王子ホールディングスJP:3861

時価総額
¥8125.2億
PER
14.8倍
段ボール原紙や家庭紙、特殊紙、感熱紙、パルプ、エネルギー、新聞用紙など多岐にわたる事業を展開する企業。

事業内容

王子ホールディングスは、多様な事業セグメントを持つ企業です。まず、生活産業資材セグメントでは、段ボール原紙や段ボール加工、白板紙、紙器、包装用紙、製袋、家庭紙、紙おむつなどを手がけています。王子マテリアや王子コンテナーなどの子会社がこれらの製造・販売を行っています。

次に、機能材セグメントでは、特殊紙、感熱紙、粘着紙、フィルムなどを扱っています。王子エフテックスや王子イメージングメディアがこれらの製造・販売を担当し、国内外で事業を展開しています。特に感熱紙は、北米や欧州、東南アジア市場での販売が活発です。

資源環境ビジネスセグメントでは、パルプ、エネルギー、植林・木材加工を中心に事業を展開しています。王子グリーンリソースがパルプの調達・販売を行い、バイオマス発電事業も手がけています。植林地はブラジルやニュージーランド、ウルグアイなどに広がっています。

印刷情報メディアセグメントでは、新聞用紙や印刷・出版・情報用紙の製造・販売を行っています。王子製紙がこの分野を担当し、中国市場でも積極的に展開しています。これにより、印刷業界への安定した供給を実現しています。

その他の事業セグメントには、物流、エンジニアリング、不動産、ホテル業などが含まれます。王子物流が輸送・倉庫業を、王子エンジニアリングがプラント設計を行い、王子不動産が不動産関連事業を展開しています。これらの多様な事業が、王子ホールディングスの強みを支えています。

経営方針

王子ホールディングスは、持続可能な社会の実現を目指し、革新的価値の創造を掲げています。同社は、森林資源を核とした事業を展開し、グローバル企業として成長を続けています。特に、イノベーションを通じて新製品の開発や技術革新を推進し、社会の潜在ニーズに応えることを目指しています。

同社の長期ビジョン2035では、「サステナビリティへの貢献」を掲げ、資本効率向上やポートフォリオ転換を基本方針としています。これにより、企業価値の最大化と社会課題の解決を目指し、持続可能な企業グループとしての進化を図っています。

中期経営計画2027では、資本効率の改善に重点を置き、成長性のある新たな事業領域への進出を進めています。特に、木質バイオマスビジネスやサステナブル素材の開発を推進し、環境に配慮した製品の拡充を図っています。また、インドや東南アジアでの事業拡大を継続し、グローバルな成長を目指しています。

同社は、環境行動目標2040を掲げ、温室効果ガス排出量の削減や再生可能エネルギーの利用拡大を進めています。これにより、2040年度にスコープ1、2の正味ゼロ・カーボン化を目指し、持続可能な社会の実現に貢献しています。

王子ホールディングスは、持続可能な森林経営を推進し、森林資源を活用した製品群を通じて、化石資源由来の素材を置き換えることを目指しています。これにより、ネイチャーポジティブ経営を進化させ、自然資本会計の時代に向けた取り組みを強化しています。