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J.フロント リテイリングJP:3086
事業内容
J.フロント リテイリングは、持株会社として37社で構成される企業集団を形成しています。主な事業セグメントには、百貨店事業、ショッピングセンター(SC)事業、デベロッパー事業、決済・金融事業、卸売業、事務処理業務受託業、駐車場業、リース業などがあります。
百貨店事業では、株式会社大丸松坂屋百貨店や株式会社博多大丸などが含まれています。これらの企業は、全国に展開する百貨店を運営し、多様な商品とサービスを提供しています。
ショッピングセンター事業では、株式会社パルコやPARCO(SINGAPORE)PTE LTDが主要な企業です。これらの企業は、ショッピングモールの運営やデジタルマーケティングを手がけています。
デベロッパー事業には、株式会社パルコスペースシステムズやJ.フロント都市開発株式会社が含まれ、商業施設や都市開発プロジェクトを推進しています。
決済・金融事業は、JFRカード株式会社が中心となり、クレジットカードや金融サービスを提供しています。
卸売業では、大丸興業株式会社が主導し、国内外での貿易や卸売活動を展開しています。
事務処理業務受託業、駐車場業、リース業では、株式会社J.フロントONEパートナーや株式会社エンゼルパークが関連業務を行っています。
その他の事業には、株式会社消費科学研究所や株式会社JFR情報センターが含まれ、研究開発や情報サービスを提供しています。
経営方針
J.フロント リテイリングは、持株会社体制の下で大丸、松坂屋、パルコの店舗ネットワークを活用し、顧客満足の最大化と効率経営を目指しています。リテール事業を中核に、競争力と収益力に優れた事業群を構築し、グループビジョンである「くらしの『あたらしい幸せ』を発明する。」の実現に挑戦しています。
同社は2024年から2026年度の中期経営計画を発表し、2026年度の経営数値目標を上方修正しました。具体的には、連結事業利益を560億円、連結ROICを6.0%以上、温室効果ガス排出量を70%削減することを目指しています。これにより、持続可能な成長と環境への配慮を両立させる方針です。
財務政策としては、3年間で2,200億円以上の営業キャッシュ・フローを創出し、そのうち1,950億円を設備投資と成長戦略投資に充当します。特にリテール事業とデベロッパー事業への投資を重視し、株主還元も強化する方針です。これにより、資本収益性の向上を図ります。
成長戦略の一環として、リテール事業の深化とグループシナジーの進化を推進します。国内外の顧客層の拡大やエリア価値の最大化を図り、特に名古屋栄や大阪心斎橋などの重点エリアでの開発を進めます。これにより、地域との連携を強化し、商業施設の魅力を高める計画です。
また、グループ経営基盤の強化にも注力しています。人財戦略では、価値共創のパートナーとしての人材育成を進め、システム戦略では共通システム化を推進します。これにより、経営の効率化とリスクマネジメントの強化を図り、持続的な企業価値の向上を目指します。