IGポートJP:3791

時価総額
¥273.8億
PER
20倍
劇場・テレビ・配信・ゲーム向けアニメ制作、出版、版権、商品販売の大手。劇場・配信作品やコミックス、キャラクター商品の企画・監修・卸売を展開。2025年6月1日にグループ内子会社を吸収合併。国内外展開。

事業内容

IGポートは、劇場・テレビ・配信・ビデオ・ゲーム向けのアニメーション制作や、コミック誌・単行本・電子書籍の出版、キャラクター商品の企画・販売などを手がける企業グループです。同社は制作から編集まで一貫した制作ラインと複数の制作子会社を通じて作品を制作しており、作品の二次利用や版権管理でも収益を生み出しています。

主要な顧客はテレビ局や配信事業者、映画配給会社、ゲーム・玩具メーカー、書店やEC事業者など幅広い企業と最終消費者です。同社の収益は受託制作の制作費、出版物の売上、製作委員会出資に伴う収益分配や印税、さらにキャラクター商品の卸売・店舗販売による売上で成り立っています。

事業は大きく映像制作、出版、版権、商品販売、その他に分かれています。映像制作は企画段階からポストプロダクションまでの一貫工程を持ち、出版はコミック誌や単行本、電子書籍を扱い、版権事業では出資や権利販売・印税収入を得て、商品販売ではグッズの企画・監修・卸売を行っています。

経営方針

同社は中長期的に安定したキャッシュ・フローを確保するため、ROE(自己資本利益率)8%以上を連結目標に掲げています。自社コミック原作の創出から映像化、映像をマルチメディア化してシリーズ化する一連のプロセスに注力し、作品の二次利用や版権収入を伸ばすことで収益拡大を図ることを目指しています。また、NFT(非代替性トークン)化した商品やオリジナルキャラクター商品をインターネット経由で海外に直接販売する取り組みも成長の柱としています。

重点投資分野は原作の創出、映像制作の進行管理、版権・商品販売の強化、人材育成と法務体制の充実です。同社は複数の制作子会社と一貫した制作ラインを持つ点を差別化要因とし、人気作品のキャラクター商品をタイムリーに企画・製作して卸売りすることで市場機会を取り込みます。次世代の作家や映像クリエイターの発掘・育成には作品公募や制作サポート体制の整備、透明性のある契約や成功報酬制度の導入といった具体策で対応しています。

新市場開拓では海外展開とデジタル直販を重視しています。同社は海外パートナーとの協力関係を通じて映像制作受注や配信網を拡大しつつ、NFTやオンライン販売で世界市場にダイレクトにアプローチする計画です。さらに、配信サービスやゲーム、玩具との連携を強めることで、映像・出版・商品販売を横断するライセンス収入の拡大を目指しています。

技術革新への取り組みとしては、CGやデジタル制作環境の高度化、ネットワークやサーバーなどの情報インフラ整備、データ管理手法の導入を進めています。映像制作費の高騰や制作期間延長に対応するため、より確度の高い制作予算の見積りと進行管理体制の強化を図り、収益性改善に取り組んでいます。併せて人材の技術研修や制作現場の作業環境整備を進め、技術力と運用力の双方で競争力を高めることを目指しています。