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セリアJP:2782
事業内容
セリアは、主に「100円ショップ」の小売業と卸売業を展開しています。同社は100円ショップ事業の単一セグメントで活動しており、消費者に向けて直営店舗で商品を販売する小売業と、フランチャイジーや大口顧客に商品を卸す卸売業を行っています。
卸売業では、フランチャイジーや大口顧客がFC店舗や自社店舗で消費者に商品を販売します。また、海外のFC店向けに商品を輸出したり、国内代理店への卸販売も行っています。FC店との契約では商標の利用は任意で、ロイヤリティは徴収していません。
セリアの取扱商品は、雑貨や菓子食品に分類され、さらに利用シーンに応じて多様なカテゴリーに分かれています。具体的には、メイクアップ用品、キッチン調理道具、インテリア用品、文具、ペット用品、DIY用品、食品など、多岐にわたる商品を提供しています。
経営方針
セリアは、経営理念「クリーン、感謝、共有」を基に、誠実でオープンな企業文化を築いています。この理念を反映した社名「セリア」は、イタリア語で「まじめな」を意味し、同社の姿勢を象徴しています。セリアは、顧客満足を重視した商品開発と店舗運営、誠実な取引関係、そして公平な職場環境を経営の基本方針とし、100円商品の新しい価値提案を目指しています。
100円ショップ業界は寡占状態にあり、セリアは100円商品に特化することで市場シェアの拡大を狙っています。市場が飽和状態にある中、同社は未出店地域への進出と既存地域でのシェア拡大を通じて企業価値を向上させることを目標としています。収益性の維持を図りつつ、売上高営業利益率5%以上を目指し、利益率の向上を追求しています。
セリアの中期経営計画(2025年4月から2028年3月)では、「多様化するニーズを捉える商品開発」「戦略的出店によるシェア拡大」「オペレーションの効率化」を掲げています。これに基づき、顧客層拡大を狙った商品開発や定番商品のブラッシュアップ、未出店地域の重点開拓など、6つの機能別戦略を推進しています。
同社は、セルフレジの活用による業務効率化や社内システムの改善を通じて、業務の効率化を図っています。これにより、100円の均一販売価格を維持しつつ、収益拡大を目指しています。財務面では、リース取引を除き、設備投資は内部資金で賄われており、特に課題はありません。
セリアの経営陣は、厳しい小売業界の環境を認識し、全社員で問題解決に取り組む姿勢を示しています。企業間競争が激化する中、経営戦略を全社で共有し、迅速な対応を図ることで、持続的な成長を目指しています。