ワンダープラネットJP:4199

時価総額
¥19.4億
PER
モバイルゲーム事業の有力企業。クラッシュフィーバーや『パンドランド』などのフリーミアム型スマホゲームを展開。2024年9月1日にセグメント名称を「モバイルゲーム事業」に変更。日本を拠点に英語・繁体字・韓国語対応で世界展開。

事業内容

ワンダープラネットは、モバイルゲームの企画・開発・運営・販売を手がける企業です。同社は主にスマートフォン向けのカジュアルゲームを自社開発や協業で制作し、App StoreやGoogle Playなどのプラットフォームを通じてユーザーに配信しています。ミッションは「楽しいね!を、世界中の日常へ。」で、幅広い層が楽しめる体験を目指しています。

主要な顧客はゲームを遊ぶユーザーで、収益は基本無料で遊べる仕組みの下、ゲーム内課金や広告視聴が中心です。同社は自社で直接配信するタイトルでは課金や広告収入からプラットフォーム手数料や協業先への分配を差し引いた金額を売上とし、協業タイトルでは収益分配や成功報酬、受託開発の対価を収入としています。

事業は単一の「モバイルゲーム事業」で、自社のオリジナルタイトル(例:クラッシュフィーバー)と協業パートナーとの共同事業タイトル(例:パンドランド)の二つの枠組みで展開しています。同社はヒット時の高いリターンを狙う自社開発と、費用を抑えて長期運営で累計収益を積み上げる協業を使い分け、有力IPとの協業や効率的な開発基盤「SEED」の整備にも注力しています。

経営方針

同社は中長期的に売上・利益の拡大を図り企業価値を高めることを成長戦略の中心に据えています。既存タイトルの中長期にわたる安定運営で収益基盤を維持しつつ、新規タイトルや成長領域へ戦略的に投資することでユーザー数と利用時間の拡大を目指しています。経営指標としてはタイトル・サービス毎のユーザー数を重視しており、開発スケジュールや費用の管理を徹底して収益性を高める方針です。世界のモバイルゲーム市場は約12.4兆円(2024年)であり、同社はこの成長市場での存在感を強めることを目指しています。

同社は日本発の強みであるIP(知的財産)を核に差別化を図り、安心して大切なIPを任せられる開発基盤の整備を重点投資分野としています。具体的には自社開発と協業の使い分けを行い、有力IPとの協業や共同事業で費用を抑えつつ長期運営で累計収益を積み上げる戦略を取っています。また、開発効率化のための共通基盤「SEED」などの整備によって、低コスト・短期間で高品質な開発を実現し、効果的なプロモーションやパートナー連携で市場での差別化を図っています。さらに、ガチャ確率や未成年の高額課金などの社会課題への対応として、法令や業界ガイドラインの遵守を徹底し健全性を保つことも重視しています。

同社は海外市場の成長余地を踏まえ、地域ごとの言語や文化、デバイス環境に応じたローカライズと現地パートナーとの協業を通じてシェア拡大を目指しています。北米は約4.1兆円と最大市場であり、これを含む各地域での展開を強化するため、単独展開に加えて現地の有力企業との共同展開やマーケティング投資を進める計画です。市場ごとのユーザーニーズを的確に把握し、収益分配や成功報酬型の協業モデルを活用してリスクを抑えつつ事業機会を拡大していく方針です。

同社は技術革新を経営の中核に位置づけ、開発基盤の標準化やナレッジ共有、AIの全社的活用で生産性とプロダクト品質の向上を目指しています。システム基盤についてはユーザー増加に備えた負荷分散や稼働監視、クラウド活用などの強化を継続し、サービスの安定性を確保する施策を進めています。働き方面ではフルリモートに最適化した環境や育成・採用の強化を通じて優秀な人材を確保し、同じ人員・コストでより高品質なゲーム提供を実現することを目指しています。