やまみJP:2820

時価総額
¥302.7億
PER
22倍
豆腐等製造販売事業の有力企業。豆腐・厚揚げ・油揚げやカット済み豆腐を機械化・完全自動化ラインで衛生的に大量生産を展開。本社工場が広島三原市にあるほか関西工場、富士山麓工場の工場3拠点体制を整備。小売・卸売向けと外食・コンビニ向けの業務用供給を拡大、販売地域は九州から関東まで展開。

事業内容

やまみは、豆腐や厚揚げ、油揚げなどの豆腐関連製品の製造・販売を主力とする企業です。同社は本社工場、関西工場、富士山麓工場の生産ラインで様々なサイズや形状の豆腐を生産しています。

主要な顧客はスーパーマーケットや卸売業者で、九州から関東まで広く販売しているものの本社所在地の影響で中国地方での販売比率が高く、富士山麓工場の新設により関東展開を強化しています。同社は大量生産による製造単価の引き下げと、カット済み豆腐など付加価値の高い製品の両輪で収益を確保しつつ、外食やコンビニ向けの業務用販売も拡大しています。

事業は家庭向けと業務向けに分かれ、製品ラインは充填ライン(豆乳をパックして加熱・冷却する方式)、トレイ連結の2Pや大容量の6B、150g×3のカット3P、京型の大サイズなど多様な商品で構成しています。同社は機械化と一部ラインの自動化で衛生水準と生産効率を高め、価格競争力を維持しています。

経営方針

同社は企業価値向上を経営目標に掲げ、売上高と営業利益率の向上を主要な指標としています。事業規模の拡大と収益性改善を両立させる方針で、設備投資による1個当たりの製造固定費削減と、付加価値の高い製品の販売単価上昇を通じて収益拡大を目指しています。具体的には生産能力の増強と営業施策の強化を並行して進め、安定した販売量の確保と利益率の改善を図っています。

重点投資分野としては生産設備と品質管理に注力しています。同社は本社工場、関西工場、富士山麓工場の三拠点で国際規格のFSSC22000(食品安全管理の認証)を取得し、製造から出荷までのサンプルチェックを徹底するなど衛生管理を強化しています。加えて機械化やライン自動化に投資し、手間のかかる高需要製品の自動化を進めることで、価格競争力を保ちつつ差別化された高付加価値商品を供給しています。

新市場開拓では、富士山麓工場を拠点に関東市場への本格展開を進めている点が柱です。現在は九州から関東に至る広域で供給しているものの、中国地方の比率が高いため、関東という国内最大の市場での販売拡大を優先しています。併せてスーパーマーケットや卸売業に加え、外食やコンビニ向けの業務用チャネル拡大にも注力し、販売ルートの多角化で量の拡大と顧客基盤の強化を図っています。

技術革新への取り組みでは、製造技術と営業技術のブラッシュアップを掲げ、工場の自動化・衛生管理の高度化を継続的に進めています。流通と加工の改善により賞味期限延長や長距離配送が可能になった点を活かし、製品の安定供給と品質維持に資する設備更新を繰り返す計画です。さらに人材採用・育成や社内研修を通じて製造部門と営業部門の連携を強化し、技術投資の効果を現場で最大化する体制整備を進めています。