エターナルホスピタリティグループJP:3193

時価総額
¥377.7億
PER
20.4倍
焼鳥中心の外食事業の大手。全品均一価格の焼鳥居酒屋と加盟店支援を展開。自社工場でタレを一括生産、各店で串打ちする店舗運用。1977年創業のやきとり事業を擁する。米国・韓国・上海・台湾・香港・東南アジアでの展開、店舗数は2025年7月期現在で661店舗。

事業内容

エターナルホスピタリティグループは、日本発の焼鳥文化を核に居酒屋・外食店舗を国内外で展開し、焼鳥を中心としたチキンフード事業の拡大を目指しています。主力サービスは、均一価格で国産鶏にこだわる「鳥貴族」や独立開業支援を行う「やきとり大吉」などの飲食店運営です。

同社の主要顧客は外食を利用する一般消費者で、収益は直営店の飲食売上と加盟店からのフランチャイズ収入やロイヤルティが中心になります。加えて、食材の集中調達や商品開発をグループで実施してコストと品質を管理し、出店による売上拡大を図っています。

同社の事業は単一の「飲食事業」セグメントで、価格帯や地域に応じたブランドポートフォリオを持ちます。国内では鳥貴族が中核となり、やきとり大吉は地域密着のフランチャイズ展開を担い、海外は米国・中国・韓国などで現地法人を通じて展開しており、国内外合わせて600店超のネットワークを有しています。

経営方針

同社は「Global YAKITORI Family」というビジョンのもと、持続的な成長と収益基盤の強化を目指しています。国内では現在「鳥貴族」を中心に約661店舗を展開しており、2030年までに全国で1,000店舗体制を構築することを掲げています。財務面では自己資本比率40%を目安に財務の安定性を確保しつつ、ROEで20%以上の安定的な利益創出を目指しており、既存店の売上高・客数・客単価の前年同月比を主要な評価指標として運営状況を管理しています。

重点投資分野は資本・人材・ノウハウの集中投下と業務オペレーションの均一化による効率化です。具体的には出店初期投資額の削減や店舗運営の標準化を進め、マーケティングやブランディングにより「鳥貴族」の体験価値向上を図っています。同時に食材の集中調達や産地との関係強化、調理方法や機器の研究による商品力向上で差別化を図り、安全・高品質な食材提供を通じて顧客満足度の向上を狙っています。

新市場開拓では国内の機動的な地域経営やグループ再編による東西分割により意思決定を早め、直営とカムレードチェーン加盟店の出店エリア自由化で新規出店を加速させる計画です。海外では米国、上海、韓国、台湾、香港に既に出店しており、ベトナムなど東南アジアへ展開準備を進めています。各国では高価格帯・中価格帯を含む「HASU」「zoku」「mozu」など複数ブランドを用いたマルチブランド戦略で現地ニーズに応じた展開を行い、新フォーマットやパートナー連携による収益源多様化にも取り組んでいます。

技術革新については、調達・物流の効率化やサプライチェーンの最適化を進めるとともに、チキンの味や機能性に関する研究、調理オペレーションや機器の実証実験を通じて商品開発力を高めています。内部管理体制や衛生管理、財務報告に関する統制強化も並行して実施しており、データに基づく出店調査や従業員教育の充実で投資効果を高め、長期的な成長と収益性改善を図っています。