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住友化学JP:4005
事業内容
住友化学は、以下のような事業セグメントを持ち、多岐にわたる事業やサービスを展開しています。
1. **アグロ&ライフソリューション**
このセグメントでは、農薬、肥料、農業資材、家庭用・防疫用殺虫剤、熱帯感染症対策資材、飼料添加物などの製造・販売を行っています。主な関係会社には、ベーラント ノースアメリカ LLCやスミトモ ケミカル ブラジル インダストリア キミカ S.A.などがあります。
2. **ICT&モビリティソリューション**
光学製品、半導体プロセス材料、化合物半導体材料、タッチセンサーパネル、高純度アルミニウム・アルミナ、化成品、添加剤、エンジニアリングプラスチックス、電池部材などを製造・販売しています。関係会社には、東友ファインケム㈱やスミカ セミコンダクター マテリアルズ テキサス インコーポレーテッドなどがあります。
3. **アドバンストメディカルソリューション**
高度化低分子医薬分野、医療用オリゴ核酸分野、再生・細胞医薬分野のCDMO(製法開発、製造受託)事業を展開しています。広栄化学㈱が主な関係会社です。
4. **エッセンシャル&グリーンマテリアルズ**
合成樹脂、合成繊維原料、各種工業薬品、メタアクリル、合成樹脂加工製品、普通アルミニウム・アルミナ、合成ゴムなどを製造・販売しています。日本シンガポール石油化学㈱やザ ポリオレフィン カンパニー(シンガポール)プライベート リミテッドなどが関係会社です。
5. **住友ファーマ**
低分子医薬品の製造・販売を行っています。住友ファーマ㈱やスミトモ ファーマ アメリカ インコーポレーテッドなどが関係会社です。
6. **その他**
放射性診断薬、電力・蒸気の供給、化学産業設備の設計・工事監督、運送・倉庫業務などを行っています。住友精化㈱が主な関係会社です。
住友化学は、これらの多様な事業を通じて、幅広い産業分野に貢献しています。
経営方針
住友化学は、2022-2024年度の中期経営計画において、石油化学関連事業のマージン悪化や住友ファーマの特許切れによる影響を受け、2023年度に1,490億円のコア営業損失を計上しました。しかし、短期集中業績改善策と構造改革を進め、2024年度には1,405億円のコア営業利益を達成し、V字回復を果たしました。
同社は、長期的な企業像として「Innovative Solution Provider」を掲げ、技術と事業の強みを活かして「食糧」「ICT」「ヘルスケア」「環境」の4つの社会課題に取り組んでいます。2024年10月には、これらの課題に対応するために事業部門を再編し、革新的なソリューションを提供することを目指しています。
2025-2027年度の中期経営計画では、「Leap Beyond」をスローガンに掲げ、アグロ&ライフ、ICT&モビリティ領域への経営資源の集中を図ります。ROIC志向経営を徹底し、収益力と資本効率の改善を目指し、2027年度にはコア営業利益2,000億円、ROE8%、ROIC6%を目標としています。
住友化学は、事業ポートフォリオの高度化を進め、アグロ&ライフ、ICT&モビリティを成長ドライバーとし、アドバンストメディカルを将来の柱に育成します。また、エッセンシャル&グリーンマテリアルズでは環境負荷低減事業を推進し、持続的な成長を目指します。
同社は、ペトロ・ラービグ社や住友ファーマの構造改革を進め、事業構造の強靭化を図ります。さらに、ROIC志向経営を再徹底し、財務体質の改善に努め、持続的な企業価値の向上を目指しています。2030年以降は、ヘルスケア・環境分野でのソリューションを加え、グローバルで存在感のある企業を目指します。