ZenmuTech (338A) 株価

時価総額
¥60.5億
PER
20倍
企業向け情報セキュリティソフトの新興企業。独自の秘密分散技術「ZENMU-AONT」を活用した情報漏洩対策ソリューション「ZENMU Virtual Drive」が主力。利用者数約11万5千人。秘密計算ソリューション「QueryAhead」も開発中。国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同研究を実施。

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事業内容

ZenmuTechは、独自開発した秘密分散技術「ZENMU-AONT」を活用したデータセキュリティソリューションを提供する企業です。同社の技術は従来の暗号化とは異なり、データを複数の無意味な分散片に分割し、すべてが揃わなければ復元できない仕組みで、パスワード管理の負担を軽減しながら高度な情報保護を実現しています。主力製品は情報漏洩対策ソリューション「ZENMU Virtual Drive」で、約11万5千人のユーザーに利用されています。

同社の収益は主にシンクタンク、コンサルティングファーム、金融機関、IT企業からのライセンス販売で構成されています。販売形態は一括購入のフロー型と、継続契約のサブスクリプション型に分かれており、近年は代理店との協業により1,000件以上の大規模案件の獲得が増加しています。販売は主に代理店経由で行われ、安定的な収益基盤を築いています。

同社の事業は3つのセグメントで構成されています。第一に情報漏洩対策ソリューション「ZENMU Virtual Drive」は、リモートワーク環境でのPC紛失・盗難時のセキュリティリスクを軽減する製品です。第二に技術提供を行う「ZENMU Engine」では、デジタルウォレットや防犯カメラシステムなどのOEM商品開発支援を通じてライセンス収入やロイヤルティを得ています。第三に産業技術総合研究所との共同研究による秘密計算ソリューション「QueryAhead」の開発を進めており、データを秘匿化したまま分析できる次世代技術の事業化を目指しています。

経営方針

ZenmuTechは、独自の秘密分散技術を核とした成長戦略を展開しており、2023年から2025年にかけて売上高を4億4千万円から8億5千万円に倍増させる計画を推進しています。同社の売上は秘密分散ビジネスが中心で、2025年には7億円規模に達する見込みです。世界のエンドポイントセキュリティ市場が年平均成長率7.4%で拡大し、2030年に288億ドルに達すると予測される中、同社は仮想デスクトップ市場の834万ユーザーをターゲットに、価格優位性と利便性を武器とした市場獲得を目指しています。

同社の重点投資分野は、主力製品「ZENMU Virtual Drive」の機能拡張と新規OEM事業の開拓です。リモートワークの定着により根強いセキュリティ需要に対し、VDI導入企業への置き換え提案を強化するほか、機能制限版をVDIの追加オプションとして提供することで導入機会を拡大しています。また「ZENMU Engine」を活用したOEM展開では、スマートウォッチやIoT機器、監視カメラ分野への技術組み込みを進めており、特にドローン分野では「インテグリティ・ドローン」として実用化に向けた技術検証を実施中です。

新市場開拓では、秘密計算事業の海外展開を重視しており、米国市場での事業化を積極的に推進しています。秘密計算市場は2024年の160-180億ドルから2026年には520-540億ドルへの急成長が見込まれ、同社が採用する技術分野でも30億ドル市場の形成が予測されています。このため大規模なスタートアップ展示会への出展や大手シンクタンクとの協業によりソリューション適用領域の拡大を図っており、グローバル市場での事業基盤構築を進めています。

技術革新への取り組みでは、データの「保護」から「活用」への転換を中長期戦略の柱に据えています。産業技術総合研究所との共同研究により開発した秘密計算ソリューション「QueryAhead」は、暗号化されたデータを復号することなく分析できる革新的技術で、金融、製造・物流、材料開発、ヘルスケア分野での実用化を目指しています。同社では企業間でのデータ共有・分析ニーズの高まりを背景に、各社が保有するデータを秘匿化したまま共同活用できる仕組みを提供し、新たなビジネス機会の創出と産業の競争力向上に貢献する計画です。

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