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ジグザグJP:340A
事業内容
ジグザグは「世界中のワクワクを当たり前に」を掲げ、海外カスタマー向けの購入支援サービス「WorldShopping」と、国内ECサイト向けの越境支援サービス「WorldShoppingBIZ」を中核に据えた越境ECプラットフォームをワンストップで提供するテクノロジー企業です。同社は国内ECサイトに簡単に組み込める仕組みで、海外顧客がサイト内で自然に購入できる体験を実現しています。
主要な顧客は海外の個人買い手と国内のECサイト運営事業者で、同社は海外カスタマーからの商品代金・送料・購入代行手数料を得る一方、国内事業者にはサービス利用料で収益を上げています。2025年5月期の海外売上高比率は約95%で、アジアや北米が売上の大半を占めています。
サービスは二本柱で構成され、WorldShoppingは多言語カスタマーサポートや海外配送、各国向け決済に対応するフルサポート型の購入代行サービスとして同社が代わりに購入・発送まで行っています。WorldShoppingBIZはECサイトに同社の発行するタグを1行追加するだけで導入でき、国内の通常業務を変えずに最短1日で世界228の国と地域への販売が可能になり、初期3万円・月額5千円の低額な料金体系で小規模ショップにも導入しやすくしています。
経営方針
同社は「世界中のワクワクを当たり前に」を掲げ、中長期的に売上高と営業利益の拡大を目指しています。直近では2025年5月期の海外売上高比率が約95%と高い比率になっており、取扱高(GMV)や月間アクティブショップ数、月間リピートカスタマー数を主要な成長指標として設定している点が特徴です。これらの指標を追うことで、売上高の拡大だけでなく、プラットフォーム内の顧客循環を強めることを重視しています。
同社は国内ECサイトへの浸透を重点投資分野とし、タグ一行で言語・決済・物流の課題を解決する「WorldShoppingBIZ」を差別化要因としています。導入のしやすさを示す具体策として、初期費用3万円、月額5千円という低価格帯で日本国内の小規模ショップにも導入を促進しています。加えて、ECカート事業者などとの提携強化や委託先との連携により、物流やカスタマーサポートのスケール対応力を高める投資を進めています。
同社は新市場開拓として海外ECサイトへの事業展開や商品カテゴリーの拡大を目指しています。現在の顧客はアジアが約50%、北米が約30%を占めており、海外サイトへの直接展開やM&A、事業提携など柔軟な手段を組み合わせて進出を検討しています。また、海外からの需要が高いエンタメ・ホビー関連のECサイトへの展開を強化することで、既存のファッション中心の顧客構成を広げる具体的施策を打っていきます。
同社はテクノロジーを活用した最適化と効率化に注力し、プロダクト面ではECサイト向けにアクセス・購入分析が可能な「ショップダッシュボード」を提供し、海外カスタマー向けのマイページ機能を順次導入する計画です。さらに、国・地域ごとの興味関心や購買行動と商品販売データを結び付けて蓄積するデータ基盤を強化し、その循環によりカスタマー、ECショップ、同社のエコシステム全体の価値向上を目指しています。同社はこれらの技術投資と合わせて、人材確保や内部管理体制の強化にも取り組んでいます。