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アストロスケールホールディングスJP:186A
沿革
2013-05 | シンガポールに資本金280千シンガポールドルで設立。 |
2014-08 | 航空宇宙関連部品製造を行う株式会社由紀精密(現 由紀ホールディングス株式会社の子会社)との業務資本提携契約を締結。 |
2015-02 | デブリの除去に関する小型衛星、宇宙機器、製造機器等の設計、研究、開発、加工、組立、保守及び販売等を目的とした連結子会社、株式会社アストロスケールを東京都墨田区に設立。 |
2017-03 | 地上管制、ライセンシング、保険契約の締結等を目的とした連結子会社、Astroscale Ltdを英国に設立。 |
2018-07 | 神奈川県横浜市戸塚区に自社アンテナを設置。 |
2018-11 | 小型衛星及び宇宙機器等の研究開発事業、宇宙空間の保全事業、並びに宇宙利用サービス事業を営む会社の株式を保有することにより、当該会社の事業活動を支配・管理することを目的として、東京都墨田区に資本金10千円で合同会社アストロスケールを設立。 |
2018-12 | 合同会社アストロスケールを株式会社化し、当社の商号を株式会社アストロスケールホールディングスに変更。 |
2019-01 | 当社の親会社であるASTROSCALE PTE. LTD.と、当社の連結子会社であるAstroscale Singapore Pte. Ltd.との間で、ASTROSCALE PTE. LTD.を被合併会社、Astroscale Singapore Pte. Ltd.を合併会社とし、その対価として当社の普通株式及び優先株式をASTROSCALE PTE. LTD.の株主に割当交付するAmalgamation(注1)を実施したことにより、当社が当社グループの親会社となる。 |
2019-03 | 軌道上サービスの事業開発等を目的とした連結子会社、Astroscale U.S. Inc.を米国に設立。 |
2020-03 | 静止衛星に対する寿命延長サービス等を提供するための技術開発等を目的とした連結子会社、Astroscale Israel Ltd.をイスラエルに設立。 |
2020-06 | イスラエルに所在する連結子会社Astroscale Israel Ltd.がEffective Space Solutions R&D Ltd.(イスラエル)から寿命延長サービス(Life Extension Service)事業を譲受。 |
2021-03 | 連結子会社の経営管理と資金供給の観点からAstroscale Singapore Pte. Ltd.の連結子会社である株式会社アストロスケール及びAstroscale Ltdの全株式の譲渡を受け、株式会社アストロスケール及びAstroscale Ltdは、当社の完全連結子会社となる。英国宇宙庁よりミッションライセンスを取得し、デブリ除去技術実証衛星(ELSA-d)を搭載したロケットの打上げに成功、ELSA-d技術実証実験が始動。 |
2021-08 | ELSA-dによる模擬デブリの捕獲に成功。 |
2022-01 | ELSA-dにより、自律制御機能と航法誘導制御アルゴリズムや絶対航法から相対航法への移行を含むデブリ除去のためのコア技術を実証。 |
2023-05 | 本社を東京都墨田区内で移転。 |
2023-06 | 軌道上サービスの事業開発等を目的とした連結子会社、Astroscale France SASをフランスに設立。 |
2024-02 | 当社グループのサービサー衛星であるADRAS-Jを搭載したロケットの打上げに成功。 |
事業内容
アストロスケールホールディングスは、宇宙空間における軌道上サービスを提供する企業グループです。同社グループは、日本、英国、米国、フランス、イスラエル、シンガポールに拠点を持ち、宇宙デブリの除去、衛星の寿命延長、衛星の観測・点検など、宇宙の持続可能な利用に貢献するサービスを開発しています。技術面では、非協力物体に対するランデブ・近傍運用(RPO)技術や関連技術の研究開発を行い、これらの技術を用いて様々な軌道上サービスを実現可能にしています。
事業面では、同社グループが取り組む4つの主要サービスがあります。これらは、衛星運用終了時のデブリ化防止のための除去サービス(End-of-Life Service、EOL)、既存デブリの除去サービス(Active Debris Removal、ADR)、寿命延長サービス(Life Extension Service、LEX)、故障機や物体の観測・点検サービス(In-situ Space Situational Awareness、ISSA)です。これらのサービスを通じて、日本、英国、欧州、米国等で調査研究・研究開発・宇宙空間での実証・サービス等購入に関する契約の締結や補助金等の獲得を進めています。
ELSA-d(End-of-Life Service by Astroscale - demonstration)プロジェクトは、EOLサービスに関連するコア技術の宇宙実証を目的としており、デブリ除去に必要な技術要素を搭載した世界初のデブリ除去実証衛星です。また、ADRAS-J(アドラス・ジェイ)は、実際にデブリに至近距離まで接近し点検・観測を行う世界初の衛星であり、低軌道にあるロケット上段に対するRPO技術の実証を行います。
アストロスケールホールディングスは、これらの技術開発と実証を通じて、宇宙環境の持続可能な利用と宇宙技術の商業化に向けた新たなステップを踏み出しています。
経営方針
アストロスケールホールディングスは、宇宙空間の持続的利用と宇宙機の安全航行の確保をミッションとして掲げています。同社は、技術開発、事業開発、法規制作りへの働きかけを同時に推進し、軌道上サービス分野での世界リーダーを目指しています。軌道上サービス市場はまだ草創期にありますが、同社は企業価値の継続的な向上を目指し、そのあるべき姿を念頭に置いて経営しています。
同社の経営上の目標達成には、軌道上サービスミッションの受注状況とミッション毎の開発スケジュールの進捗管理を重視しています。これにより、技術革新の加速と市場シェアの拡大を図っています。また、同社は、企業価値向上のために、財務価値、無形資産から創造される将来価値、そして同社グループの存在の不可欠性による総合的な価値を主要な構成要素として位置付けています。
技術開発面では、世界初のデブリ除去実証衛星ELSA-dやデブリ観測衛星ADRAS-Jの成功を通じ、RPO技術の自社開発と知的財産権の保有に注力しています。事業開発面では、日本、英国、米国、フランスなどの主要地域に拠点を設け、グローバルに活動しています。法規制作りへの働きかけでは、各国・各地域の宇宙政策や法規制づくり等の政策形成への積極的な提言や関与を通じて、軌道上サービスの利用拡大を目指しています。
アストロスケールホールディングスは、これらの取り組みを通じて、宇宙の持続的利用に貢献し、軌道上サービス市場でのリーダーシップを確立することを目指しています。