森永乳業JP:2264

時価総額
¥3381億
PER
16.4倍
市乳、乳製品、アイスクリームの製造販売を中心に、飼料やプラント設備の設計施工を手がける企業。

事業内容

森永乳業は、食品事業とその他の事業の2つの主要な事業セグメントを持っています。食品事業では、市乳、乳製品、アイスクリーム、飲料などの製造販売を行っています。具体的には、エムケーチーズや横浜森永乳業、冨士森永乳業、東北森永乳業などの子会社が製造を担当し、森永乳業販売などの子会社が全国に商品を供給しています。

その他の事業では、森永酪農販売が飼料の販売を行い、森乳サンワールドがペットフードの仕入れと販売を担当しています。また、森永エンジニアリングをはじめとする関連会社がプラント設備の設計施工、不動産の賃貸、運輸倉庫業などを手がけています。これにより、森永乳業は多角的な事業展開を行っています。

経営方針

森永乳業は、創業100周年を迎えた2017年に新たなコーポレートミッションを策定し、「かがやく“笑顔”のために」というスローガンのもと、乳で培った技術を活かし、健康で幸せな生活に貢献することを目指しています。新しい100年に向けて、独自の価値を高め、社会に貢献し続けることを経営の基本方針としています。

同社は2019年に「森永乳業グループ10年ビジョン」を制定し、2029年までに「食のおいしさ・楽しさ」と「健康・栄養」を両立した企業を目指しています。また、グローバル企業としての存在感を高め、サステナブルな社会の実現に貢献することを目標に掲げています。具体的な数値目標として、営業利益率7%以上、ROE10%以上、海外売上高比率15%以上を設定しています。

中期経営計画「2025-28」では、成長戦略、構造改革、組織風土改革の3つの基本方針を掲げています。成長戦略では、ヨーグルトやアイス、海外育児用ミルクなどの強みを活かし、経営資源を集中させることで収益拡大を図ります。構造改革では、バリューチェーンの最適化や生産体制の再編を通じて生産効率を向上させます。

組織風土改革では、ROIC目標の導入により資本コストへの意識を高め、投資案件のスクリーニングやキャッシュコンバージョンサイクルの改善を進めます。また、高い専門性と多様性を持つ人材の育成を推進し、エンゲージメントレーティングの目標値を設定しています。これにより、企業価値の中長期的な向上を目指しています。

キャッシュアロケーションでは、成長領域への資源集中とともに、最適資本構成を目指し、株主還元を強化します。配当性向目標を40%に引き上げ、自己株式の取得と消却を予定しています。これにより、資本コストの低減を図り、企業価値の向上を目指します。