きちりホールディングスJP:3082

時価総額
¥107.6億
PER
30.7倍
飲食事業・DXコンサルティング事業の有力企業。高品質志向の飲食ブランド群とApplyNow、Interview Cloud等のDXサービスを展開、2025年6月30日現在136店舗。日本・インドネシア中心の展開。

事業内容

きちりホールディングスは、飲食店の経営とそれに付随するコンサルティングやプラットフォーム事業を主力とする持株会社です。同社は手作り感のある料理と徹底したおもてなしで、高付加価値の外食体験を提供し、低価格競争には参入せず品質とサービスを重視しています。

主要な顧客は店舗を利用する一般消費者に加え、フランチャイズ加盟店や同社の運営基盤を利用する中小外食事業者、地方自治体や地域のブランド事業者などです。同社の収益は直営店の飲食売上が中心で、フランチャイズ収入やコンサルティング料、プラットフォーム利用料、ふるさと納税関連の手数料やシステム導入・運用サービス料が柱になっています。

事業は大きく飲食事業とDXコンサルティング事業に分かれ、飲食事業ではCasual Dining KICHIRI(29店)、新日本様式(7店)、いしがまやハンバーグ(37店)、VEGEGO(19店)など多様な業態を直営・フランチャイズで運営し、その他業態と合わせて約136店舗を展開しています。同社のDXコンサルティング事業は、自社のプラットフォームを活用した店舗プロデュースや共有、ふるさと納税の運用代行に加え、ApplyNowやInterview Cloudなどの採用支援システムを通じて生産性向上や地方創生を支援しています。

経営方針

同社は「外食産業の新しいスタンダードの創造」を掲げ、直営とフランチャイズの両輪で規模拡大を図る成長戦略を推進しています。同社は約136店舗(KICHIRI29店、新日本様式7店、いしがまやハンバーグ37店、VEGEGO19店等)を基盤に、ドミナント構築による出店で来店者数の安定化を図るとともに、収益性の確保を重視しています。具体的な経営目標として、売上高営業利益率4.0%以上、ROE10.0%以上、配当性向30.0%以上を目指しています。

同社は品質と接客に投資することで差別化を図っています。同社は低価格競争には参入せず、手作り感のある料理と徹底した「おもてなし」による高付加価値の提供を重点に置いています。人材面では中途採用で即戦力を確保するとともに新卒採用を強化し、階層の少ないフラットな組織で情報伝達を速めて従業員の働きがいを高める施策を進めています。これによりブランドごとの業態開発力とサービス品質で競合優位性を維持しようとしています。

同社は事業拡大の軸として飲食事業に加え、DXコンサルティングとプラットフォーム事業の拡大を掲げています。同社は自社の運営ノウハウを中小外食事業者やフランチャイズ加盟店に提供し、店舗プロデュースや運営基盤の提供、ふるさと納税の運用代行などで地方自治体や地域事業者と連携して新たな収益機会を創出しています。同社はこの基盤を活用してフランチャイズ拡大や地域連携を進め、直営店依存を補完する収益の多角化を目指しています。

同社は技術革新を成長の重要施策と位置づけ、業務と採用のデジタル化に投資しています。同社は自社プラットフォームや採用支援システム(ApplyNowやInterview Cloudなど)を導入し、店舗の生産性向上や人材確保を図るとともに、これらのシステムを外部事業者向けに提供することでコンサルティング収入を拡大しています。将来的にはデータを活用した業態開発や運営効率化でコスト上昇に対応し、安定した収益基盤の構築を目指しています。