メディカル・データ・ビジョンJP:3902

時価総額
¥233.8億
PER
24.5倍
医療データネットワーク事業を展開し、「MDV Act」「EVE」「Medical Code」などの経営支援システム提供、大規模診療データベース構築、製薬企業や研究機関向けの「MDV analyzer」などのデータ分析サービスを手がける。

沿革

2003年8月

医療情報システムの開発及び販売を目的として東京都中野区弥生町にメディカル・データ・ビジョン株式会社を設立

2004年4月

東京都千代田区神田淡路町に本社を移転

2006年4月

有限会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(現 株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン)と業務提携

2006年8月

DPC(※1)分析ベンチマークシステム「EVE」をリリース

2006年12月

株式会社メディセオ・パルタックホールディングス(現 株式会社メディパルホールディングス)と資本業務提携

2008年4月

EBM(※2) Providerサービス開始

2009年9月

病院向け経営支援システム「Medical Code」をリリース

2010年12月

東京都千代田区神田美土代町に本社を移転

2011年5月

ISO/IEC 27001:2005 / JIS Q 27001:2006を取得

2011年11月

福岡県福岡市博多区に九州支店を開設

2012年8月

診療データ分析ツール「MDV analyzer」をリリース

2014年12月

東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場

2015年4月

CADA株式会社を設立

2015年6月

診療情報保管・閲覧サービス「カルテコ」をリリース

2016年11月

東京証券取引所市場第一部に市場変更

2017年1月

株式会社Doctorbookを子会社化

2017年2月

MDVコンシューマー・ヘルスケア株式会社を設立

2017年6月

株式会社コスメックスを子会社化(旧 MDVトライアル株式会社。2023年1月、吸収合併により消滅)

2019年1月

株式会社メディパルホールディングスと資本業務提携(株式会社Doctorbookに対する出資及び業務提携)

2019年10月

メディカルドメイン株式会社を子会社化

2019年12月

MDVコンシューマー・ヘルスケア株式会社(完全子会社)を吸収合併

2020年10月

株式会社システム ビィー・アルファを子会社化

オンライン診療プラットフォーム「オンラインドクターバンク(ODB)」をリリース

2020年11月

SBIホールディングス株式会社と資本業務提携

2021年10月

病院経営改善アプリケーション「MDV Act」メインストーリー機能をリリース

2022年2月

株式会社AIR BIOSを子会社化

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場へ移行

2023年1月

MDVトライアル株式会社(完全子会社)を吸収合併

株式会社センシングを持分法適用関連会社化

事業内容

メディカル・データ・ビジョン株式会社(以下、同社)とその子会社8社は、医療データネットワーク事業を中心に展開しています。同社グループは、高度なセキュリティ環境のもとで医療・健康関連の大量データを収集・蓄積し、これらを活用することで医療の質の向上と医療消費者や生活者へのメリット創出を目指しています。

事業内容は大きく分けて、「データネットワークサービス」と「データ利活用サービス」の2つに分類されます。データネットワークサービスでは、医療機関に経営支援システムを提供し、医療・健康情報の収集・蓄積を行っています。主要サービスには、「MDV Act」、「EVE」、「Medical Code」などがあり、これらを通じて医療機関の経営分析やDPCデータの提供を行い、大規模診療データベースの構築を支援しています。

データ利活用サービスでは、収集したデータを基に、製薬会社や研究機関、患者、生活者などに向けた各種分析データの提供を行っています。「MDV analyzer」をはじめとする分析ツールや、「カルテコ」といったPHRサービスを提供し、医療情報の有効活用を促進しています。

また、子会社を通じて、医療費後払いサービス「CADA決済」や医療系システム開発、健診システムの開発・販売、医療動画配信サービスなど、多岐にわたる事業やサービスを展開しており、医療業界におけるデータの活用とサービスの提供を幅広く行っています。

経営方針

メディカル・データ・ビジョン株式会社(以下、同社)は、医療や健康分野のICT化を推進し、情報の高度活用を図ることを使命としています。同社は、「生活者が生涯を通じて自身の医療・健康情報を把握できる社会」の実現をビジョンとし、医療・健康情報の集積と有効活用を通じて医療の質向上と生活者のメリット創出を目指しています。

2025年までの中期経営計画では、「医療データを中核とした圧倒的なデータ基盤の拡大」と「オープンアライアンスによる関連分野への進出」を主要テーマとして掲げています。これらのテーマを実現するため、同社はオンプレミス型からクラウド型へのサービス移行を加速し、クラウド間でのデータ連携を強化することで、顧客基盤の拡大とデータ提供先及び種類の拡大を目指しています。また、B2C関連事業として、PHRサービス「カルテコ」を中心に、個人の同意による医療・健康情報の集積も進めています。

さらに、社会環境の変化に迅速に対応するため、囲い込みではなくアライアンスを通じた経営展開を推進しています。これにより、データ市場における関連分野への進出とシェアの拡大を図っています。同社は、強固なビジネス基盤の維持と強化を目指し、アライアンスを通じた成長戦略を推進しています。

経営上の重要な指標として、売上高成長率、売上高経常利益率、ROE(自己資本利益率)を位置づけ、これらの指標を用いて高い成長率の持続、収益性及び資本効率のさらなる向上を目指しています。同社は、医療データの有効活用とオープンアライアンスを軸に、中長期的な成長を目指しています。