フィックスターズJP:3687

時価総額
¥534.8億
PER
36.6倍
大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービス、関連ハードウェア提供、量子コンピュータ向けプログラム開発プラットフォーム「Fixstars Amplify」、コピペコード管理ツール「CloneTracker」、乳がんAI画像診断支援事業。

沿革

2002-08横浜市神奈川区に有限会社フィックスターズを設立
2002-10株式会社フィックスターズへ組織変更
2004-07マルチコア技術開発部設立、Cellソフトウェア開発サービス開始
2006-12PlayStation®3の発売を受け、「PS3® Information Site」を立ち上げる
2008-10100%子会社として、Fixstars Solutions, Inc.を米国カリフォルニア州に設立
2009-12「OpenCL入門-マルチコアCPU/GPUのための並列プログラミング」を出版
2010-11米国空軍研究所に、PlayStation®3を用いた高速クラスタシステムを導入
2014-04東京証券取引所マザーズ市場に上場
2016-11東京証券取引所市場第一部へ市場変更
2017-06量子コンピュータ※を手掛けるD-Wave Systems Inc.との協業を開始
2018-02自動運転分野での事業拡大を意図し、株式会社ネクスティエレクトロニクスとの合弁会社、株式会社Fixstars Autonomous Technologiesを設立
2018-10量子コンピュータ向けミドルウェア※の研究開発プロジェクト「イジングマシン共通ソフトウェア基盤の研究開発」がNEDO※に採択
2019-08AIによるソフトウェア開発マネジメントサービス「Sleeek」の事業化促進を意図し、株式会社スリーク(現 株式会社Sider)を設立
2019-10AIによる乳がん等解析の事業化を目指し、株式会社Smart Opinionを設立
2020-03自動並列化技術に強みを持つオスカーテクノロジー株式会社の株式を取得し連結子会社化
2021-10量子コンピューティング領域のさらなるサービス事業拡大を目指し、株式会社Fixstars Amplifyを設立
2022-04東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行
2023-03ドローンの自動運転クラウドを開発及びサービス提供を目指し、株式会社Drone Autopilot Labを設立

事業内容

フィックスターズは、「Speed up your Business」をスローガンに、コンピュータの性能を最大限に引き出し、大量データの高速処理を実現するソフトウェア開発・高速化サービス及び関連ハードウェアを提供しています。同社は、ハードウェア技術のパラダイムシフトに迅速に対応し、最新ハードウェアの性能を最大限に引き出すソフトウェア技術を蓄積しています。

フィックスターズは、大量データの高速処理が求められる産業分野に注力しており、その中には半導体、モビリティ、産業、ライフサイエンス、金融が含まれます。例えば、半導体分野ではNAND型フラッシュメモリ向けのファームウェアやデバイスドライバの開発、自動車分野では車載機器向けソフトウェアの高速化や自動運転技術の研究開発支援を行っています。また、製造業向けには検査装置や自動化制御装置向けソフトウェア開発、医療分野では医療画像診断装置の高速処理支援やゲノム解析システムの高速化支援を提供しています。金融分野では、デリバティブ計算やリスク評価の高速化支援を行っています。

事業セグメントとしては、Solution事業とSaaS事業の2つを展開しています。Solution事業では、ソフトウェア開発・高速化サービスと関連ハードウェアの提供を通じて、顧客製品の開発フェーズに合わせたトータルソリューションサービスを提供しています。SaaS事業では、Solution事業で蓄積した知見を活用し、量子コンピュータ向けプログラム開発プラットフォーム「Fixstars Amplify」やコピペコード管理ツール「CloneTracker」、乳がんAI画像診断支援事業など、複数のサービスを提供しています。

フィックスターズは、これらの事業を通じて、最先端の技術・研究開発にチャレンジする研究機関や企業を支援し、多種多様なハードウェアの性能を引き出す高度なソフトウェア技術を提供しています。

経営方針

フィックスターズは、ソフトウェア技術を通じて全社員の幸福とすべてのお客様の成功を追求し、その技術を活かして全世界の幸福向上に貢献することを経営理念としています。同社は、経営の効率化と継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上させることを目標に掲げ、売上高、自己資本利益率、営業利益、フリーキャッシュ・フローを重要な経営指標としています。2024年9月期を初年度とする中期経営ビジョンを策定し、特に営業利益を重要な経営指標として推進しています。

クラウドやAI技術の実用化が進むソフトウェア産業において、フィックスターズは、マルチコアプロセッサや専用チップ、次世代コンピュータなどのハードウェア技術のパラダイムシフトに迅速に対応し、最新ハードウェアの性能を最大限に引き出すソフトウェア技術を蓄積しています。これにより、同社はソフトウェア開発・高速化サービスを中心とした安定成長を目指し、新規事業開発を推進しています。

中長期的な成長を図るため、フィックスターズは新製品の開発と研究開発、継続型ビジネスの拡大、優秀な人材の確保と育成、知名度とブランド価値の向上、セキュリティの強化、内部管理体制の強化を主な経営課題として認識し、対応に努めています。これらの取り組みを通じて、同社はソフトウェアの高い開発力及び性能を維持しながら、さらなる品質向上及び技術力の向上に取り組んでいます。