JMホールディングスJP:3539

時価総額
¥863.8億
PER
12.3倍
スーパーマーケット事業を中核とする関東圏の大手流通企業。精肉を核とする大型生鮮館、業務用スーパーの都市型ホールセール、加工物流センターでの大容量販売を展開。2013年9月に業務用スーパーを子会社化、肉フェス開催。2025年7月末時点で店舗114店、関東圏の都市部から郊外まで展開。

事業内容

JMホールディングスは、関東を中心にスーパーマーケットや食関連事業を展開する持株会社です。同社は精肉を軸に青果・鮮魚・惣菜をそろえた大型食品スーパーや、都心部の業務用スーパー「肉のハナマサ」など複数の店舗ブランドを運営しています。

主要な顧客は家庭の買い物客と飲食店などの業務用需要で、ファミリー層とプロのバイヤーの双方を取り込んでいます。同社は店舗での小売売上が収益の中心であり、外食事業やイベント、レジ業務の受託、ショッピングセンター運営といったその他事業も収入の柱になっています。

事業は大きくスーパーマーケット事業とその他事業に分かれ、スーパーマーケットでは大型の「生鮮館」、ロードサイド型の「卸売市場/パワーマート」、業務用中心の「肉のハナマサ」、地域密着の「スーパーみらべる」などを展開しています。同社は加工物流センターやトレードセンターで大量調達と加工を行い、各店舗の専門性を生かした品揃えと低価格での提供により競争力を維持しています。

経営方針

同社は中期経営計画で売上高2,500億円(表記上は250,000百万円)、営業利益150億円(15,000百万円)、経常利益151億円(15,100百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益91億円(9,100百万円)、ROE10%以上を目標としています。既存店舗については売上高に対する経常利益率4%以上の安定的な利益確保を目指しており、数値目標を明確に置くことで収益性の維持と拡大を図っています。

重点投資分野は商品開発と加工・物流の内製化で、PB(自社ブランド)商品や直輸入商品の拡充により差別化を図っています。単品大量販売を可能にするための備蓄・加工体制を強化し、冷凍・冷蔵機能を備えた加工物流センターやグロッサリー備蓄のためのトレードセンターを活用して低価格と高鮮度を両立させることが具体策です。品質管理面ではISO9001認証を取得済みの拠点を軸に、食の安全性を訴求する取り組みを継続しています。

新市場開拓と事業拡大では、東京23区とその郊外、大阪市を中心に積極的な新規出店を進め、関西エリアの店舗網拡充や新たなエリアへの出店検討を行っています。M&Aも積極的に検討しており、既存の大型食品スーパー、業務用店舗、地域密着店など複数の業態を組み合わせて店舗網を拡大することで家庭需要と業務用需要の双方を取り込み、売上基盤の強化を目指しています。

技術革新については店舗運営の効率化を目的に業務プロセスの見直しとシステム整備を進め、店舗間の情報共有や発注・在庫管理の高度化で欠品や作業負荷を低減する方針です。加工物流センターの機能向上や在庫管理の高度化、品質管理手法の統一により仕入れの効率化と食品安全性の向上を両立させることを同社は目指しています。