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ラサ工業JP:4022
沿革
1911年2月 |
「ラサ島燐砿合資会社」設立 |
1913年5月 |
「ラサ島燐砿株式会社」設立 |
1919年8月 |
東京証券取引所に上場 |
1920年5月 |
「大阪晒粉株式会社」を合併、大阪工場で過燐酸石灰製造開始 |
1934年3月 |
社名を「ラサ工業株式会社」と改称 |
1936年11月 |
田老鉱業所(岩手県)開設 |
1937年4月 |
ラサ島(沖縄県)を国より譲り受ける |
1939年6月 |
宮古工場(岩手県)開設、銅精錬及び過燐酸石灰製造開始 |
1941年5月 |
羽犬塚工場(福岡県)開設、機械製造開始 |
9月 |
「鯛生産業株式会社」(1918年6月設立)と合併 |
1944年5月 |
社名を「東亜鉱工株式会社」と改称 |
1949年3月 |
社名を「ラサ工業株式会社」と改称 |
5月 |
東京証券取引所再開による上場 |
1954年4月 |
大阪工場にて黄燐、燐酸製造開始 |
1958年7月 |
大阪工場にて水処理用凝集剤製造開始 |
1959年4月 |
宝運実業株式会社(後のラサ晃栄株式会社の前身)設立 |
9月 |
「東洋鉱山株式会社」を合併(見立鉱業所、大分製錬所、大峰鉱業所) |
1965年11月 |
大阪工場にて無水燐酸・金属表面処理剤製造開始 |
1971年12月 |
鉱山事業より撤退 |
1972年4月 |
大阪工場にてエレクトロニクス向け高純度赤燐製造開始 |
1976年11月 |
ラサ興発株式会社(現ラサ晃栄株式会社)設立 |
1977年9月 |
大阪工場にて高純度燐酸二次塩類製造開始 |
1979年7月 |
仙台工場(宮城県)開設 |
1980年8月 |
羽犬塚工場にて掘進機製造開始 |
1981年9月 |
製錬事業より撤退 |
10月 |
日本シーアールアイ株式会社設立、石油精製用触媒再生事業に着手 |
1982年4月 |
大阪工場にて高純度ガリウム製造開始 |
1983年4月 |
肥料部門をコープケミカル株式会社(現片倉コープアグリ株式会社)に営業譲渡、肥料事業より撤退 |
1984年1月 |
大阪工場にてシリコンウェハー再生事業開始 |
1985年4月 |
電子材料事業部設置、三本木工場(宮城県)開設、シリコンウェハー再生、高純度無機素材の拠点とする |
1986年10月 |
大阪工場を大阪市此花区から、同大正区に移転 機械部門にて、精密機械加工分野に進出 |
12月 |
大阪工場にて電子工業向け高機能塩化鉄製造開始 ラサスティール株式会社設立 |
1987年12月 |
三本木工場内に水処理用凝集剤(PAC)製造設備新設 |
1989年2月 |
大阪工場にて消臭剤製造開始 |
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11月 |
IC用塗布剤販売開始 |
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1993年3月 |
野田工場(千葉県、水処理用凝集剤)開設 |
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1996年11月 |
伊勢崎工場(群馬県、電子工業用薬品)開設
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1999年4月 |
ラサ晃栄株式会社をラサ興発株式会社に合併し、社名をラサ晃栄株式会社に改称 |
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2003年12月 |
台湾にてIT向け高純度燐酸の製造子会社である理盛精密科技股份有限公司を設立 |
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2005年4月 |
理盛精密科技股份有限公司新工場竣工 |
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2007年6月 |
理盛精密科技股份有限公司生産ライン増強 |
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2010年1月 |
日本シーアールアイ株式会社(石油精製用触媒再生)を吸収合併 |
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12月 |
シリコンウェハー再生事業から撤退 |
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2013年12月 |
三本木工場に放射性ヨウ素吸着剤(AgX)生産設備設置 |
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2016年6月 2019年6月 |
伊勢崎工場に電子・光学向け燐酸二次塩類製造設備完成 監査等委員会設置会社に移行 |
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2022年1月 |
理盛精密科技股份有限公司高純度燐酸製造設備増設 |
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2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場に移行 |
宮古ショッピングセンタービル賃貸開始 |
事業内容
ラサ工業は、化成品、機械、電子材料、その他の事業という4つの主要な事業セグメントを持つ企業です。化成品事業では、燐酸や燐系二次塩類、水処理用凝集剤、電子工業向けの高機能高純度薬剤、消臭・抗菌剤の製造・販売を行っています。このセグメントでは、子会社ラサ晃栄株式会社がラサ工業の製品の一部を販売し、二次製品の製造・販売も手掛けています。また、理盛精密科技股份有限公司は高純度品の製造・販売を行っています。
機械事業セグメントでは、掘進機、破砕関連機械、都市ごみ・産業廃棄物処理機械の製造・販売、精密機械加工、特殊スクリーンの販売、そして子会社ラサスティール株式会社による鋳鋼品の製造を行っています。
電子材料事業では、高純度無機素材、塗布剤、放射性ヨウ素吸着剤の製造・販売を手掛けており、一部製品は理盛精密科技股份有限公司が販売しています。
その他の事業としては、石油精製用触媒の再生加工サービスや不動産の賃貸業務を展開しています。これらの多岐にわたる事業を通じて、ラサ工業は幅広い産業分野に対して製品とサービスを提供しています。
経営方針
ラサ工業は、信頼と誠実を企業理念とし、ものづくりを通じた新たな価値の創造と豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。同社は、電子産業、ファインケミカル、リサイクルの3つの分野に特化した商品展開を推進しており、これらの分野での製品群を強化し、市場ニーズに応えることで成長を目指しています。
中期経営計画2023では、「次世代への変化に対応した事業戦略の推進と将来に向けた事業基盤の更なる強化」を基本方針としています。この計画の下、同社は既存事業の強化と領域拡大、グローバル市場への対応強化、新規事業の探索と育成、財務体質の更なる強化に取り組んでいます。具体的には、5G、IoT、AI分野への対応、サプライチェーンの分散化への機敏な対応、新製品の開発と市場投入、コスト削減と資金管理の効率化などが挙げられます。
また、経営上の目標として、連結営業利益33億円、連結自己資本比率55%を最終年度目標に掲げています。これらの目標達成に向け、ラサ工業は経営課題に対して積極的に取り組んでいます。
経営環境においては、世界的な金融不安や地政学的リスクなど不透明感が強い中、同社は化成品、機械、電子材料の各事業で市場の回復や需要の堅調さを見込んでおり、これらの事業を通じて成長を図っています。さらに、研究開発においては、半導体や電子部品の需要増加に対応した素材開発、バイオマス関連機械の市場開拓、製品のリサイクルに関連した商品開発に重点を置き、脱炭素化と資源の有効利用を推進しています。
ラサ工業は、これらの戦略を通じて、持続可能な成長と社会への貢献を目指しています。