高い技術力が求められます。

経営方針

ポバール興業は、成長戦略として「ソリューションビジネスモデルの深化」を掲げています。同社は、独自のコア技術を駆使し、顧客の問題を解決することを目指しています。特に、ベルト製品の新たなニッチトップ分野の開拓や新規顧客の積極的な開拓に注力しています。また、セールスエンジニアの育成強化も推進しています。

さらに、ポバール興業は「事業のグローバル展開」を進めています。アジアを中心に、自動車や鉄鋼業界だけでなく、食品や衛生材関連の業界への販路拡大を図っています。加えて、紡績向け製品や半導体ウエハ用研磨パッドの営業強化も行っています。海外子会社への技術・管理支援も強化し、国際的な事業展開を加速させています。

同社は「成長事業・新規事業の強化」にも力を入れています。特に、半導体ウエハ用研磨パッドの市場開拓を積極的に進めています。また、環境に配慮した水系接着剤を使用したベルトの研究を推進し、社会課題の解決にも取り組んでいます。これにより、持続可能な成長を目指しています。

生産効率の向上も重要な戦略の一つです。ポバール興業は、新工場の立ち上げに伴い、生産工程の見直しと製造DXの導入を進めています。これにより、生産効率の大幅な改善を図り、機械化・自動化による効率的かつ柔軟な生産体制を構築しています。

最後に、ポバール興業は「共感力の浸透・人材開発の強化」を重視しています。企業理念の社内浸透や教育体系の整備を通じて、従業員エンゲージメントの向上を図っています。また、社員登用制度の見直しやシニアの活用を通じて、活力ある職場づくりを進めています。