バロックジャパンリミテッドJP:3548

時価総額
¥280.6億
PER
20.6倍
女性向け衣料や服飾雑貨の製造小売業を展開し、MOUSSYやSLYなどのブランドで個性的なカジュアルウェアを提供する事業。

事業内容

バロックジャパンリミテッドは、主に女性向け衣料および服飾雑貨の製造小売業を展開する企業です。同社は、衣料品および服飾品の企画と販売を行うSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel)として知られています。事業は単一の報告セグメントである「衣料品等の企画販売事業」に分類され、セグメント別の記載はありません。

バロックジャパンリミテッドの主要ブランドには、「MOUSSY」「SLY」「rienda」などがあります。これらのブランドは、20代から30代の女性を主な顧客層とし、個性的でファッション性に富んだカジュアルウェアや服飾品を提供しています。主要な販売地域は都市部で、渋谷109やルミネエスト新宿などのファッションビルや駅ビルに直営店舗を展開しています。

同社はまた、ショッピングセンター系アパレル事業も展開しており、「AZUL BY MOUSSY」「RODEO CROWNS WIDE BOWL」「STYLE MIXER」などのブランドを持ち、10代後半から40代のファミリーやカップルをターゲットにしています。これらのブランドは、イオンモールやららぽーとなどの都市近郊・郊外のショッピングセンターに店舗を展開しています。

さらに、バロックジャパンリミテッドは、百貨店系アパレル事業として「ENFÖLD」「någonstans」「RIM.ARK」などのブランドを展開し、30代から40代のファッション感度が高い女性をターゲットにしています。これらのブランドは、伊勢丹新宿やJR名古屋タカシマヤなどの大都市の百貨店に店舗を展開しています。

靴事業では、「STACCATO」ブランドを展開し、20代から40代の女性を対象にファッション性に富んだレディースシューズを提供しています。主要な販売地域は都市部で、駅ビルやファッションビル、百貨店に直営店舗を展開しています。

バロックジャパンリミテッドは、国内外での店舗展開も積極的に行っており、国内では340店舗(直営店255店舗、FC店85店舗)を展開しています。また、オンラインショッピングモール「SHEL'TTER」や自社アプリ「SHEL'TTER PASS」を通じて、EC事業も展開しています。海外では、中国、アメリカ、台湾、韓国に店舗を展開し、特に中国では合弁事業を通じて157店舗を展開しています。

経営方針

バロックジャパンリミテッドは、企業理念として「挑戦」を掲げ、世界中の顧客から支持されるグローバル企業を目指しています。同社は「BAROQUE発の文化を世界へ発信する」という目標を持ち、企業スローガン「もっと人生を楽しもう。」を通じて、小売業の未来を変えることをミッションとしています。

同社の成長戦略は、国内アパレル事業の強化に重点を置いています。ブランドを「旗艦」「成熟」「成長」「新規」の4つのカテゴリーに分類し、経営資源を集中投下すべきブランドを明確化しています。特に新規・成長事業に対して経営資源を再配分し、旗艦ブランドの増加を目指しています。

また、戦略的な店舗スクラップアンドビルドを推進し、マーケットデータの分析体制を強化しています。これにより、ブランド事業戦略に沿った店舗配置と運営形態の最適化を図っています。さらに、OMO(Online Merges with Offline)強化を通じて、ビジネスの効率化と顧客利便性の向上を実現しています。

中国市場においては、景気減速に伴うリスクを一時的に解消するため、合弁事業の株式譲渡を決定しました。しかし、Belle社とのブランドライセンス契約を維持し、協業関係を継続することで、中国市場での新たな展開を推進しています。

米国市場では、Made in Japanのデニムを武器にラグジュアリーデニム市場に本格参入し、シェア拡大を狙っています。世界のラグジュアリーデニム市場は成長が期待されており、同社はこの市場での地位を確立しようとしています。

新規事業の開発にも注力しており、既存アパレル事業の強化と並行して、新たな収益事業の開発を進めています。大人世代向けカジュアルブランドの開発や、The SHEL’TTER TOKYOを活用したテストマーケティング、Belle社との靴事業開発を推進しています。