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エア・ウォーターJP:4088
事業内容
エア・ウォーターは、デジタル&インダストリー、エネルギーソリューション、ヘルス&セーフティー、アグリ&フーズ、その他の事業セグメントを持っています。これらのセグメントを通じて、多様な製品やサービスを提供しています。
デジタル&インダストリーセグメントでは、酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガス、水素などの産業ガスの製造・販売を行っています。また、電子材料や機能材料の製造・販売も手がけています。主要な関連会社には、エア・ウォーター東日本やエア・ウォーター西日本などがあります。
エネルギーソリューションセグメントでは、LPガスや灯油の販売、LNG関連機器の製造・販売を行っています。エア・ウォーター東日本やエア・ウォーター西日本がこの分野で活動しています。
ヘルス&セーフティーセグメントでは、医療用ガス、歯科材料、衛生材料、注射針、エアゾール製品の製造・販売を行っています。また、病院設備工事や在宅医療サービスも提供しています。関連会社には、エア・ウォーター防災や川本産業があります。
アグリ&フーズセグメントでは、青果物の加工・流通、冷凍食品や食肉加工の製造・販売を行っています。また、清涼飲料水の製造受託も手がけています。ゴールドパックや九州屋がこの分野で活動しています。
その他の事業では、物流サービスや業務用塩の製造・販売、海外での産業ガス事業、高出力UPS事業、木質バイオマスによる電力事業を展開しています。エア・ウォーター物流や日本海水が関連会社として活動しています。
経営方針
エア・ウォーターは、2030年度に向けた成長戦略「terrAWell30」を掲げています。この計画は「地球環境」と「ウェルネス」を成長軸とし、社会課題の解決を通じて持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。2022年度には売上収益1兆円を達成し、新たな企業ステージに進みました。
「terrAWell30 2nd stage」では、売上収益の拡大から収益性の追求へとシフトします。既存事業の見直しと成長事業への投資を進め、低成長・低収益事業の改善を図ります。2030年には時価総額1兆円規模を目指し、持続的成長への進化を目指します。
エア・ウォーターは、産業ガスや医療ガスなどの高収益事業から得たキャッシュを、インド・北米の産業ガス事業や半導体関連、カーボンニュートラル分野に重点的に投資します。これにより、収益力の強化を図ります。
また、バランスシートのスリム化を進め、資金効率の最大化を図ります。適正在庫管理やキャッシュコンバージョンサイクルの改善を通じて、運転資本効率を向上させます。
エア・ウォーターは、カーボンニュートラルとアグリ領域での社会課題解決に向けた新事業の創出を目指します。特に、カーボンニュートラル達成に向けた取り組みは、同社にとって大きなビジネスチャンスと位置付けています。
新規事業創出に向けた研究開発体制の刷新も進めています。海水技術研究所、再生医療研究所、ガス技術研究所を新設し、各分野での技術革新を推進します。
人的資本投資の強化も重要な戦略です。グローバル人材やエンジニアの育成、女性管理職比率の向上に努め、次世代経営人材の育成に注力します。
AI・DXの活用により、営業効率や生産効率の向上を図ります。共通データ基盤を構築し、的確な経営判断を支える仕組みを整備します。
株主還元の充実も図り、累進配当の導入や配当性向の見直しを行います。親会社の所有者に帰属する当期利益の35%を基準とし、安定的な配当を実施します。