ジー・スリーホールディングスJP:3647

時価総額
¥26.7億
PER
再生可能エネルギー・非常用発電機等を手掛ける持株会社の有力企業。太陽光発電所の売電・売買、太陽電池モジュール販売、LP・都市ガスエンジン搭載非常用発電機、健康食品・基礎化粧品の仕入販売を展開。2011年3月1日の株式移転で設立。連結子会社6社を含む計7社体制。

事業内容

株式会社ジー・スリーホールディングスは、持株会社として子会社の経営管理を行いながら、再生可能エネルギーや非常用発電機、健康・化粧品などの事業を展開しています。同社は太陽光発電所の運営・売電や発電関連機材の仕入販売、非常用発電機の企画・販売、健康食品や基礎化粧品の販売を手掛けています。

主要な顧客は、売電先の電力会社や発電設備を必要とする企業・公共施設、そして消費者層に広がります。同社は売電収入や発電所の売買、設備・機材の販売、子会社を通じた商品の販売で収益を得ています。

事業は大きく三つの領域に分かれます。再生可能エネルギー事業では太陽光発電の売電や発電所の売買、関連機器の取り扱いを行い、新規エネルギー事業ではLPガスや都市ガスを燃料とするエンジン搭載の非常用発電機の企画・開発・販売を進めています。サステナブル事業では健康食品や基礎化粧品の販売に加え、菜種由来のバイオ燃料や化粧品原料の製造・販売計画にも取り組んでいます。

経営方針

同社は再生可能エネルギーを中核に据えた成長戦略を掲げ、脱炭素社会への貢献と事業の持続的拡大を目指しています。政府が示した第7次エネルギー基本計画や2040年度までに温室効果ガスを73%削減する方針を追い風に、太陽光・風力・水力といった再エネの開発・発電・販売の取り扱い量を増やすことを優先しています。具体的には発電所の取得・運営による売電収入や発電所の売買、関連機器の仕入販売を通じて収益基盤を強化するとともに、将来の業績見通しについては合理的な算定が可能となった時点で開示する方針です。

重点投資分野としては、太陽光を中心とした再生可能エネルギー事業に加え、系統に直接接続する大型の蓄電池事業や携行可能な蓄電池の仕入販売など、電力の安定供給に直結する分野に資源を配分しています。同社はこれまで蓄積した発電所運営のノウハウを活かし、発電所周辺の土地活用提案や地域と連携した仲介サービスを組み合わせることで他社と差別化を図っています。初期投資を抑えたい需要に応えるため、第三者が発電所を所有して電力を購入する仕組み(販売先と長期契約を結ぶモデル)など、新たな事業モデルの導入も検討しています。

同社は新市場の開拓と事業領域の拡大にも積極的で、系統用蓄電所や非常用発電機、サステナブル分野の複合展開を進めています。災害対策として需要が高まるLPガスや都市ガスを燃料とする非常用発電機の事業評価を進め、ポータブル電源の販売拡大で企業の事業継続計画(BCP)需要に応える計画です。また、化粧品原料の製造・供給を担う子会社が製造販売業許可を取得したことを受け、健康食品や基礎化粧品の市場投入や菜種由来のバイオ燃料事業など、サステナブル関連の新規事業を海外展開も視野に投資していきます。資金面では調達手段の多様化と業務提携を進め、事業ポートフォリオの拡大を図っています。

技術革新への取り組みでは、電力の需給変動に対応する系統安定化技術や蓄電池の運用ノウハウ、廃棄太陽光パネルの取り扱い方法など実務的課題の解決に注力しています。具体策として系統用蓄電所による市場での調整力提供、二酸化炭素排出の削減・回収・再利用につながる製品・サービスの開発、化粧品原料の内製化を通じた供給網の強化などを進めています。さらに、人材のデジタルスキル向上やコンプライアンス体制の強化を技術開発の基盤と位置づけ、組織的にイノベーションを推進することで持続可能な成長を目指しています。